相変わらず忙しい梨紗とは会えない日々が続いていた。 そんな日には決まってやって来る伊織さん。 そして、その手にはスーツケース。 中身が何か俺は知っている。 赤いラバー女となった沙織ちゃんだ。 そして、2人は俺の家に何度も遊びに来てはラバープレイをする仲になっていた。 いつものように赤いラバー女となった2人をバキュームバッグに詰めて真空パックした後、ダイニングテーブルの下に設置した新たに購入した大きめのバキュームベッドへと並べて入れる。 それをさらに真空パックし、その上からカーペットを敷く。 そんな全く動けなくなった2人を俺はモノとし扱うプレイに最近は専らハマっている。 そして今日もいつものように、バキュームバッグで動けない2人をさらにバキュームベッドへと入れて真空パックしカーペットを敷いた。 ダイニングテーブル下のカーペットとして扱い、時々椅子に座って2人の顔や胸の辺りを足で弄ってやる。 身動きすることはないが、凸凹感と暖かさだけは足裏から伝わってくる。 そんな2人は昼前からカーペットとなり、解放するのは夜遅くだった。 今日も2人をカーペットにして少し経った時だった。 梨紗から連絡が来た。 [京介、今日会えない?仕事が早く片付いたから会いたいなぁ] そんなメッセージだった。 今日一日部屋にいても、バキュームされて身動きできない2人と何事もなく過ごすだけ。 俺は梨紗にメッセージを返した。 [いいよ!どこで待ち合わせする?] そうメッセージを返すとすぐに返信があった。 [〇〇町駅で!] そこは俺と梨紗の家の中間距離にある駅。 久しぶりに会ってその駅で別れるだろうと安易に考えて俺は梨紗に会いに行くことにした。 「帰ったら解放するからね」 ダイニングテーブルの下にある凸凹としたカーペットにそう声を掛けてから俺は出掛けた。 俺が〇〇町駅に着くと梨紗はすでに到着しており、合流すると早速ランチへ。 梨紗の家でラバープレイもいいが、最近はあの2人とのラバープレイが多く、こんなごく普通のデートも新鮮味があって楽しかった。 ランチの後、ウインドウショッピングをして、夕方からは夕食も兼ねてお酒を飲みに行った。 梨紗はかなりストレスが溜まっているようで、仕事の愚痴が止まらない。 そんな梨紗の愚痴を聞き続け、気づけば夜11時を過ぎていた。 愚痴を聞いてもらえた梨紗は満足した様子だった。 2人で駅まで行ってそこで別れた。 梨紗との久々のデートを思い返しながら家へと向かう。 マンションの前まで帰って来た俺の視界にある人物が目に入った。 それは友永 文也だった。 手には酒やツマミの入ったコンビニ袋を手にしている。 もう、嫌な予感しかしない。 「おお!帰って来たか!京しゅけ!」 呂律が回っていないので、かなり酒を飲んでいるようだった。 終電ももうすぐなくなる。 あの様子だと完全に俺の家に泊まる気でやって来たのは明白だった。 “どうしたものか?” その場から立ち去ろうかとも考えたが、俺も今からだと行くところがない。 大声で話し掛けてくる文也は近所迷惑でしかない。 俺は仕方なく家に文也を連れ帰る事にした。 部屋に入ってすぐにラバーの匂いを嗅いで2人の事を思い出した。 俺たちの勤める会社の美人秘書2人を今、我が家のダイニングテーブルのカーペットの下で真空パックしている事に。 慌てて文也を止めようとするが間に合わなかった。 文也はヅカヅカと俺の部屋に入っていき、ダイニングテーブルにコンビニ袋を置くと、ソファーに倒れ込んだ。 “このまま寝てくれたら” そう思ったが文也はすぐに起き上がると俺の方を向いて言う。 「京しゅけ、飲もう!飲もう!」 ソファーから立ち上がるとフラフラとコチラへ歩いて来る。 そして横向きでダイニングチェアーに腰掛けると、買って来たビールを2つ取り出し俺に渡した。 ツマミを広げてから乾杯をする。 そして、すぐに愚痴り始める文也。 文也の話はこうだった。 彼女が欲しい文也は同じ部署の松永 久美子(まつながくみこ)をデートに誘ったらしい。 今日がそのデートだったようなのだが、告白したらあっさりと断られて、そのあとは居酒屋で飲んだくれていた。 だが、誰かに話を聞いてもらいたくて俺の家に来たが留守だったが待ち続けていたらしい。 文也はグダグダになりながら続ける。 松永さんが秘書部の淡路 伊織さんや異動した篠宮 沙織さんみたいな美人ならフラれるのも分かるが、なんで松永さんにまでフラれなきゃいけないのだろうかと。 俺は心の中で思う。 松永さんはそれほど美人ではなく、ごく普通の女性社員だ。 それでも文也の言い分だと松永さんに失礼だし、そんな気持ちでアタックしてもきっと恋愛には発展しないだろうと。 同時に今名前を出した美人2人は文也お前の足下でカーペットとして扱われているんだぞと心の中で付け加えた。 その後も松永さんとのデートを語る文也。 奢った事をネチネチと話す。 それより何より俺はこのままカーペットの存在がバレずに済むことを願った。 しかし、文也は酒に飲まれて眠ることなく、目をギラつかせて話し続ける。 終いには横を向いていたのに、俺と向かいあって話を始めた。 “これは非常にマズイ!” そう思った俺はソファーへ移動して飲もうと誘導するが、文也の話は止まることなくソファーへ移動もしてくれない。 そして、気づかれるべくして気づかれる。 「あれ?