続 ・俺も彼女も高校生 完全版 【前編】
Added 2023-11-11 16:00:00 +0000 UTC俺は石動 圭太(いするぎけいた)高校2年。 ウルトラマン、特にウルトラウーマンの好きな俺は休みの日に近くの遊園地でグリーティングをしているウルトラマンを見に来ていた。 子供が張り切りケガをしそうなところに遭遇、助けようとしたが俺は間に合わなかったのだが、ウルトラマンゼウスがその子供を助けた。 だが、ウルトラマンゼウスは足をケガしてしまった。 ウルトラマンゼウスに声を掛けると、なんと俺の名前を知っていた。 俺はそのまま肩を貸して一般人が入れない控え室までウルトラマンゼウスを送り届けた。 そこで知ったことはウルトラマンゼウスの中の人は俺の中学時代の部活の先輩、磐田先輩だった。 ウルトラマンのグリーティングがしばらくできなくなった磐田先輩の代わりを急遽俺が務めるとことになった。 そこから俺の生活は一変し、全てが上手く回り始めた。 幼馴染みの尾花 紗弥香(おばなさやか)を通じて、高校では気になっていたクラスメートの小山内 莉乃(おさなりの)ちゃんと親しくなった。 さらには遠目で見ているのがやっとだったウルトラウーマンたちとも親しくなりグリーティングの合間の休憩時間にはゲームをして遊ぶ間柄になった。 俺にとっては夢のような時間。 これだけでも凄いことなのに、一緒にバイトをしていたウルトラウーマンが実は思いを寄せるクラスメートの小山内 莉乃ちゃんだった。 加えて幼馴染みの尾花 紗弥香もウルトラウーマンである事を知った。 そんな幸せな生活を送る俺の元へ遊園地のスタッフ高畠さんから俺を天国から地獄へと突き落とすメッセージが届いた。 [磐田くんの足が治ったよ!石動くん、ありがとう!] 高畠さんのメッセージは文字が踊っているように見えた。 最近ウルトラマンゼウスになった俺よりもずっと長くやってきた磐田先輩が適任だと思っているのは明白だった。 もしかすると俺が演じていたウルトラマンゼウスに不満を抱いていたのかもしれない。 そう考えるとますます凹んでくる。 高畠さんから届いたメッセージは俺のバイト生活の終わりを告げるものにしか感じられなかった。 もし足をケガした磐田先輩が帰ってきたら、俺の立場が危うくなると思ったことはあったが、それがこんなに早く現実になるとは、かなりショックだった。 高畠さんからのメッセージには続きがあった。 [来週土曜には石動くんも通常通り来てね] そのメッセージの意味するところはなんだろう。 頭を過ぎるのは磐田先輩への引き継ぎ。 引き継ぎといっても俺が代わりを務めたのは数週間、引き継ぐことなど全くない。 ならば、俺の送別会だろうか。 俺はウルトラウーマンたちと夢のような時間がいつまでも続くような気がしていたが、それは呆気なく崩れ去った。 莉乃ちゃんとの関係は続いていく。 それに紗弥香とも今まで通り幼馴染みに変わりはない。 磐田先輩が戻ってくることで俺はあの輪から弾き飛ばされて演じる側から見る側に戻されてしまう。 磐田先輩のお陰で夢のような時間を過ごせたことは事実だが、数週間だが築き上げた俺の居場所を奪われることには腹が立つ。 やり場の気持ちを整理しようと思うが簡単には片付けられない。 俺の頭の中ではこの数週間ウルトラマンゼウスとして過ごした日々が映像となり走馬灯のように駆け抜けていく。 俺はベッドで横になって、高畠さんからのメッセージを見たまま涙を流していた。 土曜日がやって来た。 いつもならワクワクしながら出掛けるのだが、今日は足取りが重い。 グリーティングメンバーからお礼を言われて肩を落として去っていく自分の姿が容易に想像できた。 いつもの控え室へ行くと、すでに磐田先輩が来ていた。 「おはようございます、足もう大丈夫なんですか?」 俺はそう磐田先輩に尋ねたが、視線を合わすことはできなかった。 「圭太ありがとう、お前のお陰でウルトラマンゼウスのグリーティングに穴を空けずに済んだよ、感謝してるよ!」 お礼を言われても全く嬉しくない。 「いいえ、俺の方こそ貴重な体験をさせて貰いました、ありがとうございます」 そう返した俺の目は潤んでいた。 『コン、コン、コン』 控え室の扉がノックされる。 高畠さんだと思ったが入って来たのはウルトラウーマンダークヘラ、続いてウルトラウーマンメティス。 「和哉、おかえり!」 くぐもった声で磐田先輩に抱きついたのは、ウルトラウーマンダークヘラ。 2人は抱き合った後、磐田先輩はダークヘラのマスクを両手で挟んで自分の顔に近づける。 「紗弥香、ただいま!」 私服の磐田先輩とウルトラウーマンダークヘラが抱き合っている姿に妙な違和感を感じながらもアレはアレで羨ましく思う。 そして俺はあることに気づいた。 そんな俺の腕に腕を絡めて体を密着させてくるウルトラウーマンメティス。 