高麗人参の着ぐるみ
Added 2023-05-25 03:00:00 +0000 UTC健康食品の会社に勤める私、菊田 明美(きくたあけみ)は電話対応業務から販売促進部への異動を希望していた。 やっと念願叶って販売促進部への異動が決まった。 そこで私のやってみたかった着ぐるみを着ての販売活動を命じられた。 うちの会社には高麗人参をモチーフに作られたゆるキャラ【こーらい君】なるものが存在している。 私はこの【こーらい君】が可愛くて大好きだ。 だから、異動が決まりかつ着ぐるみを着ての仕事を与えられ、私が【こーらい君】の中の人になれる。 私は喜び何度もガッツポーズをした。 現在、【こーらい君】の中の人も小柄で、私も自慢ではないが小柄な方だ。 初代の人に何らかのトラブルがあり、私が二代目に選ばれたのだと信じて疑わなかった。 早速、着ぐるみ作成のため、体の採寸が行われた。 それからしばらく経って着ぐるみが出来上がってきた。 試着のため、朝一で上司から呼び出された。 ちなみに、私はこの上司が嫌いだ。 上司の名前は浅田 真理子(あさだまりこ)、部署が違うのにやたらと仕事を押し付けられる事がよくあったから。 今は嫌な上司の事よりも大好きな着ぐるみへの気持ちが上回り上司の存在はどうでもよくなっていた。 連れて来られた部屋へ張り切って入る。 しかし、そこに【こーらい君】の姿はなかった。 代わりにあったのは巨大な高麗人参。 その高麗人参からは毛のような細い根がいくつも伸びている。 そして、その巨大な高麗人参はまるで魂が抜けたように、萎んで横たわっていた。 私はゆっくりと上司の浅田の顔を見た。 浅田は何も言わずに、作り笑顔で2度頷く。 私は思わず口を開いた。 「あのー、まさか着ぐるみって」 「そうよ、これよ!あなたの体を採寸して製作してもらったからピッタリよ、さあ着てみましょ」 私はその言葉に絶望して下を向いてしまった。 「もしかして、【こーらい君】になれると思っていたの?」 「【こーらい君】は桧山 奈々(ひやまなな)さんが専属だから誰にも変わらないわよ」 確かに着ぐるみとはあったが、【こーらい君】とは一言も表記はなかった。 目の前の気持ち悪過ぎるリアルな高麗人参の着ぐるみから離れたいし、着たくもない。 「菊田さん、さあ試着してみましょう」 その言葉に首を横に振る。 「あら、嫌なの?でも、これはあなたも同意した上で製作したものだから業務を拒否すると、この着ぐるみはあなたの買い取りになるけど、いいかしら?」 確かに、採寸した際に私は着ぐるみを着て業務に従事するという書面にサインをした。 全てに目を通していなかったが、おそらく買い取りについても書かれていたのだろう。 あの時は【こーらい君】になれると思い込んで舞い上がっていた。 私はガックリと肩を落とし、目の前の気持ち悪いくらいリアルな高麗人参の着ぐるみを諦めて着ることにした。 上司の浅田から私の体を細かく採寸して作られた着ぐるみのインナーを渡された。 「着ぐるみ用のインナーに着替えてきてくれる?私は着ぐるみの準備をしておくわ」 私は浅田から白いインナーを受け取り部屋の奥の簡易更衣室へと向かった。 落ち込み、ため息をついて事務服を脱ぐとインナーに着替え始める。 下着は付けたまま。 だが、このインナーはゴムでできているのか、滑りが悪く上手く着る事ができない。 悪戦苦闘していた私は更衣室のすぐ外に浅田が来ているのに気づいていなかった。 「菊田さん、インナーのラバースーツは滑りが悪いからコレを使って!」 そう言うと、更衣室のカーテンの隙間からボトルが差し入れられた。 「あと、下着は脱いで裸にならないと汗だくになるわよ!」 そう言われなくとも、私はすでにラバースーツを着るのに悪戦苦闘して汗だくになっていた。 なので、一旦下着を脱いで裸になってからラバースーツを着る事にした。 上司の浅田の言葉に従うのは癪だったが仕方がない。 潤滑剤を使ってラバースーツを着ると今までのことが嘘のようにスムーズに着ることができた。 