1
武闘家さんと魔法使いさんは今日もお宝を探してダンジョンを探検中。
肌寒いダンジョンの最深部で大きな宝箱を見つけて二人は大喜び。
2
中を開けてみるとそこには変わった黒い下着が入っていました。
「大きな宝箱なのに中身が下着なんてがっかり…。武闘家さん、早く帰ろ。」
魔法使いさんはつまらなさそうにそう言いましたが、武闘家さんは目を輝かせて言いました。
「魔法使いちゃん、これ装備してみてよ!絶対似合うって!」
3
こうなると武闘家さんは意見を曲げません。
魔法使いさんは渋々黒の下着に着替えます。
武闘家さんはその様子を満足そうに見つめていました。
4
ダンジョンの帰り道。
魔法使いさんの様子が少し変です。
足をもじもじさせたり周りをキョロキョロ窺って落ち着きがありません。
武闘家さんは気になって訪ねました。
「魔法使いちゃん、どうかしたの?」
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すると、魔法使いさんは少しむっとして応えます。
「武闘家さんがあんな下着履かせるから冷えちゃったの!だから…その…トイレに…」
「あっちの岩陰でしてきたら?」
「うぅ…恥ずかしい…。武闘家さん、覗かないでよ?…耳も塞いでてね…」
「わかってるってば~」
6
魔法使いさんは岩陰に隠れて下着に手をかけますが、なぜだか下着が全く下ろせません。
「あっ…あれ?」
魔法使いさんは焦ります。
実はダンジョンの気温のせいか宝箱を見つけた時点ですでに催していたのです。
恥ずかしがり屋の魔法使いさんは普段お外でトイレなど滅多にしません。
武闘家さんの提案に乗ったということは限界が近い証拠でもあったのです。
7
「どうしよう…この装備呪われてるみたい…」
魔法使いさんは眉を八の字に傾けて武闘家さんに相談します。
「町まで急いで戻って教会で呪いを解いてもらうしかないよ。大丈夫。私がおんぶして走ればすぐだから。」
そう言って武闘家さんは魔法使いさんを背負って風のように走ります。
確かに魔法使いさんが走るよりずっと速いのですが、走った衝撃が魔法使いさんのお腹に響いてきます。
魔法使いさんは必死になって我慢を続けました。
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「着いた!あと少し!」武闘家さんが町の門を通ってそう言ったとき、
「お…降ろして…教会までは歩く…から…」
魔法使いさんは弱々しくそう言いました。
「でも…」
「いいから…」
魔法使いさんは武闘家さんの背中で激しく揺さぶられて何度もちびってしまっていたのです。
これ以上刺激が加わったらどうなるかわかりません。
ゆっくりでも慎重に歩ける方を魔法使いさんは選んだのでした。
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「はあ…はあ…」
前をしっかりと押さえて肩で息をしながら魔法使いさんはなんとか教会にたどり着きます。
もう下着はお尻の方にまでシミ広げてしまっています。
「の…のろいを…といて…くださ…」
「わっ…わかりました…その…どちらの装備ですか?」
ただならぬ様子に教会のシスターさんは慌てて駆け寄ります。
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魔法使いさんはスカートたくし上げて言います。
「このしたぎです…はやくっ…!」
「わかりました!装備品1つにつき3分ほどかかりますが…」
「いいからはやくしてぇ…」
スカートを捲っているせいで手で押えることができず魔法使いさんはひいひい息を切らして必死に我慢します。
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シスターさんの魔法で呪いの装備は少しずつ呪いが解けていき、本来の姿を取り戻していきます。
しかし、そうしている間にも魔法使いさんの限界はぐんぐんと近づいて下着の前面はもう壊滅状態です。
(3分…あと3分だけだから……はやく…はやくしてえ…)
自分に3分だけだと言い聞かせて必死に堪える魔法使いさん。
その3分は永遠にも感じられる長さでした。
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そして3分が過ぎた頃…
「はあっ…はあっ……といれ…はやくといれに…も…もれちゃうぅ…」
虚ろな目で魔法使いさんはうわごとのように呟きました。
それを聞いてシスターさんは申し訳なさそうに言いました。
「上は解呪できましたのであともう3分ほど頑張って下さい…上からしか解呪できない呪いだったので…私も全速力で急ぎますから!」
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「う…そ…」
すっかり「上下で3分」だと思い込んでそのつもりで我慢していた魔法使いさんにはあまりに残酷な事実でした。
これ以上の我慢はとてもできません。
それを悟った瞬間。
じゅじゅじゅうう…とこらえていたものが溢れ出しました。
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「そ…そんなの…むりだよぉ……」
心がぽっきりと折れたのに連動するように魔法使いさんの膝は折れ曲がっていき、へなへなと床に膝をついて
ついにはへたり込んでしまいました。
床に押しつけられた水門からは勢いよく放水が行われ、みるみる水たまりを広げていきます。
魔法使いさんは水たまりの中心でわんわん泣くことしかできませんでした。
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「………あの…すみませんでした…色々と…」
結局。教会に大きな水たまりを作った後、魔法使いさんはすっかり放心してしまい、床や衣服、水浴びのお世話をシスターさんにしてもらったのでした。
「いえ…私がもっと早く解呪できれば…私の力不足の結果ですからお気になさらないで下さいね。その衣服は差し上げます。拙いものですがせめてもの償いだと思って受け取ってください。」
シスターさんはそう言って替えの装備を渡してくれたのでした。
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その後。
魔法使いさんは服装が変わっていたことや意味深な袋を手に持っていたことからおもらしが武闘家さんにばれてしまいました。
武闘家さんはそれを見て悪乗りが過ぎたことを反省し、魔法使いさんに謝りました。
それからというものの、武闘家さんは性質のわからない装備は装備させないように、魔法使いさんは恥ずかしくても早めに用を足すようになったそうです。
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…ちなみに
呪いの装備はというと呪いを解いてもらったおかげで着脱自由の装備に生まれ変わりました。
しかし、その影響で生地がピンク色になり、魔法使いさんがつけてしまった薄黄色のシミが目立つようになってしまったため二度と使われることはなかったそうです。
おしまい。