異質な存在【後編】
Added 2022-08-12 15:00:00 +0000 UTC映画の撮影の日、私は早朝に廃校になった貸切の学校へ一番乗りで入った。 まだ、共演者は誰も来ていない。 控え室へ行くと、私が憧れていた黒光りするラバースーツがそこには数着準備されてあった。 そして、黒光りするラバー製のセーラー服。 矯正下着やパンスト、スパッツタイプの競泳水着にラバー製の着物もある。 何か見た事があるようなものばかり、いやセーラー服は初めてかな? 微笑してしまう。 「どうしたんですか?」 女性スタッフに聞かれて、顔を真っ赤にして答える。 「なんでもないですよ」 女性スタッフは首を傾げながらも説明を始める。 「まずはラバースーツを着て頂いて下着をつけてからセーラー服を着て下さい」 「ラバースーツは着た事ありますか?」 私は首を横に振る。 「では、私がお手伝いします」 「まず、服を全部脱いで下さい」 私が抵抗なく服を脱いで全裸になった事に女性スタッフは少し驚いている。 「どうしたんですか?」 今度は私が聞いてみた。 「いや、下着も脱ぐんですか?とか、全部脱ぐんですか?と聞くと思っていたので」と返ってきた。 夢で見た体にピッタリと張り付くラバースーツを着ていた智沙の姿があまりに魅力的過ぎて私も着てみたいと思った。 そして、智沙の時は触れなかったラバースーツに覆われた自分の体を触りたいとも思っている。 智沙のあのぷっくりとした割れ目を弄ったらどれだけ気持ちいいのだろうと想像しただけで、もう濡れてきた。 右の内股を一筋の液が流れるのを感じて慌てて、ラバースーツを受け取り足を通そうとしたが、背中にファスナーはない。 私が首を傾げていると、女性スタッフが言った。 「恥ずかしくても慌てないで下さい」 「これ、ドレッシングエイドを塗ってから、首のところを広げて着るんですが、まずはこれを着て下さい」 そう言って渡されたのは、ラバー製のハイネックのノースリーブにラバーマスクの付いたものを渡された。 私はそれを受け取ると興味深く観察する。 マスクを内側から見ると目と鼻、口のところに細かな穴があいている。 女性スタッフに促されて体にドレッシングエイドという潤滑剤を塗ってから、マスクを被りノースリーブに腕を通す。 これだけでも締め付け感が凄い、興奮して内股になり体が小刻みに震える。 なぜ、小刻みに震えたのかというと、オナニーしたいのを体を強張らせて必死に堪えたから。 “これはヤバい、ラバースーツを着たら中がグチョグチョになりそうだ“そう思いながら耐えていると、女性スタッフが気を遣ってくれる。 「寒いですか?」 「いいえ、やっぱり恥ずかしいので、ラバースーツも着せて欲しいです」 「分かったわ」 そう言って、女性スタッフはラバースーツの準備を始めてくれた。 体中にドレッシングエイドを自分で塗り終えると女性スタッフがラバースーツの首の部分を広げて私の足を通すのを手伝ってくれた。 よく伸びるラバースーツにドレッシングエイドが体を滑らせて、私の体をみるみるうちに黒光りするゴムへと変えていく。 黒光りする第二の皮膚を覆った私は程よい締め付け感から高揚し、お股が濡れてくるのが分かる。 しかし、今は全身がラバーで覆われているので、女性スタッフに悟られる事はない。 卑猥に愛液を垂れ流しにしている私に女性スタッフは真っ赤なラバーのショーツとスポーツブラを手渡してきた。 それを手にするとラバースーツの上からショーツを履いたのだが、これがまたピッタリで恐ろしく食い込み、私の股の割れ目を刺激してくる。 内股になりグッと堪えるが、愛液は重力に抗う事なく太ももをゆっくりと伝っていく。 そしてスポーツブラも程よい圧迫で、私の乳首はノースリーブとラバースーツ、スポーツブラの3枚重ねにも負けずに勃起するも、見た目には僅かに乳首の存在を主張するだけに留まった。 次に渡されたのはラバー製のパンスト。 ドレッシングエイドを黒光りする足に塗ると、さらに光沢が増した。 妖しく黒光りするラバーの足に同じ黒のラバーパンストを履いていく。 ドレッシングエイドのお陰で普通のパンストよりも滑りがよく履きやすい。 滑りがいい分、少し動くだけでもずり落ちてくる。 そのため、ボディスーツのようになったラバー製の矯正下着を着用するとパンストはずり落ちなくなり、体も引き締まった。 なぜ、体を引き締めるのかというと、ラバー製のセーラー服は体にピッタリし過ぎるために、私の体を絞りゆとりを持たせる必要があった。 膝丈のスカートを履けば、ラバー女子高生の完成だ。 女性スタッフはエナメル製のローファーともう一つ何かを準備し始めた。 取り出したのはゴムの首輪のような物、幅が広く私の首を全部覆ってしまう。 それだけでなく、首輪を嵌めた時、『カチッ』と音がした。 私は慌てて首輪を取ろうとしたが外れない。 女性スタッフが言う。 「今から通学シーンの撮影に向かいます」 首輪とどんな関係があるのだろうと思った。 通学シーンは実際の電車に乗って行われる。 女性スタッフが首輪について追加説明をしてくれた。 電車での撮影には鉄道会社の許可を取っているが、基本的には一般の方々が乗車している中で撮影を行うため、何かあってもラバースーツを脱げないようにし、女優である私の安全を確保する為との事だったが、どう考えても外部要因から私を守る為ではなく、私をラバースーツに閉じ込めて置く為だとしか考えられなかった。 