ラバースーツは頭まで覆うものであったが、被らずに更衣室から出た。 上司の浅田はしたり顔でこちらを見ている。 私は観念してリアルな高麗人参の着ぐるみへ近づいていった。 かなりリアルに作られた高麗人参の着ぐるみには所々に毛のようなものも見受けられる。 そんな着ぐるみに気持ち悪さを感じながらも上司の浅田に促され、頭に当たる所に開いた小さな穴から呑み込まれるようにして足を通し始める。 着ぐるみの厚みはウエットスーツよりも少し厚みがある程度。 場所によってはかなりの厚みがある箇所もある。 高麗人参の足のようになった所へ足を通していくと違和感を感じた。 まるでロングブーツでも履くような感覚になる。 たくし上げていくと、なおもその感覚は強くなり、太ももの真ん中辺りまでブーツを履いたような感じがした。 上司の浅田に聞いてみる。 「コレってブーツを履いているみたいなんですけど」 「そうよ、着ぐるみの中にはサイハイブーツが着ぐるみと一体になっているのよ、ハイヒールで上手く高麗人参を表現しているのよ」 確かに足先が行き着いた先は間違いなくブーツだった、それと私が履いた事もないような高さのハイヒールのブーツでもあった。 「あなたの体を採寸して、作られているから、ブーツのサイズも、ぴったりのはずよ」 と笑顔で語る上司の浅田。 両足が着ぐるみの中のブーツへ収まったが、ブーツのファスナーを閉められないのでふくらはぎ辺りに締まりがない。 その様子を見ていた浅田が言う。 「ブーツは履けたようね、ジッとしていてね」 そう言うと、私の着ぐるみの中へ手を突っ込んできた。 「浅田さん、突然何するんですか?」 私は語気を強めていったが、浅田は聞いていない。 浅田の手はどんどん着ぐるみの中へと入ってくる。 ラバースーツに包まれた私の体は敏感になっていて、浅田の手が触れる度にビクンビクンと反応してしまう。 それを気づかれたくないので、叫ぶように言う。 「もう!ホントにやめて下さい!」 だが、浅田の手は止まらなかった。 しかし、途中から浅田の手が直接私の体に触れる感覚がなくなった。 不思議に思っていると、程なくしてブーツのふくらはぎのファスナーが閉められていく。 “あれ?なんで?“ そう思っている私の心の声が聞こえたのかと思うようなタイミングで上司の浅田が答える。 「この着ぐるみは二重構造になっていて外側からは見えないけど、あなたの足が収まったブーツとは別にブーツの外側にも腕は突っ込む事ができるのよ」 そう言うともう片方のブーツのファスナーも閉めてくれた。 「自分で確認してみて」 浅田に言われるまま私は着ぐるみの中へ手を突っ込んだ。 ラバー越しに触れる気持ち良さのため、股に行きそうな手を抑えて着ぐるみの中を探る。 股より少し下辺りに丸い穴があった。 手探りで調べてみると、ブーツのファスナー部分に行き着いた。 “なるほど、こうなっているか“ 一人納得して頷く。 その様子を見て上司の浅田も頷いていた。 その後、着ぐるみを腰までたくし上げて、下半身がリアルで気持ち悪い左右非対称の高麗人参となった。 腕も当然のように細い毛のようなものが生えた左右非対称の高麗人参の着ぐるみに腕を通していく。 手先は細長くなっていて、私の指も揃えて手を通したので使えなくなった。 ラバースーツの頭まで着ていく。 私の長い髪はラバースーツの中へ収めて、背中のファスナーが閉められた。 ラバースーツを着た私は白いモジモジくんとなり、頭まで高麗人参の着ぐるみの中へ入る。 マスクの口の部分には内側にも外側にもチューブがあり、チューブの内側は太く短く、外側は細く長くなっていた。 マスクを被りたくなかったが、チューブを口で咥えるように言われた後、上司の手が伸びて来て強引にマスクを被せられる。 チューブを咥えるとチューブは着ぐるみの外に繋がっているようで新鮮な空気が吸えた。 着ぐるみの内側には水泳のゴーグルのようなものもあり、それも私の目の位置を調整して付けられた。 ゴーグルの向こうには、今いる部屋の景色がよく見えた。 