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ごむらば
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あの日のこと 【前編】

私は以前鬼畜のようなセフレと付き合っていた。
 アナルセックスを強要され、にわか知識だけで腸内洗浄もされた。
何度も死ぬような思いをしながらも、なんとか別れて今の旦那と知り合い、平穏な生活を手に入れた私。
 今はかなり薄れてきたが、それでも心の奥底にはその辛い記憶が刻まれている。

 鬼畜のようなセフレと知り合ったのはチャットルーム。
 当時は人間関係に煩わしさを感じていて、体だけの関係を求めて飛び込んだのだった。
 そこでは自分はSだの、私はドMなどのやり取りが繰り広げられていた。
 そこで知り合ったセフレと私はドSとドMということで個人的なやり取りが始まった。 

個人的なやり取りを始めて少しした時、一度会おうという事になった。 
その時はお付き合いしている人もいなかったため、興味本位で会ってしまったのがそもそもの間違いだった。

 迎えに来てくれた車の中での彼は紳士的でとても優しかった。
 でも、初日から家に連れて行かれる事は想定していなかった。
 あれよあれよという間に私は彼の部屋へ。
 部屋に入ると彼は豹変し強い口調で私に命令を始めた。 
いきなり裸になるように言われ、豹変した彼に私は怖くなり、逆らう事ができなかった。 

全裸になると強引に浴室へと連れて行かれ、そこでいきなり腸内洗浄をされた。
 しかもいきなり太い注射器のようなものをお尻の穴に突っ込まれて強制脱糞。
 そんな経験などあるはずのない私は泣き喚いて拒んだが、彼に怒鳴られた事で震えながらお尻の外的痛みと腹痛に耐えながら脱糞を繰り返した。 

腸内洗浄をされたのは、やり取りの中で彼がアナルセックスをしてみたいと常々思っており、彼に合わせて私も経験してみたいと軽はずみに言ったからだった。
 それがいけなかった。

 その日はローションなども無しにいきなりアナルセックスをされた上、裸で脱糞した姿を彼に写真に撮られた。 
そこからが地獄の始まり。 
その日は自分の糞を素手で処理し、お風呂の掃除もさせられて帰された。 

鬼畜となったセフレは自分の欲望を満たすためだけに私に連絡を取ってきて、断ると写真をネットで公開すると脅してくる。 
私は彼の欲望のはけ口となって、奴隷のように扱われることになった。

 2度目に会った時は、お前はギャアギャアうるさいと言われ、口の中に詰め物をされて顔をラップでグルグル巻きにされた。 
鼻の穴だけはかろうじて呼吸できる分確保されての腸内洗浄。 
声も出せず苦しむ私の姿を彼は声を上げて笑いながら見ていた。

 そして腸内洗浄が終わると、アナルセックスを始める彼。
 ここでもお前は痛いって言いながら動くから落ち着いてできないという理由で、私の体にもラップをグルグルに巻き付け、お尻の穴だけが使える肉便器と変えてしまった。 
私は二つ折りのイモムシのような状態で何度も何度もアナルセックスを強要され、声をあげることもままならずに痛みに耐えた。
 事が済むと私は風呂場にゴミのように放置され、解放される事はなく痛みと惨めさで涙を流しながら眠るのだった。 
起こされる時は決まってお腹を蹴られ、その衝撃で腸内に残っていた残渣を噴き出す事もあった。

 そんな執拗にイモムシのようにされアナルセックスを強要されたある日、彼が急に優しくなった。 
だが、その優しさは私にとってはもう恐怖でしかなかった。 
ただ、それが大晦日という事もあり、もしかして私の頑張りが彼の心を開いたのかと期待したが、それは大きな間違いだった。

 ラップを解かれ、人に戻された私に彼が差し出したものは肌色のラバースーツだった。
 しかも、かなり分厚く顔には不細工な顔が描かれ、口には穴があり、陰部とお尻の穴にも穴が空いていた。
 それを見て私の脳裏をよぎったのはダッチワイフだった。
 そんなラバースーツを着せて私をダッチワイフにするのが彼の目的。
 私を大人しい生きたダッチワイフにするため、優しく接してきたのだと気づいた。