もちろん、メティスの中身は莉乃ちゃん。 莉乃ちゃんはくぐもった声で教えてくれる。 「紗弥香と磐田さんは付き合ってるのよ」 それを聞いて、俺はメティスの顔と抱き合う2人を交互に見た。 メティスは俺の腕に甘えるようにしがみつき、ウンウンと頷いていた。 俺は紗弥香と磐田先輩のことも気になったが、それ以上に可愛いデザインのウルトラウーマンメティスの中に、可愛い俺の彼女莉乃ちゃんが入っていると思うと妙に興奮してきた。 ウルトラウーマンメティスとなった莉乃ちゃんを着ぐるみ越しでなく直接見れる機会は最後かも知れない。 莉乃ちゃんの抜群のスタイルに見事にマッチし、体に張り付くようにピッタリとしたシワ一つ見当たらないウルトラウーマンメティスの姿をしっかりと目に焼き付けておこうと思った。 『コン、コン、コン』 控え室の扉が再びノックされる。 入ってきたのは高畠さん。 「みんな集まってくれているね」 「今日は磐田 和哉くんの復帰に伴い重大な発表があります」 俺は肩を落としてうな垂れ、高畠さんの顔を見ることができない。 「石動くんは… 」 俺は咄嗟に耳を両手で蓋をして聞こえなくしてしゃがみ込んだ。 「大丈夫、圭太くん?」 優しく声を掛けてくれるウルトラウーマンメティス。 俺は耳を塞いで目を瞑り、その場で石のようになった。 俺はしばらく座り込んで動けなかった。 「圭太くん、一緒に頑張ろうね」 ウルトラウーマンメティスが俺に声を掛けてくれる。 訳も分からず顔を上げると、 「圭太、引き続きよろしくな!」 磐田先輩からもそう声を掛けられたが意味が分からなかった。 高畠さんの言葉の続きは 「石動くんは引き続きウルトラマンゼウスで、復帰した磐田くんには新たにウルトラマンポセイドンをやってもらいます」 少し間があって、高畠さんはこう言ったそうです。 「これからはグリーティングだけでなく簡単なショーも考えているのでご協力お願いします」と。 実際のアクションをしてみたかった莉乃ちゃんはハイテンションで俺に声を掛けてきたのだった。 立ち上がった俺は高畠さんと磐田先輩が打ち合わせしているのを見てホッとした。 磐田先輩が俺の方を向いて言う。 「圭太、先に着替えてくれ!」 「さぁさぁ、女性陣は控え室で待機していて」 高畠さんがそう言ってウルトラウーマン2人を隣りの控え室へと返した。 俺は嬉しくて少し目を潤ませながら、ラバースーツを手に更衣室へと入った。 また、いつものバイト生活が始まる。 俺は嬉しくてその場で何度もガッツポーズをした。 俺の着替えが済んで高畠さんにファスナーをロックして貰い、ヒダも閉じ終わると磐田先輩が黒光りするマネキン人形姿で出てきた。 早速ウルトラマンポセイドンの着ぐるみに足を通し始める。 その様子を眺めていて気づいたことは、ウルトラマンポセイドンがどんなデザインかもどんなウルトラマンかも分からないという事。 そして、最近バイトが楽しくてテレビのウルトラマンゼウスを見ていないことに気づいた。 俺の着ているウルトラマンゼウスと同じく、ウルトラマンポセイドンはブーツもグローブも全て一体型の着ぐるみだった。 磐田先輩はあっという間にウルトラマンポセイドンの着ぐるみを着ると高畠さんにファスナーをロックして貰い、ヒダを閉じてもらっている。 そんな姿を見ていて思う凄く力強くカッコいいと。 青と水色、それに紫色のラインが入った体は筋肉を強調し男性らしいデザインとなっていた。 俺は思わず駆け寄ってくぐもった声で話しかける。 「ウルトラマンポセイドン、カッコいいですね」 パイプ椅子に座り俺を見上げたウルトラマンポセイドンは一言。 「あとでサインしてあげよう、なんてな」 そう言って準備が完了したウルトラマンポセイドンは立ち上がると高畠さんの後について控え室の外へ、俺もウルトラマンポセイドンの背中を追いかけて控え室を出た。 控え室を出るといつもの光景が広がっている。 ウルトラウーマン2人がすでに待機していた。 ウルトラウーマンダークヘラはウルトラマンポセイドンが登場するとすぐに腕を絡めてくっついていく。 「バックヤードだけにしてくれよ」 高畠さんはウルトラウーマンダークヘラに釘を刺してから、グリーティングの説明を始める。 説明を聞いていると、ウルトラウーマンメティスが俺の横へやって来てそっと手を繋いできた。 俺はウルトラウーマンメティスと恋人繋ぎをしながら高畠さんの説明を聞いた後、グリーティングへと出発した。 バックヤードを出ると、さすがというべきか圧倒的に初登場のウルトラマンポセイドンが大人気だった。 笑顔の子供たちを丁寧に対応し、無事トラブルもなく1回目のグリーティングを終えた。 控え室に戻って来てもいつも1人だったのが今は2人なので違和感を感じる。 でも、すぐに違和感も感じなくなるだろう。 『コン、コン、コン』 “ホラ来た!“ 俺は心の中で呟く。 