私がキョロキョロしている間にも頭の上の開口部はあっという間に閉じられて私は高麗人参の着ぐるみに閉じ込められてしまった。 「じゃあ、今から社内にお披露目に行きましょう!」 上司の浅田はそう言うと、私の腰と胸辺りにロープを掛けて引っ張っていく。 その姿は干し大根を連想させる。 リアルな巨大高麗人参にされた私は上司の浅田に引っ張られて部屋を出ると、私が密かに想いを寄せる営業部の若手エース神城 優鷹(かみじょうゆたか)くんがいた。 「神城くん、社内お披露目よろしくね!」 そう言うと、上司の浅田は私に掛けられたロープの端を神城くんに手渡した。 神城くんとは一緒に営業に出掛けて、【こーらい君】に入った私を可愛いと言ってもらえたら最高などと妄想していたが、まさかこんなリアルな高麗人参の着ぐるみを着て、神城くんに社内を連れ回されるなんて、想像もしておらず泣きそうになる。 そこへロープ委ねられた神城くんから上司の浅田に向けて一言。 「気持ちの悪い着ぐるみですね」 私は高麗人参の着ぐるみの中で泣いた、精一杯声を殺して。 コースは社内の全ての部署を回って最後は社長室というコース。 上司の浅田から【私は菊田 明美です】と書かれたタスキを掛けられた。 タスキを見た神城くんが驚いている。 「え!あの可愛い菊田さんがこんな気持ちの悪い着ぐるみの中身なんですか?」 呼吸のため咥えたチューブは太くて私の口を満たして話す事もできない。 そんな私の代わりに上司の浅田が神城くんに説明を始める。 「菊田さん、自ら着ぐるみに入るの志願したのよ!」 「へー、菊田さん変わった人なんですね」 “私が入りたかった着ぐるみは【こーらい君】で、こんな気持ちの悪い着ぐるみじゃない!“ と叫びたかったが、それもできずに私はただただ涙を滲ませた。 想いを寄せていた神城くんからは変な人だと思われ、そんな神城くんにロープで引かれながら社内のお披露目が始まった。 着ぐるみを着るのも初めてなら、履いた事もないサイハイブーツ、そしてハイヒールではかなり歩きづらい。 さらにはブーツの爪先も細い高麗人参になっているので足の運びを失敗すると満足に歩けず転びそうになる。 各部署をお披露目で訪れる度にタスキを見て、皆が応援してくれる。 「菊田がんばれよ!」 「明美ちゃん、ファイト!」 の声は余計に私を辛くさせた。 社長へのお披露目を終えて、私は神城くんに引っ張られて元の部屋まで戻ってきた。 神城くんは引っ張ってきたロープを外すと部屋の扉を開けてくれた。 “やっと終わりだ!“ そう思っていたのだが、時間はまだ10時を少し回ったところ。 今日は着ぐるみを脱いだら、半休で帰らせてもらおうと私は考えていた。 神城くんが開けた扉のその先には大きな瓶に入った高麗人参。 その高麗人参は本物のようにお酒のような液体に浸かっていた。 “うわっ、すっごいリアルな高麗人参酒だ!“ そう思って私が瓶に近づいた時だった。 【私は菊田 明美です】のタスキが外されると同時に私の体が持ち上がり瓶の中へ。 そのまま私も高麗人参酒の中へ全身が浸かる。 “ちょっと神城くん、助けて!“ 声を上げたが言葉にならない。 私の呼吸用の高麗人参から伸びるチューブは大きな瓶の内側の突起に接続された。 この突起は瓶の外に通じているようで呼吸は問題なくできるのだが、瓶の中には私よりも少し大きな高麗人参が初めから入っていたため、瓶の中はなかなかの窮屈さ、加えて私が瓶に入った事で液体は瓶の淵まで満たして着ぐるみを着た私を丸ごと呑み込んでしまった。 そしてそんな瓶から液体が溢れないように神城くんは瓶に蓋をする。 高麗人参の着ぐるみは上司の浅田の手により密閉されていたのだろう、液体は入って来ない。 そして、マスクについていたゴーグルが水中ゴーグルの役割をし、瓶越しの外の景色もよく見える。 そこへ神城くんが紙に何か書いて現れた。 【今から受付前に移動します、終業時間まで頑張って下さい!】 私がいくら暴れたところで、もうどうにもならない。 神城くんは元々専用の台車に載せられていた私の入った大きな瓶を受付へと運び始めた。 