男性の骨格から体型を作図する方法をご紹介します。
この方法は、筋肉質な体型から痩せ型の体型までをカバーするだけでなく、土台となる骨格を操作することで男性骨格から女性像を作図することも可能です。
まずは男性の骨格から体表の輪郭を導き出してみます。
1の骨格図の上に2の主要な筋の輪郭を描いていきます。今回の骨格図は、容易に描けるように簡易骨格図にしています。
筋の輪郭を描く精度を上げるためには、筋の付着部の知識が必要になりますが、「胴体寄りの関節付近は膨らみ、指先など末端付近の関節では細くなる」という意識でおおよその輪郭を描けば大丈夫です。2'では各輪郭線の要素となっている輪郭を分解して解説しています。
青列(上肢)
1:胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)
2:僧帽筋(そうぼうきん)
3:三角筋(さんかくきん)
4:上腕三頭筋(じょうわんさんとうきん)
5:腕橈骨筋(わんとうこつきん)
6:尺側手根屈筋(しゃくそくしゅこんくっきん)
7:母指内転筋(ぼしないてんきん)
緑列(体幹、下肢)
1:大胸筋(だいきょうきん)
2:広背筋(こうはいきん)
3:外腹斜筋(がいふくしゃきん)
4:中殿筋(ちゅうでんきん)
5:外側広筋(がいそくこうきん)
6:内転筋(ないてんきん)*薄筋(はっきん)
7:縫工筋(ほうこうきん)
8:腓腹筋(ひふくきん)
9:ヒラメ筋
10:短趾伸筋(たんししんきん)
正面以外の場合は、似たような視点の解剖図を観察し、輪郭に位置する筋を注意してピックアップしてみてください。
3ではピンク色の筋の輪郭線を手がかりにして輪郭を清書します。男性の場合は皮下脂肪層をあまり考慮しなくても大丈夫です。3'で完成です。
つぎに男性骨格図から女性骨格図を作図してみます。
1は先ほどの男性骨格図と同じです。
a1は女性骨格のプロポーションに補正したものです。具体的にはa2の図で示した箇所が補正した箇所になります。
1:肩幅を狭くする
2:胸郭(きょうかく)幅をわずかに狭くする
3:胸郭下縁をわずかに上げる
4:骨盤(こつばん)幅を広くする
5:骨盤腔(こつばんくう)を広くする *外形に影響しないので割愛しても大丈夫です
6:大転子(だいてんし)幅を広くする
7:骨盤下縁を上げる
もっと簡単に書けば、肩幅を狭くする。胸郭を小さくする。骨盤の幅を広くし、高さを低くする。です。
次に、男性体型の輪郭と同様に輪郭付近に現れる筋を描いていきます。筋のラインは直線的にしてあまり大きなカーブは避けると良いかと思います。
青列(上肢)
1:胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)
2:僧帽筋(そうぼうきん)
3:三角筋(さんかくきん)
4:上腕三頭筋(じょうわんさんとうきん)
5:腕橈骨筋(わんとうこつきん)
6:尺側手根屈筋(しゃくそくしゅこんくっきん)
7:母指の伸筋
8:母指内転筋(ぼしないてんきん)
緑列(体幹、下肢)
1:広背筋(こうはいきん)
2:外腹斜筋(がいふくしゃきん)
3:中殿筋(ちゅうでんきん)
4:内転筋(ないてんきん)*薄筋(はっきん)
5:縫工筋(ほうこうきん)
6:外側広筋(がいそくこうきん)
7:腓腹筋(ひふくきん)
8:ヒラメ筋
9:短趾伸筋(たんししんきん)
痩せ型ならばさきほどのb2の図に、輪郭を清書すれば大丈夫ですが、なだらかな女性の体型に近づけるために皮下脂肪層を加えます。
c2の解説は以下のとおりです。
1:乳房の脂肪体
2:にのうでの脂肪体
3:腰部脂肪体
4:大転子の脂肪体
5:内股の脂肪体
なだらかな体型の場合には、胴体と胴体付近の四肢に脂肪が蓄積しやすいです。
おおよその皮下脂肪を加えたら輪郭を描いていけば完成です。
よく、美術解剖学を学ぶと「マッチョな絵面になる」という意見を聞きますが、筋肉量や体型の操作を行えばかなりバリエーション豊かな人体像が表現できるようになります。