扉が開いてすぐにウルトラウーマン2人が入って来た。 いつもの光景だが、いつもは弄られてばかりだったが、今日からは4人になるので何か違ってくるかも知れないと思った。 ウルトラウーマンダークヘラが手にしているのはトランプ。 定番のババ抜きをすることはすぐに分かった。 俺はダークヘラの方を見てからホワイトボードを指差した。 ダークヘラはトランプを配り終わると、立ち上がりホワイトボードに向かうと文字を書き始める。 [ババ抜き] [罰ゲーム そう書いてから周りをキョロキョロして、何か見つけたのだろう。 再びホワイトボードに書き始める。 [ババ抜き] [罰ゲーム 下位の2人が一緒にビニール袋に収まる] 俺も含めて3人が首を傾げると、ダークヘラが動いた。 控え室内にあったウルトラマンポセイドンの新しい着ぐるみが入っていた細長いビニール袋がそのままであった。 それを手にするとそれをこちらへ見せてくる。 3人とも一応は理解したようで大きく頷いてからババ抜きがスタートした。 罰ゲームの様子をまず想像したのは、俺と莉乃ちゃんが前回の布団圧縮袋の時のように詰められている姿だった。 狭いビニール袋の中でウルトラウーマンメティスである莉乃ちゃんと密着するのは役得。 莉乃ちゃんも俺と一緒なら罰ゲームは楽しいだろうと考えた。 次に想像したのは莉乃ちゃんと紗弥香がビニール袋に詰められた画。 これはこれで見てみたい気がする。 ビニール袋の中でウルトラウーマンメティスとウルトラウーマンダークヘラが抱き合い収まっている姿は生唾もの。 しかもその中身が可愛い系女子と美人系女子が収まっていることを知っているなら、なお堪らない。 袋の口をテープで出られないようにしてから、 “ウルトラウーマン詰め合わせ販売始めました“ なんて書いてネットに上げたら見てみたい、買いたい、おいくらなど殺到して炎上するだろうなどと勝手に妄想してニヤける。 そんな妄想を打ち消すように、ウルトラマンゼウスとウルトラマンポセイドンが狭いビニール袋の中でギュウギュウに詰まっている画を想像して頭を振った。 とにかく俺か磐田先輩が抜ければウルトラマンの詰め合わせは回避できる。 そう思いながらババ抜きを始めた。 ところが、ババ抜きの結果は意外な結果に。 ババ抜きは早々に磐田先輩のウルトラマンポセイドンが一抜けして、いつもの3人となってしまった。 ウルトラマン2人が狭いビニール袋の中でギュウギュウに詰められることは回避できたが、3人のうち1人が抜ければ罰ゲームが確定してしまう。 ここは俺が抜けてビニール袋の中でウルトラウーマンメティスとウルトラウーマンダークヘラが抱き合い収まっている姿を是非とも拝みたい。 ところがニ番目に抜けたのは莉乃ちゃんのウルトラウーマンメティスだった。 という事は、俺とウルトラウーマンダークヘラの紗弥香と一緒に入るのか。 俺はガッカリし声が漏れる。 「え!なんでさやっ… 」 俺のガッカリで漏れた声に被せるように紗弥香が大きな声で言って、俺の言葉を掻き消した。 「なんで圭太となのー!」 基本声を出さずにトランプをして、罰ゲームを受けるのだが罰ゲームの前から声が漏れてしまった。 でも負けは負け、罰ゲームが執行される。 ただ、詰める側も詰られる側も心境は複雑だ。 お互いの恋人を別の異性とともにビニール袋に詰めるのだから。 協議の結果、俺と紗弥香は背中合わせで、ビニール袋に詰められることとなった。 背中合わせだと抱き合うこともないため、そうなったのだが、それはそれで問題が発生する。 ビニール袋にはどうにか収まったのだが、抱き合う形より遥かに体積が増してしまう。 そのためビニール袋に詰められたのはいいが、 ウルトラマンゼウスの体はもちろんマスクにもビニールが張り付いて呼吸が満足にできない状態に。 それは俺だけでなく紗弥香のウルトラウーマンダークヘラにも同じ事が起こっていた。 体全面にビニールが張り付き、マスクに張り付いたビニールが呼吸を阻害していた。 ビニール袋に入ってものの1分ほどで呼吸ができずに暴れ出した俺たち幼馴染みコンビ。 苦しい中でも姿見をチラッと目をやると、ウルトラウーマンダークヘラの姿がかなり妖艶に見えた。 さらに空気を求めて暴れる紗弥香の柔らかいお尻が俺のお尻と擦れて妙に気持ちいい。 呼吸もできない状態なのに興奮してしまう。 “ヤバい勃起してきた“ そう思った時、磐田先輩がビニール袋を破って俺たちを助けてくれた。 俺は莉乃ちゃん、いやウルトラウーマンメティスに膝枕をして貰い呼吸を整え、紗弥香はウルトラマンポセイドンに抱かれて呼吸を整えていた。 お互いがお互いのパートナーと密着している時間、声をかけることはないが控え室には幸せな空気が流れていた。 俺も紗弥香も呼吸が落ち着いてきたので、ウルトラウーマン2人が隣りの控え室に戻ろうとした時、扉をノックする音とともに控え室に高畠さんが慌ただしく入ってきた。 