途中、エレベーターホールやエレベーター内で同僚たちに液体に浸かった姿をジロジロ見られたが、私は動かないで高麗人参の巨大な模造品として振舞った。 そのまま会社の受付前へと運ばれた。 来客も通り必ず誰かに見られる場所。 さらに受付には同期で親友の野間 紗智絵(のまさちえ)の姿もあった。 紗智絵は私の入った高麗人参をジッと見た後、軽蔑するような眼差しを送ると、また受付へと戻って行った。 お披露目で受付も含めて全ての部署を回ったので、この気持ち悪い高麗人参の中身が私だということも当然知られている。 だが、紗智絵の態度はなぜかこの気持ち悪い着ぐるみのせいではないように感じた。 紗智絵の態度に少し疑問を抱きながらも模造品に徹していたのだが、受付にも来客もいなくなったタイミングで予想もしていなかった事が起こった。 この大きな瓶に初めから入っていた高麗人参が動き出したのだ。 動き出しただけでなく私の体に抱きつくように絡み付いてくる。 それはまるで謎の生物が意思を持ったかのように。 私はビックリして逃げようとするが、窮屈な瓶の中に逃げ場などない。 あっさりと突然動き出した高麗人参に捕まってしまった。 尚も私に擦り寄ってくる高麗人参だったが、突然動きを止めた。 理由はすぐに分かった。 来客の訪問、そして戻って来た紗智絵が慌てて対応していた。 その後も何度か来客も受付の紗智絵もいなくなると、高麗人参は動き出して私に抱きついてきた。 そんな事を繰り返して、昼食は抜きで終業時間の1時間前に私と得体の知れない高麗人参の入った大きな瓶は紗智絵ともう1人の受付によって、元の部屋まで運ばれて蓋が開けられた。 蓋を開けると受付の2人はそそくさと部屋を出て行ってしまった。 大きな瓶が運ばれた周りにはウエスが敷き詰められて、瓶から出ても大丈夫なように準備がなされていた。 私はこれ以上この不気味な高麗人参と一緒に居たくはない一心で、急いで瓶から出ようとするが体が重い。 着ぐるみが水分を吸収したためか、もしくは長時間水に浸かっていたので重力に抗えないのかまでは今の私には分からないが、とにかく体が重かった。 そんな瓶から出ようとする私を不気味な高麗人参は私を押して出るのを手伝ってくれた。 そんな事もあって私は瓶から出ることができたのだが体が重く思うように動けない。 一方、不気味な高麗人参は単独であっさりと大きな瓶から出てきた。 そして私に詰め寄る不気味な高麗人参。 詰め寄ってきたが、私には何もしない。 その不気味な高麗人参は頭の辺りで何かして着ぐるみを脱ぎ始めた。 そう、この不気味な高麗人参もまた着ぐるみだった。 着ぐるみなので当然、中には人が入っている。 私はもう一つの高麗人参の中身が誰なのか見極めるために着ぐるみの中から凝視する。 だが、高麗人参の着ぐるみから出てきたのは白い人だった。 顔はなくノッペラボウ。 ただ一つ分かる事は私と同じ女である事。 その白い人には大きな胸の膨らみはあるが、股のところには男性特有の膨らみは無かったのでそう判断した。 その白い人は部屋の扉のところへ行くと内側から施錠した。 そして、私に近づくと私を着ぐるみから出すために頭の辺りで何かを始めた。 程なくして着ぐるみの開口部は開かれて私は着ぐるみから腕を抜いてマスクを外すと着ぐるみから這い出ようとするが足が抜けない。 この場から逃げたい一心で着ぐるみを脱ごうとするが、着ぐるみの足がブーツになっている事を思い出した。 私がブーツのファスナーを下ろすために両手を着ぐるみの中へ突っ込んだ時、白い人の手が着ぐるみの中まで伸びて来て私の体に触れる。 白い人は全身がラバーで覆われているのだろう。 着ぐるみを着る時に、上司の浅田に触れられた時とは比べ物にならないくらいラバー同士の触れ合いは気持ち良かった。 触られる度に吐息が漏れる。 それでも私はブーツを脱ぐために手を伸ばすが、白い人の手の方が速く私の胸を揉み始めた。 「いやっ、ダメっ!やめて!」 大声を上げたが、吐息混じりの声は私が聞いても説得力がない、むしろ喜んでいるように聞こえるだろう。 