レイ、雨の6日間 ——金縛りの午後
Added 2025-06-02 16:00:15 +0000 UTC【1日目〜3日目:止まない雨と洗濯不能】 7月初旬、東京は不安定な低気圧に覆われ、神社も例に漏れず、梅雨の真っ只中にあった。 雨は連日降り続いた。スコールのような豪雨もあれば、濡れるか濡れないかの霧雨もあった。 だが、共通していたのは**「乾かない」**という一点。 レイは、自室の洗濯機を何度も見ては溜息をついた。 「こんな湿気じゃ……干しても意味がないわ」 戦闘で使用したセーラー戦士のコスチュームは、ハンガーにかけられたまま、三日間乾かず・洗われず・そのままだった。 湿ったままのコスチュームは、日ごとに皮脂と汗が凝縮されたような匂いを放ち始めていた。 彼女はそれを感じ取っていた。だが――他に替えはない。 【4日目〜5日目:風呂が使えない】 4日目の夜、雷鳴が神社の上空を貫いた。 その一撃は、神社の老朽化した配線に容赦なく突き刺さり、給湯器が沈黙した。 ボイラーの電源が落ち、風呂は使えず、シャワーからは冷水すら出なかった。 「よりによって、こんな時に……」 手元にあるのは、冷たいタオルと体拭き用のシートだけ。 レイはそれでも、清潔を保とうと努力したが、2日間風呂に入れなかった代償は大きかった。 その間にも、蒸し暑さと戦闘は続いた。 汗はかく。乾かない。体はじっとりと湿り、下着や股間は蒸れ、剃り跡が疼くようにかゆみを覚えた。 【6日目の朝:湿気と焦り】 ついに、雨が止んだ。 晴れ間がのぞいた瞬間、待っていたかのように湿度が急上昇した。 午前10時の時点で、気温は31℃、湿度は93%。 外に出れば、まるで空気そのものがぬめっているような感覚。 レイは着替えながら、コスチュームの脇の下の汗染みを見て目を伏せた。 鼻を近づければ、そこからツンとした酸味を帯びた匂いが立ちのぼる。 「洗ってない……分かってるのに……」 体も同じだ。 2日分の汗と皮脂が肌に重なり、股間の毛は5日目に入り、短く密集した黒い剃り跡が皮膚をざらつかせていた。 剃っていないOライン(肛門周囲)は、気にかける余裕すらなかった。 もしかすると、長く伸びた毛が何本かあるかもしれない――そう考えると、彼女は自分の身体が“完璧”ではないことにぞっとした。 【午後2時:戦闘開始】 市街地に現れた妖魔は、これまでとは異なる知能を持っていた。 能力は肉体拘束の念動力(テレキネシス)。 レイは構えた瞬間、背後から生じた波動に押し倒され、瞬時に両手を頭上で組まされる形で拘束された。 さらに、足元から重力が逆流するように、両足がガニ股に固定されてしまった。 (な……なに、このポーズ……!) 彼女はそのまま、コンクリートの上で全身を晒すような格好で凍りつく。 そして、妖魔は彼女にゆっくりと近づいた。