貸切の学校からロケ車に乗って移動、程なくして駅に着いた。 都心の通勤通学の電車とは比べものにならないほど乗客は少ないが、それでもそこそこ乗客はいた。 普通にこの格好だと逃げ出したくなるところだが、撮影スタッフも一緒なのが心強い。 それでも電車を待つ乗客たちは何事かとこちらをチラチラ見たり、スマホで撮影したり、ヒソヒソ話をしたりと対応はさまざま。 顔はおろか、肌も露出していないのに恥ずかしさが込み上げてきた。 予定では一駅二駅乗ったシーンを撮影して、折り返し、撮影しながらまた同じ駅に戻ってくるというもの。 電車がやって来た。 いよいよ撮影スタート。 電車に乗り込むシーンから撮影が始まる。 全身ラバーで覆われた異質な存在の私は、車内にいた人の多くの奇異の目に晒されながら電車に乗り込む。 車内は座る席はなかったものの、ギュウギュウ詰めという事もなく、撮影しながら移動できるほどではあった。 しかし、逃げ場のない電車内はさらに私の恥ずかしさを加速させた。 駅のホームとは比べものにならないくらいヒソヒソ話が大きく聞こえてくるような気がする。 露骨に写真を撮る人はいなかったが、乗客のスマホのカメラが全て私に向けられているような気がして、私はギュッと吊り革を握りしめた。 私にできる事は、OKが出て電車を早く降りられるように祈る事しかなかった。 ようやく、OKが出てスタッフが私の肩を叩いて呼びに来た。 私は周りの人に頭を下げるようにして、電車を降りた。 今まで体験した事がないほど恥ずかしかったし、緊張した。 これからまた折り返し電車に乗るのかと思うと気が重くなる。 撮影スタッフとともにゾロゾロと反対側のホームへ移動する。 少しでも気持ちが回復してから電車に乗りたいと思っていたが、私の想いとは裏腹に折り返しの電車はすぐにやって来た。 気持ちの整理がつかないまま電車に乗り込むと、下りの電車は乗客がほとんどおらず。 穏やかな気持ちでシートに腰を下ろした。 そのシーンも撮影するが、混んだ車内とは違い私自身もゆったりとしているので、カメラに映るその姿も顔は見えないが穏やかな雰囲気を醸し出しているに違いないと思った。 電車での通学シーンの撮影を終えて、学校へ戻ると、共演者の姿がチラホラ見られた。 共演者たちからも奇異の目で見られながら私は控え室に戻り一旦休憩となった。 知らない人の前でこの姿を晒してきたばかりで少し自分でもこの姿に慣れたような気でいた。 映画の共演者なら私のことを台本などで知っているはずなのに、あの対応。 不安と緊張が増してくる…… 。 私はラバースーツ姿で共演者の前で花束を持って頭を下げていた。 拍手とともに「お疲れ様でした!」の声に後押しされながら、女性スタッフに付き添われて控え室へと戻った。 「お疲れ様でした!」 女性スタッフが声をかけてくれて、控え室の扉が閉じられた。 無事に映画の撮影も終わった。 あれだけ始めは抵抗のあったラバースーツにも親しみを感じ、今ではすっかり着ている事が普通に感じてしまう。 まだ、もう少し着ていたい気持ちもあるが、そういう訳にもいかない。 ラバー製のセーラー服に手をかけた私は固まった。 ラバースーツと完全に融着している。 スカートを捲り上げて、ラバー製のパンストを脱ごうとしたが、腰の部分でスカートと融着し、ラバースーツの足とパンストも融着してしまっている。 私はハッとした。 ロックされてしまった首輪を思い出したから。 姿見の前で首輪を見ると完全に首輪は溶けてしまいネックエントリーの開口部分が完全に塞がれてしまっていた。 これではラバースーツを脱ぐ事ができない。 焦った私は首を掻きむしるようにして、何とか首輪を外そうとしたが、ラバーの指は首を強く撫でるだけ、それは無駄な足掻きでしかなかった。 絶望に打ちひしがれていても仕方がないと切り替えた私はそのまま、スタッフを探しに控え室を出た。 撮影スタッフを探して助けてもらおうとするが、現れたのはラバースーツを着た生徒たち。 柔道部に剣道部、バスケ部にバレー部、水泳部に野球部と運動部員もラバースーツにそれぞれの部活の服装で立っている。 その先頭にはラバーの着物を着た智沙の姿もある。 私が動けずにいると、智沙が着物を広げて私に襲い掛かってくる。 私と智沙に向けて運動部員たちが黒いジェルを投げつけてくる。 それがいくつも体に付着し私と智沙は黒いジェルに包まれて重くて動けなくされてしまった。 極度のプレッシャーに押し潰された私はまた眠ってしまっていた。 女性スタッフに揺り起こされた。 これから撮影が始まる。 私は肌色の全身タイツを纏い目の前には可愛らしいマスクがある。 そう、今までのはすべて夢、今から人形の姿での学校生活が始まる。 教室に入り席に着く? 前から振り返って「俺、中村よろしく」 左隣からは「私は、谷中真琴っていうの、困った事があったらなんでも言ってね」 後ろからは「俺は後藤ってんだ、何処から来たんだ?」 全て台本通りだが、私はドギマギして話せない演技をする。 「武上さんが困ってるでしょ、あんたたち」 私の右隣の女の子が男子を注意する。 「私は山岡智沙、よろしくね」 智沙と私はマスクの下で笑顔になる。 《カット!オールアップです!》 映画出演のプレッシャーから夢と現実が入り混じった1人の女優の心情を描いた映画【異質な存在】 異質な存在を2つの観点から描いた映画。 費用と時間がかかり、それ以上に出演者たちはかなり大変だった事は言うまでもない。 おしまい