SamSuka
ごむらば
ごむらば

fanbox


1.家飲み【友人宅編】

俺、立花 誠(たちばなまこと)は家の近くに住む同僚 山形 和志(やまがたかずし)の家で飲むことなり訪れていた。 これまでも何度か俺の家や和志の家に行っては家飲みをして語り合っていた。 二人とも独身で俺たちの関係は親友と呼べる関係であった。 見慣れた和志の部屋に今日は俺の目を引く物があった。 ソファーの上に置かれた人が気をつけをしたような形をした抱き枕?かどうかは分からないがそれが置かれていた。 長いソファーに置かれたその抱き枕のような物の前に座った和志。 俺はいつも通り1人掛けソファーに座って飲み始めた。 2人で飲む時は主に仕事の愚痴、そして俺の恋愛話も聞いてもらっていた。 今日も仕事の愚痴から入ったのだが、俺は和志の後ろに横たわるように置かれた抱き枕が気になり、そこへ視線を向けてしまう。 その人が気をつけをしたような抱き枕はテカテカと黒光りしている。 見た目の材質はエナメルかラバーのように見えた。 俺はラバーフェチであり、光沢フェチである事も和志は知っている。 ワザと俺が気になるそんな抱き枕を購入したのだろうか。 そういえば、今回の家飲みも順当にいけば俺の家でやるはずだったのだが、急遽和志の家でやる事になった。 ある程度、お酒を飲むと買い出しに出るのが常だ。 しかも、家主が買い出しに出る。 つまり、和志が買い出しに出る。 ソファーから立ち上がった和志は俺を見て言った。 「誠、気になるならこれ見てもいいぞ!」 心の中を見透かされているようなその言葉にドキッとしてしまう。 「ああ」 悟られないようにそう返した俺に和志が言った。 「誠、飲みながらずっとこれ見たからなぁ」 そう言うと屈託のない笑顔を見せて買い出しに出て行ってしまった。 『ガチャン!』 玄関の扉が閉まり和志が出て行ったのを確認すると、すぐに立ち上がってその黒光りする抱き枕に近づいていく。 長いソファーの前でしゃがむと黒光りする抱き枕を観察してみた。 材質はラバーの様だった。 人が気をつけをしたこの抱き枕が人だったとしたら、顔の部分に少なくとも呼吸穴があるはずだと思い、顔を近づけていくとラバー独特の甘いよう匂いとゴムの匂いがした。 かなり近くまで顔を近づけて見てみたが呼吸穴は見当たらなかった。 今はマイクロホールというよく見ないと分からないほどの小さな穴が開いたラバーマスクもあるのだが、そんなマイクロホールも見当たらなかった。 そうなるとこれはただの抱き枕という事になる。 それでもこの俺を惹きつけて止まないこの抱き枕に自然と手が伸びた。 触れた感触はやはりラバーで間違いなかったのだが、俺は驚いて抱き枕に触れた手を離した。 なぜ手を離したかというと生温かったから。 まあ、和志がもたれていたなら、多少温もりが残っていてもおかしくないだろう。 そう思った俺は和志が座っていないところの抱き枕に触れてみた。 すると、和志が座っていなかったところでも同じように生温かさを感じた。 それにこの抱き枕、よく見れば女性の胸の膨らみのようなものもあり、横たわっているのでハッキリと分からないが身長は150cmから160 cmほどだろう。 まあ、とにかく175cmの俺よりも小さい。 俺は抱き枕にある女性の胸の膨らみを指で突いてみた。 弾力があり柔らかい、そして何より俺が指で突いたことで抱き枕が少し動いたのだ。 もしかすると人ではないかという疑惑は、一気に人である方へと傾いた。 しかし、呼吸もできずにラバーに閉じ込められていて大丈夫なのものなのだろうか? そんな疑問もあったがそれよりもこんな抱き枕の様な姿にされている女性が誰なのか気になって仕方なかった。 和志には今、彼女はいないし、女性の名前すら最近は聞いていない。 ただ、少し気になっている事はあるのだが… 。 もう、俺の中は疑問だらけになっていた。 それでももう一度、弾力があり柔らかい胸の膨らみに今度は揉んでみたいと思い、生唾を呑み込み、息を止めてゆっくりと手を伸ばしていく。 俺の手が胸の膨らみに触れる寸前だった。 『ガチャ!』 玄関の扉が開く音ともに和志の声が聞こえてきた。 「誠、お待たせ!」 その声に驚いた俺は立ち上がり1人掛けソファーに戻ろうとしたのですが、酒を飲んでいたのに加え、息を殺してラバー抱き枕に触れようとしていたので、上手く体が動かず俺は現場を和志に押さえられてしまった。 戻ってきた和志は不敵な笑みを浮かべて俺を見てきます。 そして言った。 「誠、それ気に入ったなら持って帰ってもいいぞ」 和志の言葉に俺は驚き、その場で動けなくなり和志を見た。 俺が答えられずにいると和志が言った。 「どうなんだよ?イエスかノーかハッキリしろよ!」 俺は壊れた人形のように首を縦に振りながら答えた。 「イエスだよ、イエス、イエス!」 それを聞いた和志は買い出しのレジ袋を床に置いて言った。 「じゃあ、お持ち帰りの準備するわ!」 「えっ!お開き?」 「ああ」 「買い出しは?」 「お前ん家で2人で家飲みしたらいいだろ、持って帰っていいから」 そう言うと和志は準備のため、別の部屋へ。 程なく戻ってきた和志の手にはレザーの筒状になるクッションが握られていた。 「どうするんだ?それ?」 「ああ、これか、このままだと他人に見られた時マズイからクッションに見せかけるんだよ、それと抱き枕を保護する役目もある」 「うーん?!」 いまいち分かったような分からないような和志の説明に頷いていると和志が言った。 「誠も手伝ってくれ!」 そう言われて筒状のクッションの端にある丸く開くファスナーを開いてラバーの抱き枕の頭となる方から筒状のクッションへと詰めていく。 筒状のクッションの内側は抱き枕が収まる空間があり、内側はウレタンがギュッと詰まっていた。 ラバーの抱き枕をレザーの筒状のクッションに詰めるとファスナーを閉める和志。 俺が首を傾げていると和志が聞いてきた。 「誠、どうした?」 「このまま抱き抱えて持って帰るのはどうかと思ってな」 少し考えてから和志が言った。 「いいものがある」 そう言うと、また別の部屋へ行ってしまった。 今度は少し時間は掛かったが、戻ってきた和志の手にはスノーボードのボードケースが。 「あ、あ、なるほど!」 俺は相槌を打った後、レザークッションをスノーボードのボードケースへと詰めた。 ボードケースはパンパンに膨らんだが、ファスナーもしっかりと閉まりレザークッションはボードケースに収まった。 「じゃあ、またな誠!」 和志は俺を追い出すようにして、お酒の入った買い出しのレジ袋も渡してくれた。 俺はレザークッションの入ったボードケースを担いで家路を急いだ。 重さからも中身は確実に女性。 早く出してあげないと窒息してしまう。 和志の家から徒歩10分ほどの自宅へと急いだ。 つづく

1.家飲み【友人宅編】

More Creators