とある冒険者達の災難(2/2)
Added 2018-04-28 23:51:20 +0000 UTC「『我が主――よ、転職師――の名において、戦士フレイをZ・ファイターに転職させよ!』」 “魔導師”の宣言とともに、サイモンと同様に魔法陣がファルの下に出現する。それは真紅に光り輝くと、実体化した魔力がさながら炎のごとく燃焼しファルの肉体を包んだ。だがそれは、彼を転職させるものではない。彼のいいように肉体と精神をを変貌させる事である。 このZ・ファイターの存在意義は、単純に他国の戦士の力を与える事ではない。彼らはこうも考えていた。「この国の冒険者が自分たちにとって邪魔ならば、別の国の戦士へと変えてしまえばいい」と。 「……一瞬だ。一瞬で終わる」 フレイが、炎のような魔力の塊に包まれ姿が見えなくなったのを確認した魔導師は、にたりとそのちらりと見えている口許を凶悪に歪ませそう呟いた。 その炎の中では屈強な戦士であった男の『転職』が行われていた。 (これが転職……? なんか脳ミソがあちぃ……脳ミソが溶け……いや、なんだこりゃ、頭の中が変なモンに掻き回されて……ああぁ……!) 燃え盛る擬似的な炎の中で、フレイはこんなことを考えていた。その一瞬のうちに“着替え”は開始される。フレイの纏っていた鎧一式は、Z・ファイターの装備の一種である衣服に差し替えられるのだ。 不思議な鋼鉄で作られていた特注の真紅色の鎧が溶けて失くなっていく。傍目から見ればまるで炎に溶かされているようにも見えるが、これは改造魔法の魔力による強力な装備解除魔法のようなものなのだ。兜も、鎧も、剣も――挙げ句の果てに、アンダーウェアや下着さえその魔力には抵抗することは叶わずドロドロに溶けて消えてしまう。フレイは炎の中で浅黒い肌とゴリゴリに蓄えられた筋肉を晒していた。 しかし、そのマッチョボディをずっと披露するというわけでもなかった。フレイの身体に新たな装備が用意される。 まずその身に纏ったものは、太く長い御立派な逸物を覆うための下着だった。それは白く丈夫な布で作られた装備品。ジパングでは「フンドシ」と呼ばれるものだ。そのフンドシがフレイの股間にきつく巻かれる。次に同じく布で作られた真っ赤なズボン。そのズボンは裾が大きく広がり腰まで届く巨大なものであった。ジパングでは「ハカマ」と言うのだが、当然その地の者ではないフレイには理解に及ばないものだった。腰に太いベルトのような何かが巻かれると、仕上げとばかりにハカマと同じ材質の服が被せられた。色は同じく赤色で統一されていた。 足にも布で作られた白いソックスのような何かが装備されて彼の転職は終わりを迎える。……というわけではなかった。フレイの黒々とした坊主頭が急激に体積を増やし始めていたのだった。しかもそれは量だけではない。色も黒から、服と同じような真紅色に染まっていったのだ。真っ赤な髪は腰どころか足にまで届く。その材質も刺々しい針のようなそれであり、髪というよりかは獣の鬣のようにも見えた。これでようやく終わりかといえば、やはりそうではなかった。次の変化は顔面だった。 連日の戦いで、黒く焼けた顔が白く変化していったのだ。それは比喩でもなんでもなくそのままの意味で、だ。フレイの顔はあたかもクリームを塗りたくったかのように真っ白になっていた。しかし白いのは顔面だけで首から下の肉体への変化は起きてはいなかった。いや、多少の変化はあった。筋肉が圧縮され動きやすいようコンパクトに改造され肌の色もやや薄くなっていた。まあその位の変化だった。 その白の顔面には、黒と赤のラインが引かれる。彼の表情を強調するかのように派手に引かれたその黒と赤はいかつかったフレイの表情をさらに険しく変えていた。 そんなところで彼を包んでいた炎はかき消えフレイの転職は完了した。 そこには重厚な戦士ではなく、ジパングという国の新たな戦士の姿があった。 「転職は完了しました。今日からあなたは『Z・ファイター』として頑張ってください」 魔術師が淡々とそう言う。ここには居ないが真実を知る者がいれば、『何をいけしゃあしゃあと言っているんだ』と思っただろう。 「…………」 転職を終えたフレイは、その姿の変化に対するリアクションも起こさず身体を停止させ微動だにすらしていない。それは何故か? (あれ、俺は……) フレイは思案していた。今までの目的を。 比喩的に表せば、頭の中に『魔王の打倒』という“目的”のカードがありそれを見返すことで目的を思い出す。そのような感じの事をフレイは行っていた。しかしその時“エラー”が発声した。カードが「裏返った」のだ。それはぱたんと音をたて新たな面へ裏返る。そこには『妖怪の退治』と書かれていた。 (あれっ、どういうことだよ……頭の中が……頭ん中が熱い……俺がっ……俺が変わる……!?) フレイの身体がびくびくと小刻みに震える。