 ラップを解かれ、まだ汗のひいていない私にダッチワイフを着るように命令する彼。
 私は嫌々ながらもダッチワイフに足を通すが滑りが悪く足が入らない。
 それでも彼は早く着ろと催促してくる。
 私は彼に抵抗する事もできずに、ラバーと肌が擦れて痛いのも我慢して生きたダッチワイフになると、背中のファスナーが一気に頭の天辺まで閉められ私の体を締め付けた。 
ファスナーを閉めると彼は頭の天辺で何かしている。
 そして、ファスナーに鍵を掛けたからお前はもう一生ダッチワイフのままだ!と宣った。
 私はダッチワイフのゴツくなった手でファスナーを下ろそうとしたが、全く動かず彼の言っている事が本当だと理解した。
 そして、このダッチワイフが私にとっては最悪な結果をもたらすアイテムである事に気付いたのは年が明ける少し前だった。

 このダッチワイフに覗き穴はなく、鼻にも穴はない、空いているのはおちょぼ口のようになった口だけ、あとは陰部とお尻の穴。
 つまり、口を塞がれると呼吸ができなくなり死に至る。 

そんなダッチワイフの口に彼は自分の勃起したペニスを突き立ててきた。
 目が見えていない私にとっては、突然の出来事。
 彼は私の喉に達するほどペニスを突き立てたものだから堪ったものではない。
 嗚咽すら許されず、涙が止まらない。
 「さあ、気持ち良くしたら抜いてやる」
声も出せずいくら空気を吸おうとしても分厚いダッチワイフの口が彼のペニスで塞がれているので空気が全く入って来ない。
 “死ぬ死ぬ死ぬ!”
そんな言葉すら叫べない惨めな私は手をバタバタさせて彼を叩いた。

 それに腹を立てたのだろう。 
彼はペニスを引き抜くと私の顔を平手打ちした。
 かなりの勢いのため脳が揺れるのを感じながら私は床に倒れた。 
ペニスが抜かれたことで呼吸はできて、取り敢えず死は免れたが、その場に嘔吐し、嗚咽が止まらない。

 「俺に歯向かうとはいい度胸してるな、お前」
 彼はそう言うと頭を掴んで再び、ペニスをダッチワイフの口に突き立ててくる。
 だが、寸前でそれが予想できた私は嗚咽を抑えて目一杯空気を吸い込んだ。
 お陰でその後は苦しかったものの、なんとか彼を気持ちよくさせる事に成功し、空気を吸えて命を奪われる事はなかった。

 テレビから紅白が流れる中、私は床に転がり彼が食事をする音だけを聞かされていた。
 “お腹空いたなぁ”
 そうは思ったが嘔吐し、嗚咽を繰り返しさらには喉の奥までペニスをつっこまれたので、喉が痛くて何も喉を通りそうになかった。
 そもそも彼が私に食べ物を用意してくれる気配はなかったのだが。 

除夜の鐘が鳴り始めた頃、私は彼に引き摺られて移動させられた。
 そこは物置き収納の中、後ろ手に手錠を嵌められて顎をグイッと持ち上げられてキスをされたが、ただ臭い息だけが私の中へ入ってきて不快だった。
 すぐにでも吐き出したいが、そんな事をすれば何をされるか分かったものではない。 
私はひたすら彼の口が離れるのを待って、吹き込まれた息を全て静かに吐き出した。 

「おい!立て!」
 そう言って彼は私の後ろ手に掛けた手錠を引き上げる。
 腕が極まり痛さで否が応でも立ち上がるしかなかった。
 「左足上げろ!」
 言われた通りに足を上げると何かを通される感覚の中、右足も上げてパンツのようなものを穿かされた。
 「座れ!」
私がゆっくりと転ばないように座ると、足にも手錠を掛けられた。 

そして彼が話し始める。 
「今から俺は初詣に出掛けるから留守番をよろしくな。今履かせたのは紙オムツだからしたくなったら自由にやってくれ!」 

「あ!そうそう、初詣の後友人たちが来る予定になっているから絶対に騒ぐなよ!騒いだら分かってるな!」
 【写真をネットで流される】
 私は見えない彼に向かって何度も頷いた。
 「大人しくしてたら餌を与えてやるからな」
 そう言うと彼は物置き収納の扉を閉め、笑いながら部屋を出て行った。 

静寂の中、満足に身動きも取れない中で私は一人涙を流していた。 
もうすぐ、新しい年を迎えるというのに私はダッチワイフのような姿にされ、おまけに紙オムツを履き手足を拘束されている。
 なんて惨め過ぎるんだろう。
 振袖を着て楽しげに初詣に向かう同世代の女の子たちをイメージして私は泣いた。 
時折、お尻と喉に強い痛みを感じながら。

