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ごむらば
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全身型取り

美大に通う俺、新城 和宏(しんじょうかずひろ)の下に造形部の後輩が数人やって来て頼み事をされた。 内容は石膏での全身型取りをやらせて欲しいとのこと。 後輩たちが俺に依頼したのには訳がある。 頼める先輩の中で唯一俺だけがマッチョである事。 他は太っていたり、細かったりモデルとしては俺が最適だったのだろう。 俺の全身を型取りし、そこからマネキンを作る。 そして、学園祭の出展物を製作するのだという。 美大最後の年は、自分で作品を作らずに後輩たちに指導したり、協力するのが造形部の習わしになっている。 俺は特に断る理由もなかったので後輩たちの願いを聞き入れた。 造形部には女子もいるが、今回依頼してきたのは男子だけ。 素っ裸になり座った姿勢で腕を前に突き出した形で型取りを開始した。 口にはチューブを咥えて、スイミングキャップを被り、頭から順に体にシリコンが塗られていく。 ある程度シリコンが乾くと、その上から石膏を塗っていく。 石膏が固まるのを待って中のシリコンを取り出して型からマネキンを製作する。 頭から順調に体とシリコンを塗られていったのだが、なぜか股間のところだけはシリコンを塗らずにそのままに。 何かギミックを考えているのか、それともここだけはブツを表現しないのか。 その辺りは後輩たちにしか分からない。 続いて石膏が塗られていく。 腕が下がらないように支えが置かれ、幾分か腕は楽になった。 相変わらず股間がスースーするのには慣れない。 石膏が少し固まり始めた時だった。 後輩が俺のペニスを握り扱き始める。 「ほひ、ほっほっ、ほはっ」 (おい、ちょっと、こらっ) 言葉にならない声で注意するが、後輩たちの手は止まらない。 そして妙に上手い、俺は全身を石膏で固められて動けないまま、後輩たちのオモチャにされる。 “なんて屈辱だ!先輩にこんな事をするなんて!!“ 俺は怒りに満ちていた。 だが、気持ちのいい扱きには抗えない。 マックス近くなった時、ペニスの根元にゴムのようなものが巻かれて萎えるのを妨げる処理をされた。 そして、ギンギンに勃起したペニスにコンドームが被せられる。 “股間にシリコンが塗られない時点で気づくべきだった、勃起したペニスの型を取るためだったのかと“ 抵抗も声を出すのもやめた俺の耳に『カラカラカラ』と重量物なんかを吊り上げるために部室にあるチェンブロックの音がした。 勃起したペニスの型を取るのにそんなものはいらないだろうと思っているとしばらくして、俺のペニスの先に温かいものに触れた。 チェンブロックの『カラカラ』という音ともに、俺のペニスが温かいものにどんどん包まれていく。 その温かいものは揺れて、俺のペニスをさらに刺激し物凄く気持ちよくなっていく。 同時に、「ふぅー、ふぅー」という女性のなんとも言えない声が聞こえてきた。 そして、俺のペニスを温かいものが全て呑み込み、俺の下腹部に人肌を感じるとチェンブロックの音は止んだ。 再び、石膏が塗られる。 それと前に突き出していた腕が少しずつ曲げられ、俺の膝の上にある重量物を抱き抱えるポーズへと変更されて石膏を塗るのが続く。 「ふーひ、ほほへは!」 (おーい、おまえら!) 俺が言葉にならない声で抗議すると、同じくすぐ近くで言葉にならない女性の声が聞こえてきた。 「新城先輩」俺に依頼してきた男子部員の声。 「安藤先輩」造形部の女子部員の声。 “安藤って、安藤 千種(あんどうちぐさ)か?“ 俺の中に動揺が走った。 安藤 千種は、俺と同じ造形部の4年。 そして、俺が入部してすぐに恋をした相手、結局4年間片想いを続けてきた相手でもある。 フラれるのが怖くて告白できずにここまできた。 「先輩たちを見ていると焦ったくて強引に、いや強引過ぎる形で2人をくっつけてしまいました」 「ごめんなさい!お二人を騙したみたいで」 女子部員の謝る声。 「もちろん、型取りしたものは作品にします」 「後輩からのプレゼントだと思って、しばらく2人で一緒にいて下さい」 そう言うと今度は、口に咥えたチューブにも細工を始めた。 途端に息苦しくなるが、心地良い空気が俺の中へ流れ込んできた。 遠ざかる足音に続いて『ガタン!』と引き戸の閉まる音。 部屋が急に静かになった。 俺のペニスは今、千種の中にあり石膏越しに抱いていると思うと、限界に思われたペニスがまた一段と大きくなった。 千種から漏れ出る声も俺を拒んでいる様子はなかった。 「うっん!」 チューブを通して、千種の可愛い喘ぎ声が聞こえてきた。 俺は僅かに動く腰を動かして、千種と精一杯交わった。 もの言えぬ石膏像の中で俺は思いをしたためていた千種と交わった。 ただ、顔を突き合わせていないので、不安は残る。 数人の足音がして、程なくして石膏を解体するアラームが鳴った。 作業している声が聞こえてくるが、女子部員だけのようだ。 俺の膝の上が軽くなり、千種が解放されたのだと知る。 「安藤先輩、バスローブです」 「ありがとう!」 その声は間違いなく千種の声だった。 だが、千種は俺に声を掛けることなく行ってしまった。 「新城先輩、男子に代わりますので、待っていて下さい」 そう言うと、足音は遠のいて行った。 その後、俺も石膏から解放され、シャワーを浴びて帰路についた。 シャワー室の前で千種が待ってくれている事を期待したが、そうはならなかった。 大学から駅まで知っている顔と出会うこともなかった。 ICカードで改札を抜けた時だった。 俺の腕にしがみつく人物。 髪が少し湿った千種だった。 「新城はこれから予定ある?」 「無いけど!」 「じゃあ、付き合ってくれない?」 「いいよ!」 「その前に私、新城のこと… 」 俺は慌てて千種の口を塞ぐ。 「そこは俺に言わせて!安藤千種さん、好きです、俺と付き合って下さい」 千種は複雑な顔をしている。 「どうしたの?」 俺が聞くと千種が答える。 「好きって言わなかったから、[付き合ってくれない]が別の意味に取られたかぁ、恥ずかしくて誤魔化したのが本音だけどね」 「さっきの告白だったの?」 キョトンする俺に千種が腕を絡ませる。 「電車来たよ、行こっ!」 おしまい


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