「あ、やっぱりここにいたのか」 そう言ってウルトラウーマン2人を見た。 おそらく高畠さんは隣りの控え室に誰も居なかったので慌ててこちらへ来たのだろう。 時計を見ると2回目のグリーティングの時間になっていた。 「さぁ2回目のグリーティングだ!」 高畠さんの言葉に4人は大きく頷き、俺はウルトラウーマンメティスと顔を見合わせてもう一度頷いた。 園内出るとやはりウルトラマンポセイドンの人気が凄い。 俺たち3人はウルトラマンポセイドンの子分のように後ろをついてグリーティングで園内を回った。 1回目もそうだったが、2回目もいつもより長いグリーティングとなったが、俺はこうしてウルトラマンゼウスとしてグリーティングできるだけで満足だった。 そして、控え室で次のグリーティングまで休憩となったが、あの紗弥香が負けて罰ゲームを受けたまま引き下がるとは思えない。 ジッと控え室の扉を凝視する。 『コン、コン、コン』 “来た!紗弥香のリベンジマッチ“ 入って来たのはウルトラウーマンの2人、しかもウルトラウーマンダークヘラの手にはジェンガ。 もう絶対に負けられないとジェンガに書かれているようにさえ見えた。 ジェンガを積み上げて準備するダークヘラ、その奥でウルトラマンポセイドンが罰ゲームについて何か書いていた。 [罰ゲームは業務用ラップで椅子に固定してしまう、ただし顔までは絶対に巻かないこと] と書かれていた。 それを見たジェンガの準備ができたダークヘラはホワイトボードに追記する。 [ジェンガを崩した人は、パートナーと一緒に]と付け加えた。 こうすれば紗弥香は自分がジェンガで失敗しても磐田先輩と密着できるとでも考えたのだろう。 俺は俺で2回連続で罰ゲームはゴメンだ。 でも、莉乃ちゃんがジェンガで失敗したら俺は喜んで罰ゲームを受けようと思う。 それぞれの思惑とプライドを賭けて、ジェンガが始まった。 着ぐるみを着て視界の悪い中、指先の感覚にも頼れない状態でのジェンガはかなり難しい。 普通にやっても苦手な俺にとってはなおさら。 一度やったことがあるからこそ難しさを知っている。 それでもどうにか1巡目は誰もジェンガを倒さなかった。 2巡目に入り紗弥香、莉乃ちゃん、俺で、磐田先輩となる。 紗弥香が得意なのは知っているし、莉乃ちゃんも着ぐるみを着ているのになかなか器用さに感心してしまう。 俺が成功すれば、磐田先輩、紗弥香辺りでジェンガは崩れてしまいそうに思う。 そんなことを考えながら磐田先輩の方を見たのが不味かった。 『ガッシャーン、ガラガラ』 大きな音を立ててジェンガは崩れた。 罰ゲームは俺と莉乃ちゃんに決定した。 まずは俺が椅子に座り、その上に莉乃ちゃんが中に入ったウルトラウーマンメティスが座る。 莉乃ちゃんのお尻も紗弥香に負けないくらい柔らかくて気持ちいい。 俺は身震いをし、事もあろうに勃起し始める。 それに紗弥香が気づいたのか気づいていないのか分からないが、ウルトラウーマンメティスの手を俺の股間の方へ持っていく。 そんなことをされたらますます俺… 。 ウルトラウーマンメティスの手が俺の勃起し始めたペニスに触れるたびにどんどん硬く大きくなっていく。 それにはさすがの莉乃ちゃんも気づいたようで一瞬ビクッとしたが、真っ直ぐ前を見て紗弥香と磐田先輩には気づかれないようにしてくれた。 莉乃ちゃんの手はウルトラマンゼウスの着ぐるみ越しにしっかりと俺の勃起したペニスをグッと掴んでいた。 莉乃ちゃんであり、ウルトラウーマンメティスに俺はペニスを握られ勃起が治まることはしばらくないと思った。 そんな俺たちに紗弥香はまだ仕掛けてくる。 今度は俺の手をウルトラウーマンメティスの股のところへと持ってくると右手を下に左手を上から被せてグッと押し込んだ。 莉乃ちゃんのお股には縦に線が一本入っている。 それは紛れもなくなくマン筋、周りは柔らかくプックリとしている。 俺はその筋に指を走らせたい気持ちをグッと抑える。 ウルトラウーマンダークヘラは俺たちの方をチラッと見た後、業務用ラップを持ったウルトラマンポセイドンに代わった。 俺と莉乃ちゃんはそのままラップで椅子に固定された。 椅子にラップで固定された俺たちを見て、ウルトラウーマンダークヘラは隣りの控え室へと戻っていった。 そして、程なくして戻って来たその手にはスマホとタッチペン。 椅子にラップで固定されたウルトラマンゼウスとウルトラウーマンメティスの撮影を始めたのだった。 だが、俺と莉乃ちゃんにとっては紗弥香のスマホ撮影に救われた。 紗弥香が控え室を出たすぐ後、莉乃ちゃんはウルトラマンの硬質のマスクをくっ付けて話してきた。 「圭太くん、触ってくれない?」 「触るって… いいの?」 「うん!