SamSuka
ごむらば
ごむらば

fanbox


肉塊 第9話 【肉クッション】の解体

ベッドに置かれた【肉クッション】と向かい合う。 どこから脱がせたらいいのかを確認する。 【肉クッション】の背中側に大きめの穴があり、そこへ手を突っ込んで広げてみる。 さすがというべきだろうか、肌色のラバーは伸びて広がり風船が萎んだような感じで由香里の体を包み込んでいた。 頭を出してやるとあとは自然と体を滑り簡単にラバーを脱がせる事ができた。 次はお腹側にも同じ様な大きめの穴があり、先ほどと同じ要領でラバーを脱がす事ができた。 2枚の肌色のラバーを脱がせたが依然として由香里の痕跡は見えて来ない。 5枚目いや6枚目を脱がせた時、違和感を感じた。 先ほどまで脱がせていたラバーとは明らかに厚みの違うラバーに行き着いた。 それは【肉クッション】の真ん中辺りでパックリと割れ、短い腕と頭のある上半身側と足が一つに纏められた下半身側に別れた。 クリオネのような形をした【肉クッション】の形状を維持しながら、それらが割れて中から由香里が出てくると思ったのだが、出て来たのは肌色の人型をしたマネキン?! そう見間違えてしまいそうなほどの美しいスタイルだった。 長時間、【肉クッション】の中に閉じ込められていたので、肌色のラバーマネキン姿の由香里は手足が動かせないようであった。 手足を伸ばしたまま、ベッドに横たわる肌色ラバーのマネキンは声も出さず、いや出せずにジッとしている。 周りを見渡すこともない事から目も見えていないのだろう。 そんな肌色ラバーマネキンに声を掛けてみた。 「由香里?」 そう声を掛けたが全くと言っていいほど反応がない。 少しでも俺の聞こえていたのなら、少しぐらい反応してもよさそうなものなのだが。 由香里は今、呼吸はできるが音もなく声も出せず目も見えない中で体の触覚だけしか頼るものがないのだろう。 もしかすると、その触覚ですらラバースーツを重ね着し感じ得ることはできなくなっているのかも知れない。 そんな由香里の状況に妄想を膨らませた俺は何故か興奮していた。 どう表現したらいいのか分からないが、モノにされてしまっている由香里に興奮していた。 今すぐにでも飛び掛かりたい衝動をグッと抑える。 何故そうしたかというと、由香里は今の状況を全く理解していない。 そんな状況で俺が飛び掛かり由香里を襲ったとしたらパニックを起こしかねない。 パニックを起こした由香里が呼吸困難に陥る可能性を考えると、とても飛び掛かる事はできなかった。 パニックを起こした際に俺はすぐに肌色のラバースーツを脱がせる術を知らない。 衝動に負けて肌色ラバーマネキンの由香里に飛び掛からなかった自分も褒めてやりたかった。 しばらく、肌色ラバーマネキンを見ていると、ようやく手足の痺れが治まってきたのか、何度も確認するように手足を同じ様に動かし始めた。 そして手足の痺れが完全に回復した様で、肌色ラバーマネキンは体を起こしてベッドの上に座った。 俺はその様子を少し離れて眺める事にした。 おもむろに首元に指を差し入れた肌色ラバーマネキンは首元を大きく開いてラバースーツを脱ぎ始めた。 まるで肌を脱ぐ様にして肌色のラバースーツを脱ぐラバーマネキン。 その下から覗く肌もまた肌色をしたラバースーツであった。 ラバースーツを脱いだ事で今被っているラバーマスクの裾が涎掛けのようになって現れた。 涎掛けのようになった裾を捲り上げて、肌色のラバーマスクを脱いでいく肌色ラバーマネキン。 ノッペラボウだった顔の下からもやはり同じノッペラボウの顔が現れた、いや少し違う。 口の様なものがあり、口は大きく開かれて中に何か詰まっていた。 口に詰まっているモノに肌色ラバーマネキンが触れると空気が漏れるような音ともにそれが萎んだ。 それを口から取り出した。 口と表現したが、実際には由香里の口ではなく口内までも肌色のラバーで覆われていた。 由香里が大きく呼吸をしたのだろう。 口の中に押し込められていた肌色のラバーが袋のようになって外側へ飛び出してくるとともに声が聞こえた。 「ふぅー!」 かなりくぐもってはいるがそれは間違いなく由香里の声だった。 「由香里!」  思わず声をあげたが由香里にまだ俺の声は届いていない様だった。 俺はベッドに近づき、今しがた由香里が口から引っ張り出したモノを手に取ってみた。 先ほどまで由香里の口の中をいっぱいに満たし言葉を奪っていたモノはまだ由香里の熱を帯びていた。 口内に入っていたが、その口内もラバーで覆われていたため、涎はおろか水分を全く感じられなかった。 それは厚みのある肌色のラバーで作られており、空気を注入すると膨らませる事ができるようになっていた。 そんな由香里の言葉を奪っていたモノを観察しているうちに由香里はまた首元に指を差し入れラバースーツを脱ぎ始めていた。 「よいしょ、よいしょ!」 口だけ人の痕跡の現れた肌色ラバーマネキンはかなりくぐもった声を出してラバースーツを脱いでいく。 この方がきっと力が入るのだろう。 ラバースーツを脱ぐと先ほどと全く同じように今被っているラバーマスクの裾が涎掛けの様になって現れた。 そのラバーマスクも脱いでいく。 だが口の部分は先ほどと同じように見える。 少し違うのは耳のところ。 聞こえない様にしているのだろうベッドホンの耳当て部分だけを薄くした様なものが耳を完全に覆う形でくっついていた。 これもどうやら肌色のラバーで出来ている様で耳栓の役割をしているようであった。 由香里はその異常に大きな耳栓を捲るように左右とも外した。 少し音が聞こえるようになったのであろう。 少し頭を傾げるようにして周りの音を聞いている様であったが、少しするとまた首元に指を差し入れてラバースーツを脱ぎ始めた。 もうこのパターンにも慣れた。 今被っているラバーマスクの涎掛けの様に裾が出てくる。 そして、そのラバーマスクを由香里は自ら脱いだ。 そして、不思議そうに周りを見渡す。 見た目にはやはりノッペラボウ、口からは肌色の袋が垂れ、耳に穴は空いているものの、その中まで肌色のラバーで覆われていた。 明らかに今までと違うのは目が見えている様であった。 ただ、ずっと目を閉じていた事に加え、覗き穴は俺から見てもどこにあるのか分からない大きさ。 なので、まともな視界は確保されていないのだろう。 キョロキョロと部屋を見渡す肌色ラバーマネキンの由香里だったが、徐々に目が慣れてきたのだろう。 寝室である事に気づいた様で声をあげた。 「え?なんで私ここにいるの?」 そして、少し離れたところで由香里の様子を見ていた俺にも気づいた。 「え!ちょっと、なんで春馬がいるの?」 慌てて自分の体を見た由香里はベッドの上に脱いで置かれていた肌色のラバースーツもラバーマスクも床に落とし、俺の布団を捲り上げて急いで体を隠した。 布団を被った由香里は布団の中からくぐもった独り言を連発している。 「なんで?なんで?」 そんな由香里の下へ行き、俺は布団の上から由香里の体をポンポンと軽く叩いた。 肉塊 第10話 その後…

肉塊 第9話 【肉クッション】の解体

More Creators