次々と頭の中のカードが裏返されていく。 『戦士』は『Z・ファイター』に。 『仲間』は『同胞』に。 『家族』は『父親』に。 『ノイタム・ロフスナート』は『ジパング』に。 『剣』は『拳』に。 彼が持っていた情熱と正義感はそのままに、今まで彼を彼としていた性質は、新たな彼の職に補完されるよう変化していった。今まで冒険を共にしてきた『クラウド』、『ファル』、『サイモン』の存在はジパングを守る者としてはイレギュラーと判断され消え失せる。いや、“今は”“まだ”“完全に”消え失せたわけではない。だが確実にそれは消える運命にあった。何故なら先程の僧侶だった男もそうだったのだから。 「……」 今だに黙っているフレイだが、それはあくまでほんの一瞬の出来事である。その一瞬の間に彼の肉体にはさらにとある変化が起きていた。 ハカマのせいで見づらいものの、彼のフンドシの中にある逸物は我慢汁を垂れ流しながらひたすらに隆起していた。さらに奇妙なのは、股座に鞠が生えているのかというほどに、破裂しそうなほどに膨れた睾丸だった。その双方ともに急激に蓄えられた種汁を出したくて仕方のないようだった。 (俺っ、我の人格、頭の中と違――異なっておる! 変わる! 変じてしまう! 我の全てが淫靡なる存在と化してしまう!! 止めろ! 止め……) 「う、ぁっ」 そして、フレイは間もなく達した。手淫すら行わずその持ち前の巨根から真っ白で濃厚な種汁をぶっ放しフンドシの内部を汚す。その瞬間、頭の中のカードは元々彼の中に存在した『面』を“破棄した”。いや、“吐き出した”と称した方がしっくりくるかもしれない。 要するに彼は転職する以前の記憶を、全て己の種子として排出してしまったのだった。当然、この国の名であった『フレイ』という己の名も例外なく。 「――どうしました?」 「……はっ。……否、大した事ではござらぬ。我は、和の国に潜みたる『妖怪』と呼ばれる存在を退治する役目を担たる者也。汝は如何なる者だ?」 この世界では話すこともないであろう言葉を話しだすフレイ。身だけでなく心もジパング――いや、彼の言う和の国の人間そのものとなっていた。 その時爛々と輝いている碧眼に変化が起きていた。彼の空のような青色の瞳がその色を失い最終的に真っ黒な瞳となった。しかし、それは光を失わず黒真珠のごとく強く光り輝いていたが。 「私は……特に名乗るものではありません。不可思議な力を旅人に行使する者――といえばいいのでしょうか」 「成る程。その風体といい、此処は和の国とは別の国というわけか。我、名をエンコウ(焔紅)という。何故我がこのような場所に居るのかは分からぬ。ならば汝の手を煩わさぬよう此処から出ずる事としよう」 フレイは新たに“設定”された『エンコウ』という名を名乗った。どうやら今の彼は妖怪を退治する和の国の戦士という設定のようだ。実際に和の国にはこの国とは異なる職業が存在し資料にも書いてあった。魔術師が転職させたZ・ファイターは、正確な名を『ジパング・ファイター・ライオン』という。ライオンを模した姿となり魔を屠る存在と書には記してある。ジパング・ファイターにはライオン以外にも数々の種別がある。 では何故フレイがライオンに転職したのか。それは、単純明快であった。その中で無作為に選んだのが今回の『ライオン』であった。というだけなのだった。それに合わせて、ジパングの事は別の仲間に任せてあるので、さほど興味も持っていなかった。というのもあるのだろう。もっともその国の人間が戦っている『妖怪』という存在も気になる。対抗勢力ならば潰さなくてはならない。そのためでもあった。ゆえに彼を和の国の戦士に変えられたのは僥倖だ。とも僅かながら思っていた。 「瞬身術、『自国転移』」 手を併せ一言エンコウが唱える。それはここでいうところの『呪文』、または『魔法』だった。『自国瞬身』を口にした瞬間エンコウの周囲から燃え盛った炎が彼の体じゅうを包み込むと、あっという間に姿を消してしまった。 「これで僧侶に続き戦士の方も抹消したか。あとは勇者と賢者だな。まあ、勇者は既に消えているだろうが……」 くつくつと魔術師は下卑た笑いをあげる。彼の言う通り、勇者クラウドは既にただのミニデビルと化していたし、人間の僧侶だったサイモンもその“カード”はすで反転し今や魔族召喚師として振舞っている。彼もまた、エンコウ(旧名・フレイ)同様全ての人格を丸ごと取っ替えられてしまった者だ。 魔術師はフードを取るとその素顔を露わにした。その顔はまさしく古文書や歴史書に描かれた悪魔そのもの。しかも彼は魔王に認められし上位層の悪魔族であった。悪魔術師は近くに何の人間の反応もないことを確認すると、魔王にそのいきさつを報告するためワープ魔法を発動し魔族の根城へと帰っていった。 ◆ 「火焔術・『大獅子』」 獅子を模した強烈な炎が、緑色のおどろおどろしい肌をした怪物の身を焦がす。瞬間的に激しく燃え上がっていた炎が消え去った跡には、骨ひとつ残されてはいなかった。それだけ強力な術なのだろう。 「これで一帯の妖怪は粗方片付いたであろう。流石は我の息子エンコウ。炎の術も、さらに力を増しているようだ」 「父上の大地の力もさらに力を増しているようで何より。我も更に力を高めなくては」 その後、エンコウは和の国で妖怪を退治する日々を送っていた。隣に立っている黒の着物に長い白髪を蓄えた男は、彼の父親であるところのデイハク(泥白)といった。引き締まった筋肉の持ち主であるエンコウとは真逆で、岩のように盛り上がった筋肉を使い山のように戦う男であった。 ジパング・ファイター・ライオンは、獅子の精の力を借りて妖怪を屠る親子一対の存在である。父と子がお互い心を通わせ力を合わせる時最大の力を発揮するのだ。その戦いはまるで獅子が踊っているかのようだと言われている。 「エンコウ殿、本日もご苦労であった」 『ジパング・ファイター・ソード』のショウゾウ(小蔵)が二人に話しかける。この男は巧みな剣術を使い妖怪を退治している。そしてエンコウとは共に戦う同胞である。 そして陰に隠れているのが、同じく同胞の『ジパング・アサシン』の男(名前不明)だ。彼は常に影に徹し表舞台に姿を現すことはほぼない。故に姿も名前も分からないのだ。 「此の国の妖怪は未だに数を増やしておる。ならば、我は戦うまで……其の日が来たるまで」 そしてエンコウは和の国の妖怪を全滅させるまで戦い続けるのであった。本来の意思も目的も消え去ったこの姿で。 「ふふ……とりあえずあなたにはこうなってもらいます……今のメンバーだと力不足ですからね。それに、あなたのそれは、とても邪魔だ」 「おおぅお、うぐおっ! やめっ、うぐああああああぁっ!」 魔法陣の上には召喚魔法の餌食となったファルがいた。彼はクラウドの時と打って変わり有無を言わさず召喚魔法を発動させた。それは彼が、膨大な魔法にその魔法を有するだけの知識と、魔力の察知能力に長けておりそれに重ねて天才的と云えるほどの類稀なる頭脳の持ち主であったことに起因していた。 かつては物静かな雰囲気をもっていた賢者も、既にその身に纏っていた装備は消え去りありのままの姿を晒している。それどころか、皮膚は真緑に染まりすべすべとした質感からゾウのように厚くごわごわとしたそれへと既に変わってしまっていた。クラウドと同じように歯が抜け落ち魔法陣の上に力無く転がっている。その代わりに生えていたのは尖った大きな歯。それに、下顎にこれでもかと主張するかのごとく聳え立つ二本の牙だった。 「サイモン、貴様、何故……くっ……俺をどうする……あぁっ……くそっ……!」 「ファルさん、感じているんでしょう? それも当然……いや、強烈な発情状態になっているにも関わらず言葉を口にしている……異常状態への耐性と、強靭な精神力が為せる技ということですか。やはりこうして正解だったみたいですね」 サイモンがそんな事を口にする。その言葉にファルはあくまで冷静に思考し考査を進めようとする。が、駄目だった。強すぎるのだ。その身に起きている快感が。 サイモンの言う通り、ファルは常に発情している状態に陥っていた。これは普通に考えればサイモンが呪文をかけたとそう辿り着く。が、違った。そしてファルもその答えには気がついていた。今、自分が変じた姿と、常時発情を照らし合わせると見えてくる答え。それは“自分が『オーク』になっているからだ”という答えだった。そしてそれは文句無し百点満点の正解であった。 オークは、堅固な脂肪と、強靭な筋肉を持った鬼型モンスターである。緑色の皮膚は硬いうえ厚く生半可な刃を通さない。が、体質なのか常時発情しており常に淫猥な事を考えているらしい。それしかないだろう。こんな図体になった挙句いやらしいことしか考えられなくなったのだから。それでもここまで辿り着いたのはファルが持つ精神力による賜物だろう。 しかし、まだモンスター化が進行していないため細々しい体つきのままで、頭に生えた銀髪もそのままである。オークは毛深い種も存在してるがそれでも頭髪がある種族は存在しない。最悪髪は消え去る運命にあるといえよう。 「召喚、魔法……まさか、人間を媒体にし……うあっ……モンスターに変えてしまう、ものだとはぁあッ! ……はあ……はぁ……くそッ、サイ、モッ、ン……ひどいノイズだ……」 「本能に従いなさい。ほら、あなたの陰茎もそれを待ち望んでいるでしょう?」 サイモンの言う通り、ファルのチンポはガチガチに固まりザーメンを排泄を今か今かと待っていた。ごぷごぷと音をたてて溢れ出る我慢汁がその信憑性を高めている。