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『ネットビジネス進化論 何が「成功」をもたらすのか』を読んだ


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読書メモ

メーカーからどんなに嫌がられようが気にせず、ランキングやユーザーレビューを使い続けてきたのは、アマゾンが「顧客のことだけを考える」という「カスタマー・オブセッション」を第一の原則としていたからです。


アマゾンと楽天は同じEコマースの入り口として比較されがちですが、機能価値に特化したアマゾンと、感情価値・関係性価値に比重を置いた楽天では、そもそも提供している価値が全然違うわけです。


初期の価格.comでは、社員がリアル店舗に価格調査に出かけていました。価格比較サイトが便利とわかってユーザーが集まってくると、価格.comに価格情報を掲載すれば買ってもらえるということで、安売り店舗はこぞって最新情報を掲載するようになります。つまり、価格.comは人力で相互ネットワーク効果を回したことによって、やがて勝手に情報が集まり、自走する競争優位性をもつに至ります。


なぜこのリボン図がリクルートに莫大な収益をもたらすのでしょうか。リクルートの役員に質問した時返ってきた答えが、「リボン図の両側、ユーザーも企業も素人やからや」というものでした。


リクルートの真価は、ここに、さらに2つのループを追加することだと思っています。それが「幅のループ」と「質のループ」です。

「幅のループ」は、一定以上のユーザーが集まると、その隣接領域の企業まで引っ張ってきて、別の相互ネットワークを回すことができることを指しています。

さらに大事なのが「質のループ」です。マッチングサービスには、ユーザーが何と何を迷い、結果的に何を選んだか、といった行動履歴が溜まっています。


イラスト投稿サイトの「ピクシブ」は、イラスト好きや、ファンによって支えられています。サービスを維持するためには、拡大することも大事ですが、深く濃く支えてもらえる基盤を作るという選択肢もあります。金銭報酬以外の感情報酬、何より「ここにいたい」という居心地の良さを作ることが大事だと思っています。


無料の情報が溢れている現在において、人が情報を得るときの対価は、①情報そのものの価値に加えて、②すぐに情報が手に入ること、③不安なく正しい情報が手に入ることに対して支払われるのです。この3つのコストに見合った価格であれば、ユーザーは喜んで対価を支払います。


後発のサービスが一定数を超えるために何をしたらいいのかといえば、最初は先発のプラットフォームにツールとして入るというやり方が効果的です。インスタは、容量が大きな画像をアップするのがまだ大変だったころに登場して、容量を小さく抑えながら、そこそこ綺麗な画像をアップできるツールとして人気を集めたわけです。


最強原理「ネットワーク外部性」の本質は「仲間はずれになりたくない」


大衆演劇の世界で、入場料を払って舞台を毎回みにくるのは「居場所」を求める人、前列に陣取って派手なポップを作って「こっちを見て!」と騒ぐ人は「承認」を求める人、ということができます。同じインフルエンサーに対しても、人によってどんな欲求を満たしてもらいたいかが違っていて、それに応じてお金の支払い方も変わってくるというのです。


ユーザーは必ずしもリターン欲しさにお金を出しているわけではないということです。ユーザーが求めていたのは、誰かの夢の実現を応援することで、自分もその物語の一部になり、完成するまでのワクワクやドキドキを共有したいということだったのです。日常とは違う「冒険」に参加するためのチケット代だと考えれば数千円の出費は痛くないわけです。


サブスクは、新しいタイプの課金モデルだと思われているかもしれませんが、実は、昔からある老舗商売に立ち返ることを意味しています。

老舗商売では常連さんとの付き合いが何よりも大事で、長期的な付き合いが前提です。売り切りモデルは一見さんをどう獲得するかが大事ですが、老舗商売では常連さんをいかに繋ぎ止めるかが肝になるわけです。

所感

けんすうさんのハイパー起業ラジオでネットワーク効果について解説されており、その内容が面白かった。

ネットワーク効果について解説してくれている尾原さんのことが気になって、Amazonで調べてみたのがきっかけで買ってみた。


ハイパー起業ラジオはまだ全編聞けておらず途中なのだけど、どの回も面白いので最新エピソードまで追いつきたい。ごく稀に勤め先の話が出てきて、考え方とか参考になる。


この本も歴史あるインターネット企業がどのようにネットワーク効果を利用したのかであったり、商売の成り立ち/ユーザー感情の原理原則を解説しており勉強になった。また読み返したい本の1冊だと思う。


『ネットビジネス進化論 何が「成功」をもたらすのか』を読んだ

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