私も圭太の触ってたら興奮してきちゃって」 そう言うと莉乃ちゃんの指がウルトラマンゼウスの着ぐるみ越しにしっかりと浮き彫りになった俺のペニスをなぞり始めた。 俺もウルトラウーマンメティスの着ぐるみ越しにハッキリと分かるマン筋に指を走らせる。 そこからは2人とも磐田先輩にも紗弥香にも気づかれないようにお互いの陰部を触り続けた、吐息だけを漏らして。 時計を見るとまだグリーティングには時間があるがそろそろ落ち着かないと俺はビンビンに勃起したままグリーティングに出なければならない。 そのことを伝えると莉乃ちゃんの手は動くのを止め、俺も手を止めた。 ウルトラウーマンメティスのマスクがコツンとウルトラマンゼウスのマスクに触れて莉乃ちゃんの声が聞こえてくる。 「圭太、気持ちよかったよ」 少し恥ずかしそうにそう言う莉乃ちゃんにキュンとする。 「俺も気持ちよかったよ!」 そう返すと「ウン!」とだけ返ってきた。 俺たちを見た磐田先輩はそろそろかなっと、いった感じで立ち上がりラップを外そうとした時だった。 控え室の扉がノックされて高畠さんが入ってきた。 「ごめんね、休憩中に」 そう言って椅子にラップで固定されているウルトラマンゼウスとウルトラウーマンメティスを見て少し固まった高畠さんだったが、再び話し始める。 「休憩中は自由に過ごしてもらって結構だけど、ほどほどにね」 チラッとホワイトボードを見てから、イジメではないことを確認したようで、俺と莉乃ちゃんの方を見ながら全員に注意を促すと本題に入る。 「今日のグリーティングは2回で終わりで、今から少し一緒に来てもらえないかなぁ?」 そう言うとまた俺と莉乃ちゃんの方を見た。 磐田先輩もさすがに焦ったようで、椅子にラップで固定した俺たちを急いで解放してくれた。 高畠さんに連れられて移動した先は、まだお客さんには非公開になっているエリアでショーのためのステージだった。 「これからしばらくはグリーティングの回数を減らしてショーの練習もしていこうと思ってるんだけど、どうだろう?」 ステージからは客席がよく見えて、自分たちがこんなステージ上でショーができるのだろうかと少し不安にもなった。 「今、ショーのためにアクションができる人を募集しているがウルトラマンに関しては君たち4人にそのまま担当してもらおうと思ってる」 高畠さんの話を聞きながら、その場にいた4人とも力強く大きく頷いた。 「一応、ショーの練習は明日からで、動きやすいジャージを用意して貰ったら助かるかなぁ、グリーティング後着替えて練習をしましょう」 「今から全員お揃いのスタッフジャージを購入するからサイズは後で教えてね、じゃあ控え室に戻ろうか」 高畠さんを先頭に控え室へと歩き出したが、俺はステージ中央に立ちウルトラマンゼウスのポーズを取っていた。 ウルトラマンゼウスの着ぐるみを脱ぎ、シャワーを浴びた後、ウルトラマンゼウスの着ぐるみに挨拶をしていると、磐田先輩からいい心掛けだと褒められた。 着替えを済ませて従業員出入口へと向かう。 磐田先輩は残ってショーのことについて高畠さんに質問したいことがあるそうだ。 という事は紗弥香もそれについて行くであろう。 帰りは莉乃ちゃんと2人っきりになれそうだと思った。 少しすると俺の予想通り莉乃ちゃんが1人でやって来た。 俺を見つけると手を振って駆けてくる。 「お疲れ様!」 「お疲れ様!」 笑顔で挨拶を交わして、従業員出入口を出る。 駅まで歩きながら話す事はショーのこと。 莉乃ちゃんは小さい時に見たヒーローショーに感動して自分もいつかはヒーローになりたいと思っていたらしい。 だが、成長とともにそんな子供じみた夢は諦めていたのだが、ウルトラウーマンの中の人の募集を見てすぐに応募したらしい。 スポーツ万能なのはいつかヒーローになるために鍛えていた結果だと教えてくれた。 遊園地から駅へ向かう道には途中川の方へ向かう道に分岐しているところがある。 そこへ近づいていくと俺も莉乃ちゃんも口数が減っていった。 俺は心臓が『バクバク』と莉乃ちゃんに聞こえるのではないかというほど高鳴り。 莉乃ちゃんは顔を真っ赤にして下を向いた。 どうやら思っている事は同じようだ。 俺は莉乃ちゃんに尋ねる。 「今日、図書館デートどうする?」 「うぅうん、私はどちらでも」 明らかにもう一つの選択肢がある答えだった。 分岐点へと近づき俺は莉乃ちゃんの手をギュッと握った。 向かったのは駅ではなく川の方、莉乃ちゃんはこれ以上ないほど顔を真っ赤にして俺を見てくる。 川の方にはラブホテル街がある。 俺も莉乃ちゃんも罰ゲームがキッカケでもう本能には抗えなくなっていたのかも知れない。 初めてのラブホテル、2人ともどうしていいか分からないがなんとかチェックインできた。 ベッドに入ってキスをする。 莉乃ちゃんの唇はとろけてしまいそうなほど柔らかかった。 キスをしてお互い見つめ合う。 恥ずかしそうに笑顔を見せる莉乃ちゃんに俺はメロメロだ。 