ここは、王立ミスリル魔法学院───。 ボク、レイン・カーヴァンと。ボクのお仕えするセレブレイト家の子女にして独学にて最高位の魔法を修めたアルカ・セレブレイトお嬢様の入学する魔法学院だ。 いきなり異世界転生を果たして苦節十数年ほど。アルカお嬢様の凛々しく美しく育った姿に感涙する旦那様より在学中のお嬢様を護衛する役目、お嬢様の日々のお世話をボクは仰せつかっている。 旦那様の過保護は正直に言えば行き過ぎていると思っていたけれど。よもやお嬢様の反応を楽しむために男装執事を楽しんでいたボクの学費まで払い、こうして入学させるのは驚きだ。 「レイン、入学式のガイダンスは自由参加とのことです。まずは私達の暮らす趣き深いとウワサの学生寮を見に行きましょう?」 「はっ、畏まりました」 にこりと笑みを浮かべながらプラチナブロンドの美しい髪を風に揺らすアルカお嬢様の言葉に一礼し、彼女の手荷物を代わりに持って学生寮へと僕達は向かう。 「楽しい生活をしましょうね、レイン」 「?はい、お嬢様」 ジットリとした視線を向けられたような気がするけれど。お嬢様はボクと同じ女の子だし、たまに執事や給仕のオッサンが向けてくる卑猥な視線じゃない。 それでも不安を感じてしまう。 「(きっと受験の疲れだな。前世も含めて、あれほど必死に勉強したのはホントに初めてだったし。ここまで疲労を感じるなんて、やはり異世界は恐ろしい)」 そんなことを考えながら学生寮の寮母と会話し、あっさりと寮室の鍵を受け取ったお嬢様は二階へと続く階段を軽やかに上がり、一番奥の寮室で鍵を使い、ゆっくりとドアを開ける。 いそいそとお嬢様を追い掛けるようにボクも入室し、お嬢様の荷物を床に置き、家具やクローゼットの位置を把握し、勉強机の椅子に腰掛けるお嬢様のために手早く荷解きを終える。 「お嬢様、何かご要望は?」 「今は問題ないわ。それよりレインと私の寝室が別なのは何故かしら?」 「ああ、ボクとお嬢様は異性同士ですし。おそらく学院側の配慮によるものかとボクは思いますが、なにか問題でもありますか?」 「まあ、別にどうでも良いけれど。レインも私と四六時中一緒にいるのは疲れてしまうでしょうし。そういうものだと理解してあげるわ」 「寛大なお心遣い感謝します」 そう言ってボクは自分の荷解きを始めようとお嬢様の部屋とボクの寮室と繋がっているドアを開け、そのまま移動しようとした瞬間、チクリと頭に痛みを感じる。 「ん、今なにか?」 髪の毛でも引っ掛かったのだろうか?とボクは自己解決し、お嬢様と同じカバンを開いてクローゼットに衣類や下着を移動していく。 ボクの作った異空間と繋がるコルセットの予備を見えにくいクローゼットの奥に配置して、執事服と学生服をいつでも着用できるようにハンガーに引っ掛け、明日のために手近な場所にセットする。 チラリとお嬢様の部屋に繋がるドアに視線を向け、彼女の動きを注意しながらボクは学生服のネクタイ、シャツのボタンを外し、ゆっくりとコルセットを外した。 ムチムチィッ♡だぷうぅ~~んッ♡♡♡♡ユサッ♡ユサッ♡とコルセットを外した瞬間、ようやく外に解放された爆乳は大きく揺れ弾み、大胆に激しく上下を繰り返す。 ぷっくりと膨らんだピンク色の乳輪、その真ん中にぷにっと起立する乳首、ただでさえバカみたいに大きくて運動や仕事の邪魔になる113センチという豊満すぎるバストにボクは密かに溜め息を吐く。 お尻も100センチを越えてしまい、女の子だって正体を隠してお嬢様と接しているのも本当に大変だ。しかし、ボクは男としてのプライドを捨てずに男装を続けるつもりだ。 ズボンを脱げばショーツの食い込んだムチエロすぎるヒップが露になり、ちょうど姿見に映っているボクの姿は、お嬢様にお仕えする執事には程遠い、無自覚に雄を誘惑するエッチなメスそのものだった。 よくある学園ラブコメだったらお嬢様と親密になった主人公に、ボクの正体をバレてしまい、紆余曲折あってハーレムの要員になるんだろうけど。 さすがに元・男として男の子を好きになるのは抵抗感を感じる。まあ、いつかボクにも運命の出会いがあるはずだと割り切っておこう。 「レイン、そろそろ良いかしら?」 「あ、少々お待ちください!」 コンコンとドアをノックされた瞬間、我に返ったボクは慌てて執事服に着替えていき、キュッと後ろ髪をリボンで締めて、姿見で服の乱れをチェックし、すぐに安堵の息をこぼす。 「お嬢様、遅くなり申し訳ありません」 「ふふ、別に構わないわよ」 そう言って微笑むアルカお嬢様の優しさに安心感を抱きつつ、ボクはお嬢様と一緒にミスリル学院内を見学するために寮室を出る。