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東屋たらか
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地下都市サングィネムの貴婦人あるいは静謐なサディスト

目次

・はじめに

・ホーン・スクルドという貴族吸血鬼

・人間が家畜になるというマゾヒズムな作品世界

 ・はじめに

 Twitterのアイコンが必要になり、描いたものです。アイコンは健全絵でなければならないとのことで、好きな漫画の『終わりのセラフ』よりホーン・スクルドの横顔を描きました。

 

・ホーン・スクルドという貴族吸血鬼

 『終わりのセラフ』という漫画は広く知られているが、ホーン・スクルドという吸血鬼は殆ど知られていないだろう。

 彼女は、ある吸血鬼の二人組の従者の一人(もう一人はチェス・ベルという女の吸血鬼)として登場する。もうひとりの従者吸血鬼チェス・ベルが無邪気で子供っぽいのに対比して、冷静な大人の女として設定され、より気品を感じさせるように描かれる。そして同時に人間を何十人も抹殺できる強力なキャラでもある。

 『終わりのセラフ』は、世間の一般では、おおかたBL漫画として受容されているようである。特にフェリド・バートリーがショタコンの変態鬼畜吸血貴族として描かれているところはBL要素が強いだろうか。だがそれも含めて、実はサド・マゾヒズム文化の観点から眺めると興味深いことが見えてくる。

・人間が家畜になるというマゾヒズムな作品世界

 この漫画は、世界滅亡後に吸血鬼が世界を支配し、人間がーしかも子供がーその吸血鬼の地下都市で吸血用の家畜として飼われているところから始まり、そこから主人公が脱出して…と話が展開される。 

 人間が家畜として飼育されている社会や世界(しかも西洋白人の美男美女に飼われている)と言えば、私は個人的に、どうしても沼正三の家畜人ヤプーを連想してしまう。

 勿論、少年ジャンプの漫画だからマゾヒズムやエロティックな直接表現はない。だが、面白い事に小説版だと多少様子が異なってくる。

 特に一巻目の最後の章では、ミカエラが吸血されることに、家畜化していることに屈辱さと無抵抗に来る死への情念、すなわちエロティシズム感じ、言葉にそれを浸して、吐露している。この屈辱とエロティシズムが複雑に入れ込んでいる所に、マゾヒズムがにわかに忍ばれることができよう。

 さて、かつて沼正三はドS女=女サディストには3種類の類型があるとした。ギリシャ神話の女神からヘラ型、アテネ型、アルテミス型である。ヘラ型は、生まれながらにして、身分は高く、驕慢で使役や傅かれることに手慣れた女。アテネ型は、知性、理性、そして武勇がある女。要は文武両道。アルテミス型は、元気よく活発で溌剌とした若さの乙女である。

 私個人としては、実はクルル、ホーン、チェスの吸血三女神はこの類型に上手く合致するように思えてしまう。思わず、ヘラ型はクルル、アテネ型はホーン、アルテミス型はチェスの様に見えてきてしまう。

(上記の絵は、Twitterに上げた作品の高画質版になります)

 

 









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