 周りが騒がしいことで気がついた私。 どうやら泣き疲れて眠っていたようだ。
暑く窮屈で手足を拘束されている事から、まだダッチワイフの姿である事は間違いなかった。
 しかも騒がしいことから彼が家に友人たちを連れて帰ってきたのだろう。 
女性の声も聞こえるから、男女入り乱れて楽しく過ごしている事は容易に想像ができた。 
たまにトイレへ向かう足音が私が押し込められた物置き収納の前を通過して行く。
 その時は特に息を殺してジッとした。
 何か自分が悪い事をしている訳でもないのに、コソコソしている事に情けなくなった。

 動きたくても、もう動く元気も体力も残っていない。
 彼に酷いことをされないうちに少しでも体を休めようと思った。 
その判断はのちに生きてくることになる。
 私の監禁は大晦日と正月の3日の計4日間に及んだのだから。

 友人たちと騒いだ彼はしばらく私の所へはやって来なかった。 
お腹が空いて喉も乾いて限界を迎えた時彼がやって来た。
 どうやら友人たちは帰ったようだ。 
「ほら、餌だ食え!」
 そう言われて顔の近くに何か置かれた。
 だが、両手が使えないので食べられない。
 彼は私の頭を引っ張るように持ち上げると、皿の上に口を直につける形で置いた。
 皿の上には牛乳とパンが一緒に入っており、パンは湿っていた。 

口だけで獣のように私はそのパンと牛乳を貪った。
 少し変な味はしたが、それでも食べないと死にそうだった私に取っては堪らないご馳走に感じた。 
私がひと通り牛乳でびちゃびちゃになったパンを食べた後に彼は言った。 
「お前、よくそんなカビの生えたパンと腐りかけの牛乳を飲めるな!凄いよ!ははは」 

少し変な味の正体はそれだったのかと今更ながらに思った。 
拘束されて絶食状態だったので、舌がおかしくなっていると思ったが、私の舌は正常だった。

 必然といえば必然。 およそ1時間後ほどするとお腹が急にもの凄い痛みに襲われる。 
内臓を絞られるような感覚に悶絶する私、それを察して私を見に来て彼はずっと笑っていた。 

「トイレに行かせて!」
 懇願するように言う私に彼が言った。 
「オムツしてるから大丈夫、でも絶対に漏らすなよ!」
 その時だった。 
『ぶっ、ぶぶぶー』 
私のお尻が腹痛に耐えきれずに唸りを上げた。
 腸内には何もないのでオナラとなった空気しか出ない。 
「絶対に漏らすなよ!」
 そう言うと彼は悶絶し苦しむ私のお腹を蹴って、笑いながら物置き収納を閉めて行ってしまった。 
私はその後しばらく腹痛に苦しんだ。 

その後も彼の性処理具としてペニスを咥えて呼吸ができずに窒息しそうになり、ダッチワイフも脱がせて貰えず、腐りかけたカビの生えた餌を与えられ続けられた。 
もう死んでしまうのではないかと思った時、ようやくダッチワイフから解放された。
 理由はあまりに臭くて耐えられなくなったからということらしい。 

私は体調こそ崩したものの、解放されてから暫くは従順に彼に従い、家に帰されてからは一切連絡を絶った。 番号を変え、引っ越しもした。 
それから彼が私の屈辱的な画像をネットに晒したかはわからない。 
恐ろしくて探そうとも思わなかった。
 そして誰にも話せないまま辛くて怖い記憶を自分の心の奥底にしまい込んだ。

 だが、そんな記憶を聞いてくれる人が現れる事となる。

 それは奇しくもまたもSNSで知り合った男性だったのは数奇としか言いようがない。 

私はセフレとの事があってから、二度とあの時のような目に合わないように自分はドSだと虚勢を張って生きてきた。 
旦那にすら言えず、もちろん、そのSNSで知り合った男性にもそうした、いやそうしたはずだった。
 しかし、その男性は私の心の中を見透かすように本当の私を言い当てていった。
始めは何となくだったのが、いつの間にか私の心は彼に惹かれ、鷲掴みにされていた。 
顔も見た事もなく、声すら聞いた事のない相手に。 

気づけば私は彼に私の過去を暴露していた。
 この人なら話しても大丈夫、私の事を受け止めてくれると根拠のない自信が生まれていた。 
そして、誰にも話していなかったセフレに受けた酷い仕打ちも話していた。 
彼は私のかなり前に体験した話でも真剣に聞いてくれ、私の事を心配してセフレに対して怒ってくれた。
 過去のことだからと、私が宥めてやっと彼は落ち着くほどだった。

 そんなある日、いつもの彼との楽しいメッセージのやり取りをした後、私は眠りに就いた。
 微睡の中、辛い過去を彼に聞いてもらってほんの少しだけ、凍結していた心が溶け出すような甘い感覚に酔いしれた。 【後編】に続く。

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