射精を強要するサイモンの様子からその魔法のトリガーが射精によるものだとは狂いかけた精神の中でさえ把握できていた。だからこそだろう。尋常ではない精神力を使い淫乱な思考に堪えられたのは。 「オークなんかに……なってたまるか……俺は……うおっ、くそっ……む、おっ、おっ、うおっ、拙い、やめろッ、あっ……せり上がって」 ――そこまで言いかけたところでファルの発言は強制的に停止した。彼はとうとう射精したのだ。しかし快感に負けたわけでもなかった。それは悲劇だった。オークの特性上大量に作られる精子が睾丸に収まりきらなくなり自然に飛び出したのだった。あまりの快感にファルはかっと目を見開き膝を着いてしまう。こうしてファルは、我慢のしすぎで超巨大化した金玉をぶら下げながら延々と射精を続けることになったのだった。 一度堪え続けていたのだから、再び堪えればいいだろう。そんな考えはオークに変えられた時点で砕かれていた。ファルもそれを知っていたからこそ精子を溢れさせまいと必死になっていたのだった。 召喚魔法は、射精という生理現象として媒体が持っていた要素を排し召喚対象のモンスターへと置換するものだ。そしてオークというモンスターは、ファルが持ち合わせている性質とは真逆の性質の持ち主であった。それが一番の原因でもあった。 「あっ……しまっ……あひぃ……うひぃ…………ぐひひぃ……」 はじめは端正な顔で射精を堪えようとしていたが、射精の回数が増えるたび涎をだらだらと垂らし下卑た笑いを浮かべるようになっていった。はじめは30分強堪えていたにも関わらずその間隔ははじめの射精を境に、段々とその間隔を縮めていった。 オークは肉体は強くとてつもない腕力を持っている反面、頭が弱く精神力もとてつもなく低い。つまり馬鹿で我慢を知らないモンスターなのだ。しかも常時発情状態。禁欲的で頭脳も明晰のファルとは似ても似つかないモンスター。だからこそサイモンは召喚対象をこれにすることにしたのだが。 この男の知識量と魔力は魔界でも厄介な存在として知られていた。そしてかたて仲間であったサイモンもそれを知っている。故にそれらが皆無なオークへと変換させることが最適解だと判断したのだ。 効果はてき面だった。一度の射精でファルの持つ知識と精神力をかなりの量“排泄”できたらしく後は堕ちていくだけだった。射精を堪え過ぎたせいで陰嚢が異常に肥大化してしまった事も遠因となっているのだろうが。 阿呆みたいに大きくなった金玉をぶらぶらさせながら射精を続ける。クラウド同様頭の中から経験や知識が抜け落ちていく。何よりファルが習得していた強力な魔法が、ただの精液として抜け出ていくのは、こちら側としてはかなりのアドバンテージであった。魔法を使用できないオークに変換されるのならば、どんな魔法も例外なく排出されるだろうという読みが的中しサイモンは笑みを浮かべていた。 さらさらの銀髪が全て抜け精液の上に落ちた。緑色の禿頭を晒すファルの顔は、情けなく蕩けきっておりかなりの知能を“射精”したのだと分かった。 ムクムクと華奢だった身体が膨らむ。なんとその体躯は2メートルどころか3メートルもの巨体に達する。そのショックなのかファルのチンポからザーメンがまた飛び出してしまう。その時ボコッ、ボコッ、モコリと鈍い音がしはじめた。筋肉が盛り上がりバルクアップする。オーク特有の鋼鉄のような硬度を持つ筋肉が、余す事なくファルの肉体に着きまくった。それは失われた魔法力の代償とでも云わんばかりの爆発力だった。 お次に弾力のある脂肪。あの凄まじかった筋肉を脂肪の鎧であっという間に包んでしまう。大きく広い胸板を持ちつつ触り心地のよい脂肪まで纏ったその胸部はまるでふたつの大山のようだ。発達しすぎてエイトパックにまで到達した腹筋は大量の脂肪に隠されると威圧感のある太鼓腹へと変化した。 整っていた顎は大きくせり上がり巨大な牙を支えられるようごつく頑強になった。そのせいか表情もいくらか険しく見える。眉毛が抜けさらに人間からかけ離れた顔面になった。元の姿だった頃は美形と呼ばれていたファルも今や醜く厳ついオークのそれとなっていた。さらに快感のせいか口をだらしなく開き涎を垂れ流しているからさらに醜く見えているだろう。 「あ……ぐぅ……あひ、おれ、あれ……確か、おれって……けん者…………あー、ダメ。キモチいい。いっちゃう。俺が出るのにいっちゃうよォ……あー、だけども、もぉなんもかんがれらんね……もぉいいや……」 知能も、自制心も、理性も、事前にザーメン化し排泄したせいか、魂の放出はクラウドよりもかなりあっけなく終わった。ブシュゥゥゥゥーーーー。ブビュブビュブビュピュビュビュビューー――と下品な音を鳴らしながらさながらスライムとためを張れるほど粘ついた真っ白なザーメンが、化け物のような巨根(ただし皮が異常に伸びたせいで包茎になってしまったが)から噴出された。