「はぁー--っ、はぁー--っ、くっ…このっ!!!!この妖魔たちっ…い、一体どれだけっ…」
妖魔の巣の中を走りながら、矢継ぎ早に霊力で生成した矢を放つ。
地下水道の中は、私の想像をはるかに超えて、最悪で悪辣な空間だった。
ただ呼吸するだけで、身体を苛む最悪の淫空間。
私はそこを奥へ進まなければならない。
粘液の中を泳ぐ蛇のような触手の群れに追われながら、肉の洞窟を走る。
(ぬるぬるぬめって…っ、はぁっ…はぁっ…はぁっ…っ…)
どこまでも続く肉の洞窟、膝上まである白濁した粘液の河、腐ったように甘い匂いのする媚薬成分を含んだ空気。
肉の天井からは常に雨のように粘液が滴り、私の髪や顔、そして、戦闘の度に煩わされ狙われてしまう胸に滴り落ちる。
粘液の中には、様々な形をした触手が泳ぎまわり、少しでも隙を見せればブーツに絡みつき、その粘液に濡れた細長い身体をくねらせ、
太ももまで這い上がろうとする。
股間に近い脚の付け根を触手で擦られ、肩が跳ね上がり、喉奥から押さえつけていた熱い吐息を吐き出してしまう。
敏感な性感帯の近くをなぞられ、思わず漏れてしまったなまめかしい声が恥ずかしくて溜まらない。
私は、恥辱をかみしめ、太ももにへばり付いた妖魔を睨みつける、弓につがえようとしていた矢を逆手に持ち替えて霊力を込めて突き刺した。
触手は、肩を震わせる私の太ももに白濁した粘液をまき散らしてぬるぬると滑りおち、白濁粘液の河に消える。
「本当に今しいですねっ…」
頬に飛び散った粘液をグローブに包まれた指先で拭う。
左手に握りしめた弓が鉛のように重く、粘液を浴び続けた身体が熱い。
粘液の河を歩き続けたブーツに溜まった粘液が一歩進む度にねちゃねちゃと気持ち悪い、身体を包む極薄の黒衣、狩衣の感触が気になって仕方ない。
霊力を使い続けたせいで下腹の淫紋が疼き、秘所からは愛液が染み出しスーツのクロッチの色を濃くしてしまっている。
疼き続ける淫紋と性感帯からの快感で、無意識に内股になってしまい、汗が浮き粘液で汚れた太腿を震わせてしまう。
三時間近く、粘液と媚薬まみれになり、肉の洞窟を走り続けて来たが、もう限界だった。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ…っ…」
(す、少しでもっ…休憩できればっ…もう体力がっ…れ、霊力もっ…)
体力も霊力ももう残っていない。
そのうえ、霊力を使い果たした身体は、下腹に刻まれた淫紋の効果、霊力を使うと強烈な快感を感じる、という淫魔の悪質な身体改造のせいで酷い発情状態だ。
少しでも疼きを抑え込もうと、肩を抱くように身体を丸める。
私はついに、妖魔の巣の真っ只中で、脚を止めてしまった
だが、脹脛まである粘液の河のせいで腰を下ろすこともできない。
そして、底なし沼のような柔らかさの腐った肉は脚を止めることさえも許さない。
粘液の河の底で、肉の床を踏みしめるヒールブーツがずぶずぶと肉へと沈み混む。
「うううっー--っ…」
私は弱弱しく呻きながら、震える脚に力を込め、呑み込まれたブーツを肉の床から引き抜き、なんとか次の一歩を進める。
そんな限界状態の身体で抵抗を続ける私を、触手の巣はさらに追い詰める。