どちらともなくウンと一つ頷くと、枕元で照明を消して部屋を真っ暗にしてから服を脱ぎ始める。 莉乃ちゃんが服を脱いでいる間に俺は裸になり莉乃ちゃんに背中を向けて次の準備をする。 いつもは全身ラバーで覆われているが、今はどうにも抑えきれなく勃起したペニスだけにゴムを被せた。 そして、莉乃ちゃんの待つ布団の中へ。 2人とも生まれたままの姿となり触れ合う。 温かい肌が触れ合うと物凄く気持ちよく、幸せな気分に包まれる。 俺は莉乃ちゃんに勃起したペニスが当たるのも気にせずに莉乃ちゃんと抱き合った。 しばらくすると莉乃ちゃんの手が俺の勃起したペニスへと伸びてきた。 俺のペニスを両手で掴んで恥ずかしそうに言う莉乃ちゃん。 「圭太くんの大きくて硬いね」 俺も莉乃ちゃんの股へと手を伸ばして、プックリとしたマン筋に沿って指を走らせる。 「うぅ、うーん!」 気持ち良さそうな吐息が莉乃ちゃんから漏れる。 しばらく、お互いを弄りっこした後、そういう空気になってきた。 莉乃ちゃんが恥ずかしそうに言う。 「初めてだから優しくしてね」 「うん、でも俺も初めてだから」 そう声を掛けた後、俺は莉乃ちゃんに覆い被さった。 もうあとは頭が真っ白でよく覚えていない。 覚えていることは気持ち良かったこと、そして莉乃ちゃんが物凄く可愛いかったこと。 しばらく、抱き合ったままベッドにいたかったが2人ともホテル代の事が気になり着替えてホテルを出た。 ホテル代はお互い財布から折半して出し合った。 ホテルを出るとすっかり暗くなっていた。 腕にしがみついて甘える莉乃ちゃんと今度は真っ直ぐ駅へと向かう。 「今日の図書館デート、できなかったね」 そう声を掛けると莉乃ちゃんは俺の腕にギュッとしがみついて答える。 「明日は図書館行こうね」 そう言ってスマホで時間を確認する莉乃ちゃん。 「え!?」 思わず俺は声を上げる。 莉乃ちゃんのスマホの待ち受け画面が変わっていた。 ウルトラマンゼウスとウルトラウーマンメティスが真空パックされている写真。 「え!どうして?」 莉乃ちゃんから話を聞くとあの時最後にルールを変更したのは莉乃ちゃんで実はウルトラマンゼウスとウルトラウーマンメティスの写真を撮ってもらうため、おもちゃの剣を差しても黒ひげが飛ばないように細工した事を明かしてくれた。 そして、莉乃ちゃんの計画通りに俺と莉乃ちゃんが布団圧縮袋に閉じ込められる罰ゲームを受ける事になったという訳だった。 「あの時は写真だけだったけど、あれからすごく圭太くんと一つになりたいと思ったの」 俺の腕にしがみついて楽しそうに話す莉乃ちゃん。 「今日の罰ゲームでもう自分を完全に抑えられなくなっちゃって、でも圭太くんも同じ想いだったから嬉しかった!」 莉乃ちゃんの頭を撫でながら言う。 「俺もずっと莉乃ちゃんと、 だから今はすっごく幸せだよ」 俺と莉乃ちゃんはくっついたまま、余韻に浸りながら帰路についた。 翌日、日曜のグリーティングが始まる。 昨日の莉乃ちゃんとの事で今日の俺はテンションマックス。 張り切り過ぎてまた早く控え室に着いてしまった。 先にインナースーツに着替えておくと、磐田先輩が着替えやすいだろうと思い、先にラバースーツに着替えラバーマネキン姿で磐田先輩が来るまで控え室にいた。 さすがに早過ぎたかとも思ったが、今の俺は張り切らずにはいられない。 俺がラバーマネキンとなり程なくして、隣りの控え室の扉の閉まる音が聞こえた。 きっと莉乃ちゃんだと俺は思った。 昨日の事もあり俺同様に張り切ってやって来たのだろう。 それからしばらくして、また1人やって来たようで、隣りの控え室の扉の閉まる音が聞こえた。 それからすぐ何か隣りの控え室が騒がしくなった。 何を騒いでいるのだろうと耳を傾けていた時、磐田先輩がやって来た。 「おは… 、圭太もう着替えてるのか?」 磐田先輩はもうすでにラバーマネキン姿でいる俺を見て驚いていた。 「おはようございます、今日早く来過ぎたので先に着替えちゃいました」 そう言って頭を掻いた。 そんな会話をしていると、ノックもせずに紗弥香が飛び込んできた。 「おはよう、2人ともちょっと来て!」 そう言う紗弥香は俺を見て言う。 「あんたも?!」 そして一瞬不敵な笑みを浮かべのを俺は見逃さなかった。 「どうしたんだ?紗弥香」 磐田先輩が尋ねるのにも答えずに、紗弥香は磐田先輩の手を手を引いて控え室を出ていく。 俺もラバーマネキン姿は少し恥ずかしいがすぐ隣りの控え室なので2人の後をついていった。 このバイトを初めて数週間になるが、隣りの控え室に入るのはこれが初めて、女子だけで使っているからかいい匂いがする。 だが、そんないい匂いを味わうよりもインパクトのあるものがあった。 それは真新しい怪獣の着ぐるみ。 典型的な大きな尻尾、太い足、ゴツい体から生える両腕もゴツめで凶暴な爪が付いている。 