ファルは唇を震わせ楽しそうに善がるだけだった。黄色く濁った爪が尖りヒスイ色の瞳が灰色に濁ったところで射精も止まった。 「んあー……? おで、どうなったんだァ? すんげえ気ん持ちよくて、それから思い出せね……」 肉体も頭の中も完全にオークと化したファルは、体が汚れるのも気にしないとばかりに精液の上に尻餅をつく。しかもあれだけ出したばかりなのにあろうことかまだ包茎チンポを扱いている。年がら年中発情期のオークらしいといえばらしいと、サイモンは心の中で思っていたが。 べぇ。と、黄緑色の汚らしい舌を出しながらオークとして初の射精を体験した。ある意味では“精通”と謂えるのだろうか。皮被りのチンポから飛び出した黄ばんだザーメンはとてつもない地面に定着すると悪臭を漂わせた。 「んあぁー……おほっ、ざーめん、いっぱい出た出た。やっぱ、おで、おちんぽ擦るのが一番好きだなァ……」 「おい、お前オナニーもいいけど魔王様の事も考えろよこのデカブツ!」 陰からミニデビルがひょっこりと現れる。オナニーに浸るオークを小さな足で一発蹴ると、チョコチョコと可愛らしい足音をたててサイモンの下へ近寄っていった。 「さあ、ミニデビル。オーク。これからあなた達は私の使い魔として魔王様の命に従うのです。私たちの本当の目的地行きましょう……」 「モチロンだぜ!」 「おう」 ◆ ――魔王の間。 「魔王様。本日百人目のオカズを連れて来ました」 モンスターが一人の人間を空を飛びながら運んできた。その人間はノイタム・ロフスナート国の各地を観光していた一介の旅人であった。だが運悪くモンスターに生贄として連れて行かれてしまったのだった。 「ふむ……サイズは平均的だが経験からか魔力と体型は平均以上のようだ」 山。まるで山から声がしたのかと思うほどに、それはあまりにもでかかった。その魔力の塊でありこの世界を支配しようとしている魔の王である。しかもこの魔王はあくまで「ノイタム・ロフスナートの魔王」。魔王の半身の一人でしかないのだ。 全身筋肉に覆われた漆黒の体躯。それに合わせ山羊のような角に烏のような一対の翼。それだけの逆にシンプルな造形で拍子抜けしてしまう者もいるかもしれない。だがそんなものディスアドバンテージにすらならないほどの巨大さを誇っていた。それはまさに規格外。人ならざる者の、さらに頂点である存在だからこそなのだろう。 「魔、魔王……だと……!? 僕をどうするつもりだ!」 「仰々しく謂うのなら生贄。俗らしく謂うのならオカズ。概ねこんなものだ。私は一日百回は魔力を取り込まねば調子が狂うからな。人間を餌にし魔力を供給しているのだよ」 「僕を……食う気か……!?」 「ああ」 そう言い放った魔王は、巨大な肉の山を旅人に擦りつけた。それが顔面にぶつかり旅人は息を止められる。間髪入れずその肉山からは悪臭が漂い旅人は反射的に顔を離す。まともに嗅いでいれば窒息死していたかも知れない。旅人はそう思った。 「おいおい、逃げるでない。食えないではないか」 旅人は、改めて肉山を確認する。はじめあれは何だろう。と思っていた。が、その存在を確認するにつれその物についての情報が分かってきた。 まず見上げた時に観測できる魔王の位置関係から、肉山に繋がっているのは股間部分だと分かった。そこまで分かればあれが何なのかは即座に理解することができた。 「チ、チンポッ!?」 「そうだ。私は魔力を取り込む時ペニスから睾丸へ生物を取り込み魔力へと変換しているのだ。別の方法でもよいがこれが一番手っ取り早いからな。 魔力と精液は密接な関係を持っている。生物が魔を内包して誕生するのはそのためだ。そして私はその魔の支配者。つまり貴様達が謂うところの“神”なのだよ。神の供物になる事を誇りに思って欲しいものだ」 確かに、魔法が盛栄するこの世界に於いて魔を支配する彼が神と称されるに等しいものなのかも知れないが、彼はあくまで人間を陥れている悪魔である。その事実は揺るがない時点で神と称するのは無理が生ずるだろう。 だが、魔王は本気で己の事を神だと思っている。故にこの世界をいいように支配してもいい。そう思っている。自由を求める人類とは一生相容れないであろう。それはさておき―― 「んぐぅっ!」 グチュ。 隠微な音が暗闇を発する石造りの間に響いた。部下のモンスターには食事中には外に出ているよう命令している。なのでここにいるのは、魔王と、旅人のたった二人だけ。しかしその瞬間も、その言葉の通りほんの僅かでしかなかった。 先の音の主は、魔王のペニス。その鈴口から鳴った音であった。旅人の口許は強制的にキスの状態にさせられていた。しかも、それは柔らかな唇ではない(柔らか、という意味合いだけならばそれもそうだったのかもしれないが)。魔王のペニスを顔に突っ込まれていた。