白い人の手が私の胸の天辺で硬く勃っている乳首を摘まむと私は力が抜けて声も出せなくなった。 ここで大声を上げても、この部屋が特殊な防音室である事は社内の人間なら誰もが知っている。 大声を上げても無駄である事はもちろんだが、私はこの白い人に体を触られて気持ち良くなり、声を上げるどころかもっと触って欲しいと思い始めていた。 白い人の手によって私の体を舐め回すように触られているうちに、私はここから逃げる事よりも全身で白い人と抱き合いたいと思うようになっていた。 ブーツを脱いで高麗人参の着ぐるみから出ると、誰かも分からない白い人と抱き合い体を擦り付け合う。 もう、着ぐるみを着たまま触られている時から私のお股はグチュグチュになっていた。 私の理性は飛び、白い人が誰だろうとどうでもよく、今はただ気持ち良くなり絶頂に達したい思いしかなかった。 私はノッペラボウの白い人にキスをして、そのまま床に押し倒す。 そして、白い人の股と私の股を激しく擦り合わせる。 そして、私はすぐに体を痙攣するように震わせながらさらに激しく擦り付け、最後は大きくビクンと体を震わせて逝った。 脱力し覆い被さるように白い人に乗り掛かると、白い人は私を抱きしめて、私の頭を優しく撫でてくれた。 床で2人並んで横になって抱き合う。 ラバースーツを着ていると、相手の体温が直接伝わり気持ち良く一体感が生まれてきた。 呼吸が落ち着いてきた時、私は聞いてみた。 「あなたは誰なんですか?」 私の質問に白い人は答えずに立ち上がると、部屋の奥の方へと歩いていく。 私は床に女の子座りで待っていると、すぐに白い人は戻ってきた。 そして、私の背後に回ると私に何かを被せてきた。 少し焦ったが、それが何かすぐに分かったので大人しく白い人に委ねた。 私の頭に被せられたのは、白い人と同じノッペラボウになるラバーマスク。 私も顔までも完全にラバーで覆われて白い人となった。 白い人は私の顔を覗き込んで、指でOKサインを作って確認してきたので私も指でOKサインを作って返した。 見た目はノッペラボウだが、意外に中からは外側がよく見えるし呼吸も苦しくは無かった。 自分でノッペラボウになった頭や顔に触れていると、ムラムラしてくる。 そんな時、目の前で白い人が両手を広げてくれれば、やる事は一つ。 また、私は白い人と抱き合いノッペラボウの顔同士をすり寄せ、ラバー越しにキスをし私の気持ちを伝えた。 またお互いの体を擦り合わせて絶頂を迎えた。 何度も何度も絶頂を迎えた私はこの白い人の虜になった。 女性同士でもこんなに気持ち良くなれるのだとこの時初めて知った。 だが、終業時間の10分前になると白い人は切り替えたように私から離れて立ち上がると自らラバーマスクに手を掛けた。 顎の下に指を入れてマスクを脱ぎ始める白い人。 ノッペラボウのマスクの下から出てきた顔に私は唖然とする。 それは上司の浅田 真理子だったから。 私と同じようにモジモジくんのように顔だけが露出し全身は白いラバーに覆われている。 私は床に座ったまま驚きのあまり動けずに上司の浅田を見上げていると、浅田はしゃがんで私のノッペラボウのマスクを外した。 そして語り掛ける。 「菊田さん、あなたはやはり私の見込んだ通りの人だったわ、これからよろしくね」 そう言うと直接、私にキスをしてきた。 しかも舌を絡めての濃厚なキス。 私はあれだけ嫌いだった上司の浅田と抱き合ってキスをしている、しかも自分から舌を絡めてキスをしていた。 目を瞑ると、親友の紗智絵の事が思い起こされる。 紗智絵が私の入った高麗人参をジッと見た後、軽蔑するような眼差しを送ったのは上司の浅田とこういう関係になることを見抜いていたように思えた。 受付にはお局の色田 春奈(しきたはるな)さんがいる。 だから浅田の部下になると、そういう特別な関係になる事を聞いていたのだろう。 でも、そんな事はどうでもいい、こんなに気持ちよく着ぐるみに入って仕事ができるのだから。 気づけば私は浅田と腕を組み、まるで恋人に甘えるように寄り添いながら着替えのための更衣室へと向かっていた。 おしまい