京介、このカーペットなんか凸凹してないか?」 ギクっとする俺を他所に文也はダイニングテーブルの下を覗き込んだ。 特に声を上げる訳ではないが、そのままカーペットを捲ろうとイスから降りた。 俺も慌ててテーブルの下へ。 “もうダメだ!” カーペットを捲り上げる京介を見て俺はそう思ったのだが、文也からはこんな言葉が返ってきてさた。 「カーペットの下敷き傷んでるぞ、替えた方がいいんじゃないか?」 「ああ、そうだな」 そう返して、ホッと胸を撫で下ろしたのもつかの間。 「うわー!」 文也が大声を上げ、俺は天を仰いだ。 「おい!京介!ここから温かい空気が出てる」 “うん知ってる、彼女たちの呼吸用のチューブだからね” 淡々とそう返してやりたかったが、説明が面倒なのでやめた。 もうそろそろ伊織さんも沙織ちゃんもバキュームベッドからもバキュームバッグからも出して上げないと限界だろう。 驚き興奮する文也に特に説明する事なく、2人を真空パックから解放していく。 まずはバキュームベッド横のファスナーを開くとラバー独特の音を立てながら真空が解けていく。 次にバキュームバッグで真空パックし、顔からは鼻からのチューブが2本伸びたマスクを被った棒状になった2人を引っ張り出した。 「京介、これって人か?しかも女性じゃないのか?」 興奮しながら聞いてくる文也を手だけで制止し、俺は2人をバキュームバッグからも解放した。 赤いラバー女たちは自ら呼吸用のチューブが伸びるマスクを脱いだ。 あとはどうするかは彼女たちにお任せする。 カーペットの下から現れたスタイル抜群のラバー女2人に文也は興奮し過ぎて言葉を失っていた。 もう、伊織さんも沙織ちゃんも目は見えている。 伊織さんはともかくとして、沙織ちゃんは文也を見て驚いているような仕草を見せていた。 2人ともこの場でマイクロホールマスクを脱ぐのか見ていたが一向に脱ごうとはしない。 伊織さんと沙織ちゃんはお互いにノッペラボウの顔を見合わすと大きく一つ頷いた。 そして伊織さんは缶ビールを手にし、沙織ちゃんはグラスを取りに行った。 沙織ちゃんはグラスを2つ持ってくると俺と文也の前に置き、伊織さんが文也のグラスにビールを注いでいく。 「なあ、京介この2人は一体?」 目をまん丸にして聞いてくるが俺への質問を遮るように伊織さんは文也にビールを勧める。 全身真っ赤なラバー女だが、見た目はとてもスタイルがよく素晴らしい。 文也も伊織さんに勧められてビールを飲まない訳にはいかなかった。 文也はグイッとグラスのビールを飲み干すと、伊織さんはすかさず拍手をしたかと思うと、またビールを注ぐ。 そして、可愛い仕草で【飲んで】とアピールすると文也は笑顔でビールを飲み干した。 そんなやり取りが4、5回続いた後、顔を真っ赤にした文也が俺に向かって言った。 「この子たち顔も無いけど、どうなってるんだぁぁぁ?」 そう言いながらテーブルに突伏して眠ってしまった。 3人でハイタッチをすると、2人は浴室の方へと歩いていった。 結局、文也はそれ以降起きてくる事はなかった。 伊織さんと沙織ちゃんはというとシャワーを浴びた後、俺の寝室で休んでもらう事にした。 まあ、2人は遊びに来ると俺がソファーで寝て、2人には俺のベッドで寝てもらう、いつも通りといえばいつも通りだが今日は文也が余計だ。 朝テーブルで突伏していた文也は目覚めると、二日酔いの様で頭を押さえていた。 「大丈夫かぁ?飲み過ぎだよ!」 そう注意を促して俺は文也に水を渡した。 「なぁ京介、昨日俺の目の前にいた赤いラバー女って?」 「はぁ?何言ってるんだ文也!まだ酔ってるのか?」 「ええ?ああ、なんでもない」 「お前、昨日松永さんにフラれたって無茶苦茶酒飲んでたの覚えてないのか?」 「ああ、そうだったな、ごめん、さっきの事は忘れてくれ!」 そんなやり取りをしている文也の背後で、寝室の扉が少し開いてコチラを覗く2人。 2人とも全裸なのは、扉の隙間から見える体でなんとなく分かる。 下を向いて頭を抱えている文也はよろけながら立ち上がる。 「京介、邪魔したなぁ、俺帰るわ!」 そう言うとフラフラした足取りで帰っていった。 玄関まで文也を見送り、鍵を掛けた。 ラバー女の事は夢でも見ていたとでも思ったのだろう。 リビングに戻ると全裸にバスタオル姿の2人がいた。 「昨日はビックリしたよ!マスク脱いだら友永くんがいるんだもん!」 そう言って笑う沙織ちゃん。 「ああ、そう言えば以前社長室に来てたね、知らない人がいたからビックリしたよ」 そう言って笑う伊織さん。 「でも、伊織の機転の良さにはビックリしたよ!あれで乗り切れたけどね」 そう言う沙織ちゃんもすぐにグラスを取りに行った辺り機転が効いていると俺は思った。 「無事、バレずに済んだし私たちもそろそろ帰ろっか」 「そうだね」 そう言うと着替え始める。 いつものように帰る時は伊織さんが赤いラバー女となり、来た時は逆にスーツケースに収まり沙織ちゃんが伊織さんの入ったスーツケースを持って帰る。 玄関まで見送る時は決まって沙織ちゃんとキスを交わす。 「じゃあ、またね!」 「じゃあ、また!」 沙織ちゃんは笑顔で手を振ると部屋を出て行った。 「凄く疲れたぁ!」 俺は寝室へ行くとベッドに倒れ込む。 まだ、伊織さんと沙織ちゃんの香りが残るベッドに横たわると、そのまま眠ってしまった。