鼻腔を通して体内中に魔王の逸物の臭いが広がる。旅人の肉体は、自らの危険を察知したのか、それとも悪臭に拒否反応を起こしたのか、体をガタガタと揺らしペニスから顔を引き剥がそうとしていた。が、しかし取餅かはたまた蝮の如く旅人の顔面に食いついて離そうともしない。 「んぐぐぅ! んむムむむむぅううぅうぅううぅ!」 「暴れるな。食いづらいだろうが」 激しく揺らしている旅人の頭を大きな人差し指で押さえる魔王。そのまま魔王の食事は第二フェーズに突入した。鈴口があたかも扉の門のようにがばりと開く。そのまま、ずぶり、すぶり。と、ペニスの中へ、大人ひとりの頭が沈み込んでいく。 ぐぶり。ずぶり。ぶぴゅる。ぐぶぅ。 魔王の怪物のようなペニスを旅人を蛇の腹の如く胎動しながら呑み込んで行く。そう、まるで蛇の怪物。体の一部分であるはずのそれが、まるで逃れられない怪物のように見えた。太く長いペニスが人間状に変形してそれが段々と奥へ進んでいく。その奥の奥。ペニスの道を進んだ先にあるゴール――魔王の睾丸へ。 人間を運ぶ巨大ペニスからかすかに聞こえる水音。それは生贄がソレの中で達しているということに他ならなかった。恐怖で失禁した可能性も無きにしもあらず。ではあるのだが、魔王の体液は性行為をより円滑に進めるため発情作用があるのだ。その理由からしても彼が無意識に射精しているとみたほうが可能性が高いはずだろう。ぐぶぐぶと音をたて旅人の肉体がとうとう付け根へ到達した。その時、元から巨大であった睾丸の片方が一気に膨れ上がりヒトの形を象った。 「ふむ、入ったか。では……っ」 魔王は、旅人が完全に睾丸に入った事を確認すると、おもむろにペニスに手をかける。そのまま強く握り激しいストロークを始めた。 「おっ……んっ、ふぅ……いいぞ……」 傍目から見れば単にオナニーにひたっているようにしか見えないが、魔王は今まさしく魔力の補給を行っていた。ひと扱きし魔王本人が性的快感をおぼえることで発生する魔力。それは睾丸の中の「魔力の塊」。つまりは吸収した人間から魔力を少しずつ奪い取って自分のものにしていく。そういうものだった。中にいた人間は、性器を扱かれるたび全身を犯されたような感覚に陥りあっという間に精神を溶かされてしまう。当然、冒険の経験があったとはいえ、魔族との戦いの経験がないに乏しい彼とて例外ではなかった。 心が溶け魔力を奪われる。過剰に魔力を奪われることでその肉隊を維持する事すらままならなくなる。魔王はそんな人間に『呪い』をかけとある細工をしている。それは力を“蓄え”、そして“増やす”ことを両立することのできるものだった。大きな塊が入っていたはずの睾丸は、あっという間に形を元のプルプルとした玉へと変わった。ということは粗方魔力は絞り終え残りは抜け殻ということなのだろう。と、魔王は悟った。 「ふむ。なかなかの量だがまだまだだな。それではっ……いくとしよう……っ!」 そろそろ潮時かとばかりに魔王の手はペニスを扱く早さを上げる。 「ふっ……ふっ……はっ……うおおぉ!」 咆哮と共にペニスから精液が飛び出す。それはとても真っ白でとても量の多い精液で、一発だけで水溜りが出来るほどの量が床に散らばった。暫くして精液と共に出てきたのは、旅人が着ていた服。その後魔王の喘ぎ声と共に再び真っ白で濃厚な精液が飛び出していた。どれほど溜まっていたのかといえばそうではない。なぜならこれは魔王の精液とは違うもの。魔王や悪魔族は、やや紫がかった色をした精液のためだ。つまりは魔王からは白の精液が出る事は普通はあり得ない。じゃあ先程出たそれは何なのか。単純明快だった。 「うぐっ」 魔王が小さく呻くと、ペニスの鈴口を割ってふたつのものが飛び出した。 ひとつは薄紫の精液。魔族特有の淫液入りでこれを摂取させればたちまち一人(一匹)の色狂いができあがるだろう。そしてもうひとつ。それは白骨だった。いや、正確にいえばモンスターであるところの『スケルトン』だ。 魔王のやっていることのひとつ。普段は取り込んだ人間は精液でしか排出されないのだが、魔王の魔力を使えばこのようなこと造作でもなかった。『折角だから、取り込んだ人間は骨の髄まで利用しなければなるまい』。そう思った魔王が考えついたものだ。骨を溶かす前に微小の魔力を送り込みモンスター化するだけ。肉体のモンスター化なら、相当量の魔力が消費されるが骨のモンスター化はいたって単純な方法のうえ魔力の消費も少ない。ついでの「仲魔作り」にはうってつけの方法なのである。 精液に塗れ寝転がっていた元旅人のスケルトンは、おもむろに身体を起き上がらせると何も言わずふらふらと魔王の間を後にした。下級スケルトンは意思すら持たず魔王の命令を忠実にこなす骸人形である。『だからこそそういった用途で役に立つ』。そう言っていたモンスターも多数いた。 