ラテックス会社の取材を済ませ、強制的にリハーサルに出掛ける事になった私。 移動中の車の中ではスタッフに珍しがられ何度も体を触られらた。 触った感触はゴム、コンドームみたいな感触だと皆口々に言っていた。 リハーサルで訪れたのは公園。 男性芸能人にドッキリを仕掛けるため、私は生ける性処理人間にされたのだ。 松田プロデューサーは男性スタッフ数人にある事を命じた。 それは穴を掘ること。 その穴に性処理人間を埋めて、ターゲットである男性芸能人が近くを通ると私が土から這い出て驚かせるという企画らしい。 私の体がすっぽり収まる穴を掘った後、そこへ入り埋められる。 少ししたら出るため呼吸の確保はなく、我慢しろとのお達し。 私は合図とともに飛び出し男性スタッフを驚かせた。 「いい感じだぞチアキ!」 松田プロデューサーが褒めてくれた。 ムチばかりでなく、稀にアメを与えてくる松田プロデューサーに私はよく踊らされる。 やる気になった私が穴に埋められている途中でとんでもない事を言い出した。 「晴ればかりではないから、雨を想定して泥にしてみよう」 体がほとんど土で埋められているので逃げられない。 やるしかないと思った私の上に水が掛けられて土が練られ泥になった。 “重っ!” 土だけでも重いのに、水の重さも加わりさらに重く感じる。 泥に顔を浸けたら窒息しそうなので顔を上げていると松田プロデューサーが私の頭を踏みつけて泥の中へと押し込まれる。 「しっかり、隠れてくれよチアキちゃん!」 私は抵抗もできずに必死に息を止めて、男性スタッフが近づくのを待って驚かせるのを何度も繰り返した。 泥となった土は重く、這い出る事ができずに後半は下半身が埋まったまま、泥から上半身だけを起こし驚かせるリハーサルをした。 「最後に確認だ、どれくらい泥の中へ潜っていられるか試したら撤収だ」 私は男性スタッフによって泥の中へと埋められた。 とにかく、少しでも長く息を止めておかないと、そう思いながら耐えた… 。 「お疲れ、こんなもんだろう、じゃあ片付けて撤収しよう」 松田プロデューサーのそんな声は私に届かず、周りのスタッフもプロデューサーの言葉は絶対であり、即行動に移さなければ責められるので撤収してしまった。 “もう、無理!” そう思い顔を泥から出して、下を向いたまま呼吸を整える。 最後にしっかり埋められたので頭こそ泥から出すことができたが、両腕は埋まったまま。 少し呼吸が落ち着いて周りが静かなことに気づいた。 “あれ?スタッフの皆は?” 僅かな視界に泥が掛かりさらに視界は狭まりその狭い視界で首だけを動かして周りを見るが誰も見当たらない。 “え!なんでなんで” 声も出せない私は泥から這い出てスタッフを探そうとしたが、腕が泥から抜けない。 腕が抜けそうなほど引っ張り、ようやく腕は抜けたが体力が回復するまでとても動けない。 腕が抜けた事で後ろ側も見えるようになったが、やはりスタッフの姿は私の周囲のどこに見当たらなかった。 私が芸能人ならドッキリの可能性もあるが、私はただのAD、そんなADにドッキリを仕掛けても視聴者も面白くないだろう。 泥に埋まった下半身を抜こうとするがとても抜ける感じがしない。 這い出ようと地面を掻いたが、ただ滑るだけだった。 水を加えて土を練って泥にしたので、少し乾いて固まり始めていたのでとても女性一人では抜け出せなくなっていた。 “もうダメだ” そう思った私は泥の上で下半身が完全に埋まり、力尽きてしまった。 しばらくして気がついたのは体が雨に打たれていたから。 泥に埋まり這い出られなくなっていた時には雲行きが怪くなっていた。 “やっぱり降ってきた” そう思いながらも体に力が入らない。 だが、そうもいっていられない状況が訪れる。 【ゲリラ豪雨】 頭に過ったのは、その言葉だった。 背中を叩く雨がだんだんと激しくなっていく。 “ヤバい!早くここから出ないと溺れてしまう!” そう思った私は必死に埋められた体を抜こうともがく。 幸か不幸か、大量の雨のお陰で固まり始めていた泥が緩くなり、私はなんとか泥から這い出る事ができた。 しばらく、その場に座っていたが雨はひどくなる一方だったので、私はトボトボと歩き始めた。 泥に塗れて土色だった体は徐々に肌色へと戻っていく。 その時、周りで人の声が聞こえた。 だが、そんな声にも気にせずに少し歩いていると肩を叩かれた。 振り返るとそこに立っていたのは2人の警察官だった。 警察官は私の顔を見てギョッとした表情をしている。 それはそうだろう。 ノッペラボウで口が女性器のようになっているのだから。 私は急に怖くなり走り出した。 しかし、すぐに足がもつれて転倒し、そのまま取り押さえられて逮捕されてしまった。 罪状は【公然ワイセツ】だった。