顔は獰猛そうでその顔の下には深いシワが幾つもあり、そのシワが覗き穴と呼吸穴になっているのだろうと思った。 そんな自立した真新しい怪獣の着ぐるみに興味津々な俺は背中側へと回る。 背ビレのついた背中は少し捲れて中が覗いている。 怪獣の中には大量のウレタンがギッシリと詰まっていることから自立できるだろうと思った。 怪獣の着ぐるみに興味津々の俺に紗弥香が不敵な笑みを浮かべながら話し掛けてきた。 「圭太、興味あるなら怪獣に入ってみたら?」 時計を見るとグリーティングにはまだ十分時間がある。 俺は自立する怪獣の中へと足を踏み入れることにした。 中はウレタンがギュウギュウに詰まっているが、柔らかいのでウルトラマンゼウスの着ぐるみとは違い簡単に足が入っていく。 片足が怪獣の足に収まった時、何か温かいモノに触れたが、構わずにもう片方の足も怪獣の中へ。 やはり両足とも温かいモノに触れる。 頭を下げて怪獣の中へと入りながら両腕も通す。 やはり、両腕も通していると俺のお腹の方前面にも温かいモノに触れた。 “もしかして!!“ そう思った時、怪獣の着ぐるみの背中のファスナーが紗弥香の手で閉められていく。 背ビレもマジックテープでしっかりとくっ付けられて完全に怪獣の着ぐるみの中に閉じ込められた。 俺はある事に気づいていたが、敢えて紗弥香のイタズラに便乗させてもらう事にした。 怪獣の着ぐるみの中で一旦は通した腕を抜くと、俺の前にいる温かいモノにギュッと抱きつく。 「おはよう莉乃ちゃん」 「おはよう圭太くん」 ラバースーツ越しに触れ合うと、昨日の直に肌同士が触れた時よりも何故か体が敏感に感じてしまう。 「やっぱり莉乃ちゃんが入っていたんだね」 「うん!怪獣の着ぐるみが気になっちゃって、どんな感じだろって話してたら紗弥香ちゃんに入ってみたらって言われて入ったまでは良かったんだけど、一人では出られなくなちゃって脱がせてもらうおうと思ったら紗弥香ちゃんが控え室を出ていっちゃったってわけ」 「ラバースーツ着てるのは早く来過ぎたから?」 「うん、早く圭太くんに会いたいなぁって思ってたら早く来ちゃった」 「俺も一緒だよ」 俺は怪獣の着ぐるみから抜いた腕で莉乃ちゃんをギュッと抱きしめた。 抱き寄せると莉乃ちゃんの柔らかいお尻に触れて勃起してくる。 俺が勃起している事に気づいた莉乃ちゃんが話しかけてくる。 「圭太くんの今日も元気だね」 クスッと笑いながら言ってくる莉乃ちゃんも可愛い。 「そんなことを言う子にはお仕置きだね」 俺はそう言って莉乃ちゃんの大きな胸に触れた。 ラバースーツ越しでもハッキリ分かるほど乳首が勃起している。 その乳首弄るとすぐに硬くなってきた。 莉乃ちゃんの吐息が漏れて、こう言った。 「圭太くん、声が出ないように私の口を強く押さえてから触って」 俺はドキドキしながらも、莉乃ちゃんのラバーマスクの口の辺りを声が出ないように強く押さえた。 まるで自分が背後から強姦でもしているように錯覚するが莉乃ちゃんは嫌がる様子もない。 声が漏れないことを確認するようにじっくりと莉乃ちゃんの乳首を撫でたり摘んだりして弄った。 そんな2人のお楽しみ中に割って入る磐田先輩の声。 「圭太、そろそろ出て来い、着替えてグリーティングの準備を始めるぞ!」 その声に我に返る俺と莉乃ちゃん。 莉乃ちゃんの乳首を弄るのを止めたが、俺の勃起も莉乃ちゃんの乳首の勃起もすぐに治まりそうにない。 磐田先輩の言葉とともに紗弥香が怪獣の背中を開けたのだろう、背中が涼しくなった。 「莉乃ちゃん、またあとで」 「うん、またね圭太くん」 小声でそっと会話を交わして俺は怪獣の着ぐるみから出る。 少し手間取りながら出たお陰で少しだけではあるが勃起は治っていた。 怪獣から出た俺に紗弥香が囁く。 「どうだった?」 俺は指でOKサインを作って紗弥香に答えた。 控え室に戻った俺と磐田先輩、いつものように俺はウルトラマンゼウスとなりグリーティングが始まる。 俺のグリーティングも慣れて子供たちに喜んでもらえていると思う。 相変わらず好評のウルトラマンポセイドンには敵わないが。 ウルトラウーマン2人の人気も侮れない。 特にダークヘラは子供に人気はないが、大きなお友達からは人気があった。 1回目のグリーティングの後、いつもの休憩時間をどう過ごすかだが、高畠さんに罰ゲームが見つかりあまり大っぴらに変なことはできなくなった。 それでも休憩になると、ウルトラウーマン2人が控え室へとやって来た。 罰ゲームを何かしら用意していると思われる紗弥香、自然と体が警戒してしまう。 ウルトラウーマンダークヘラは入ってくるとそのままホワイトボードの前へ。 そして罰ゲームを発表する。 [罰ゲーム 全身タイツを着る] だった。 紗弥香が用意したであろう全身タイツを見せてくる。 男性用はLサイズで青色、女性用はMサイズでピンクだった。 