魔王の魔力の補給は毎日百人以上の人間を使うためスケルトンの数も倍々ゲームに増えていっている。それでもこの国の人口は一向に減ることがない。不思議なものだ。魔王はそれにおいては他の理由があるのかもしれないと思案しているが、それは未だ不明のままだ。 「さて……」 「魔王様」 一息ついて流した精液を眺めていた魔王の下へ、ローブを纏った悪魔が現れた。あの転職屋を騙り冒険者の改造を行っていた悪魔術師だった。 「お前か。転職(改造)魔法についてはどういった感じだ?」 「順調でございます。今回は2人の冒険者の改造に成功いたしました。一人は我々の配下に置きもう一人は他国の人間へと変えておきました。 それと、その配下が仲間の冒険者を2人モンスター化させました。本日の成果はこれくらいですか……」 そう言って悪魔術師は黒い革の書物を渡す。それに改造の記録が記されているのだろう。魔王は、それを掌に乗せると魔法で読み取ったのちすぐさま悪魔術師に渡し返した。 「なかなか悦しませてもらったぞ。今回も非常に良い働きであった。これからの働きにも期待している」 「ありがたき幸せでございます。では、私はこれにて、失礼いたします」 悪魔術師が深々と頭を下げるとそのまま魔王の間を後にした。これからまた何も知らぬ冒険者を転職の名の下に改造するのであろう。 「さて、ここまでは順調……か」 魔王はそう呟くと、いつかこの世界を完全に支配する時を夢見て密かにほくそ笑んでいた―― そして、数ヶ月の刻が過ぎ―― 「ふふ、今回も張り切っていたからかよく寝ていますね」 サイモンは自室の寝室にいた。ベッドの上には仕事を終え眠りについているミニデビルがいた。この姿を見ているとまるで無垢な赤ん坊のようである。 「ふふ……」 サイモンは、ミニデビルのぽっこりとした腹を掌で撫でる。小さな手を顔に擦り付ける。そのまま頬に軽くキスをすると同じく眠りについた。 それから少し時間が過ぎ―― 「……んァー」 ベッドから起き上がったのはミニデビルだった。偶然目が覚めたのだろう。気分を切り替えるためフラフラと部屋を出る。 「まだ夜か……せっかく起きたんだし、魔王様の新しい棲家でも見に行くか。確かアイツもあそこにいんだろうしよー」 ミニデビルは小さな翼をはためかせ森の奥にある小さな村へと向かった。そこはほんの少し前までは村などはなくただの森の一部だった。モンスター達の数も増えたということで彼らの新たな町を作っている。というわけなのだ。 ◆ 「まだ働いてんのか? そろそろ休んどけよー。もう月すらお眠の時間なんだからな」 「いんや。おで、馬鹿だから、腕ぷしなら自信あっだ。だから、おで、まだ、がんばる……」 「そうか。疲れたんならいつでも休んでいいからなァ」 「あんい」 そこではモンスター達が村の建設作業を行っていた。力や技術が自慢のモンスター達が力を合わせて新たな家や施設を作っている。こういうことは魔力を使ってもできるが魔王かそれに近いレベルの魔族しか使えずなおかつ強烈な魔力の消費がおこるため、基本的には自力の作業なのだった。 「おいデカブツ! オマエまだやってんのか! そっちもいいけど最近コッチ来てねーだろ。サイモン様も業を煮やしてらっしゃる。そろそろ戻って来いってんだ!」 「んあ、ミニデビル。すまねぇだ。おで、あんま作戦とか思いつかねモンで……」 こっちにやってきたミニデビルがまずはじめに声をかけたのは現在作業中のオークだった。このオークとは主人である召喚師のサイモンの使い魔同士という関係なのだった。 「んなことよりデカブツがいんなら丁度いいわ。オレさまとヤろーぜ。お前も仕事ばっかで溜まってんじゃねーよかよォ? キキッ」 そうミニデビルが子供のように笑う。オークはミニデビルの言っていた言葉にはっとなった。確かに今の彼はあまり性的行為を行なってはいなかった。実際、休憩中はほぼ毎日抜いていたものの、オークが平均で抜く量を遥かに下回っていた。 「……ミニデビル、ひどいなァ。おで、コーフンさせちまった。責任取ってくれるべ?」 オークは徐に腰蓑を脱ぎ捨てると汚らしい緑の包茎チンポを露わにした。下品な顔を涎でさらに下品にコーティングしている。顔を真っ赤にしてくねくねしている様子は正直気味が悪い。ミニデビルはそう思った。 「カブト合わせしよーぜ」 「おう」 人気のない森の奥で、ミニデビルとオークはチンポをなすりつけ合っていた。片や皮の被った超巨根。片山幼児のように小さなチンポ(ただし勃起すれば成人男性平均以下くらいではあるが大きくなる)。先走りだけは双方負けず劣らずの量をあふれさせている。 「こぉゆぅ時って、チクビとかイジった方がええんかぁ?」 「オレさまは感じるけど、個体差だろーな。キモチイイかキモチワルイかは」 そんな事を言いながら右手でお互いのチンポを扱き合っている。