磐田先輩に驚いた様子は見られなかったので昨日、2人で買いに行ったのだろう。 競うのはジェンガ。 早速、タワーが作られてジェンガがスタートした。 俺は全身タイツの包装された袋を見ながら思う、ウルトラマンの着ぐるみを着て着ることができるのだろうかと。 そんな考え事をしている俺にすぐに順番が回ってきた。 考え事をしていたので、イマイチ集中出来ていない。 なんとかブロックを抜くことはできたが、タワーがかなり不安定になってしまった。 もうブロックを積み上げたら崩れてしまいそうな状況。 俺は罰ゲームを覚悟してバランスを考えて静かにブロックを積み上げた。 タワーがゆらゆらと揺れる。 もうダメがと思ったが、幸いにもギリギリのところで踏みとどまってくれた。 次はウルトラウーマンダークヘラこと紗弥香。 紗弥香はジェンガタワーと睨めっこして動かない。 さすがにかなりのバランスの悪さ、今にも崩れそうなのでジェンガタワーに触れるのも危うい状況。 入念に観察し、紗弥香がようやく動いた。 狙ったブロックに少し触れた時だった。 ジェンガタワーは大きな音を立てて崩れた。 その瞬間、紗弥香の罰ゲームが決定した。 自分で用意したピンクの全身タイツを渋々といった様子で開封する紗弥香。 そして、ウルトラウーマンダークヘラの着ぐるみの上から全身タイツに足を通していく。 ダークヘラの足はヒールのあるブーツになっているのだが、このピンクの全身タイツはヒール部分までピンクで包まれるように作られていた。 そんな全身タイツに足を通しながら、俺の方をチラッと見たダークヘラ。 ダークヘラのマスクが透けて悔しそうな紗弥香の顔が一瞬見えた気がした。 おそらく紗弥香はジェンガに自信があったので、全身タイツを着るのは俺だと思っていたのだろう。 罰ゲームを大人しく受けるダークヘラ。 黒色を基調としたボディに紫色の禍々しいラインの入った体がピンクの全身タイツに呑み込まれていく。 かなり伸縮性のある全身タイツのようで着ぐるみを着ていてもスムーズにウルトラウーマンダークヘラの体に張り付くようにして体を包み込んでいった。 最後は頭まで被れば完成なのだが、俺の考えていた全身タイツとは違った。 ウルトラウーマンダークヘラの顔だけが露出するとばかり思っていたのだが、顔までも覆ってしまうタイプのもの、いわゆるゼンタイだった。 顔までもピンクのゼンタイに覆われたダークヘラは少し可愛くなったように見えた。 そして、背中のファスナーをウルトラマンポセイドンに閉めてもらうと動かなくなった。 どうしていいのか分からなくなったのだろう。 厚みがあり伸縮性もあるピンクのゼンタイは、ダークヘラの動きを完全に封じた。 そのまま2回目のグリーティング10分前になったので、ダークヘラはゼンタイから解放された。 本日2回目のグリーティング。 休憩時間、ジェンガで負けたことがショックなのか、それとも自分で用意した罰ゲームを自分で受けたのがショックだったのか、ウルトラウーマンダークヘラにいつものキレはなかった。 それでも無事にいつもより長めのグリーティングを終えて控え室へと戻って来た。 今日からは3回目のグリーティングは無しで、ショーに向けての練習が始まる。 俺も磐田先輩もウルトラマンの着ぐるみを脱ぎ、インナーのラバースーツを脱いで簡単にシャワーを浴びるとジャージに着替えた。 女性陣は時間が掛かりそうなので、控え室で磐田先輩と談笑しながら待った。 かなり時間が経ち、少し眠くなって来た時に高畠さんが呼びに来てくれた。 そして、なぜか高畠さんもジャージを着ていた。 控え室の外にはまだ湿った感じの髪を後ろで一つに纏めた莉乃ちゃんと紗弥香がいた。 「じゃあ、ステージへ移動しよう!」 高畠さんに言われるままステージへと移動した。 ステージ上にはすでにジャージを着た女性が2人立っていた。 高畠さんの後に続いてステージに上がる。 高畠さんが言う。 「今回のショーから参加してもらうことになった2人を紹介するね、寒河江 秋穂(さがえあきほ)さんと尾花 明日香(おばなあすか)さんだ」 俺はこの2人を知っている。 寒河江さんはウサギの着ぐるみに、そして尾花さんはパンダの着ぐるみの中に入っていた人。 そして、寒河江さんは間違えて俺のいる控え室を覗いたショートヘアで可愛い感じの人。 そしてもう1人の尾花さんは控え室にジェンガを届けてくれた女王様のような堂々とした印象を受ける美人… 尾花 明日香? どこかで聞き覚えのある名前。 「あ!」 すぐに気づいた、尾花 明日香さんは紗弥香の6つ上のお姉さん。 しばらく見ていなかったので印象がだいぶ変わっていたので全く気づかなかった。 今からこの6人でショーに向けての練習を始める。 ということは怪獣役は寒河江さんと明日香さんということになるのだろう。 俺も彼女も高校生 完全版 【前編】