たまにオークの亀頭を剥いて恥垢をすくい取ってやったり――その亀頭を手で近づけて擦り合わせて快感を得たり。先程口走ったように乳首も弄ってみた。するとミニデビルはニタニタ笑い出しオークは馬鹿みたいに口を緩ませてお互い大変なことになったため一旦止めた。これは後のお楽しみにしておこうということで乳首弄りは一時終わりを迎えた。 「あっ、おで、ケツ舐めてぇ」 「んー、いいぜ。でもオレさまケツ拭いたかな? 洗浄魔法使えるやついりゃぁなー」 「いんや、おでがキレイキレイにしてやんよぉ……」 そう言うとオークが仰向けになりミニデビルの股をすり抜ける。そのまま上半身だけを腹筋で起き上がらせると無防備状態のアナルを黄緑色の舌でねぶり始めた。 ふとミニデビルから桃色の声が聞こえてくる。ヌチャヌチャという音だけが森の中に響き渡っている。 「んっ、あんっ、ちょっ、やめろよぉ!」 「んあ? いつも強気のミニデビルもケツはニガテか? “めす”になっちゃうんか?」 「バカヤロォ! オマエのヌメヌメ、ヌメヌメしてて……たまんねェ!」 ミニデビルが小さな子供のように甲高い声で喘ぐと、オークも嬉しくなったのかさらにアナルを舐めるスピードを速める。顔面を紅潮させ口を可愛らしく開けてブルブル身体を小刻みに震えさせる。そろそろ絶頂がやってくる……というところでオークのアナル舐めは止まった。 「ナンでやめ……早くやめやがれこのォ!」 「おで、まだやりてえ。だからオメエはまだまだイかせねェ。次はなにやりてぇ? 今度はミニデビルが決めろぉ」 上体を起こすのをやめるとオークは大の字に寝転がる。「好きにしていいですよ」と言わんばかりに自由にしている。ミニデビルはその姿を見て絶頂しかけたそれをさらに怒張させた。 「そりゃ、モチロン、アナルに挿れさせろぉ! でもその前に、キスもしろぉ! アナル舐めやがった罰だ! オマエにもこのケツの疼き止めてもらうかんな!」 「そっか……そだな……じゃあ…… おわびのちゅーだぁ!」 ムクリと飛び起きたオークは、ミニデビルに素早く飛びつくとそのまま強引に口と口を合わせた。 「うぐぅ!」 「んふぅ……むふぅ!」 「んん、んっ……あっ……ヌチャ」 「チュ……ムっ……ん、ん」 はじめは唇程度だった接吻。しかし性欲に忠実であった彼らは段々とエスカレートしていった。ものの数分で舌を絡ませていた。長く真っ赤な舌と厚く生暖かい舌がぶつかり合い唾液が解け合う。口内の味を感じると何故か興奮してくる。それに、お互いの顔が鼻と鼻の先にあること。それがとても愛おしく思えた。 ツバの味、息づかい、におい。それらが劣情の起爆剤となり二人の性的興奮を高めていく。二人が元の存在だったならば一生味わうことのなかった感覚だろう。まあ、既に彼らはそのことを忘れているのだからそれについては後悔もなにもないのだけれど。 「んふぅ、んふぅ」 「イィ! そこ、そこだぜェ! オマエんとこの、それ、最高!」 エスカレートした劣情はとどまることを知らず。とうとうアナルにペニスを挿入させるフェイズにまで以降していた。バックでオークが突き、ミニデビルが受ける。これには理由がある。最後にやりたいことを為すためだ。「こんなこともあろうかと!」と開発しておいたミニデビル特製ケツマンコにオークが突っ込んでいる。オークのソレは、皮で隠れてはいても普通に入れれば大きさの暴力になる程度のサイズをしている。当然挿れればどんなカタブツだって“いちころ”だろう。 「ミニデビルの中も最高、だぁ! ミニデビルのケツのナカ、触手みてぇ! 触手みてぇ! おで、イッちまうだよォ!」 だからといって特製ケツマンコが劣っているわけでもなく、肉襞がまるで触手のように絡みつきオークの吐精を促す。その相乗効果もあってお互いのボルテージは、絶頂寸前にまで達していた。 「やべぇ! おで、イっちまう! 先出ちまう!」 「オイ! オレさまより先にイクなんて許さねーぞ! ギィ……でもオレさまも……やべェ!」 そのあと、急いでオークが引き抜きようやくアナルセックスをひと段落終えたのであった。そしてようやくだ、と言わんばかりに次のラウンドを開始する。これこそがメインディッシュ、ファイナルラウンド。であった。 「ひぃ、ヒィ! これやっぱヤベェって! ウギ! 頭どうにかなッちゃゥうううううううう」 「んば、んば。んは、んは。うへぇ~~~~……んがっ!」 次はオークが上、ミニデビルが下の対面座位となり聳え立つミニデビルのチンポにそのままオークのアナルが突っ込まれた。何故こんな体制を取ったかというと…… 「オイ、アァ、よせって! チクビナメんな、ギィィィィイン!!」 「だって、近づけんと、おでの乳首触れん、おでも気持ちよくなりてぇ!」 二人は、文字通り乳繰りあっていた。オークは興奮が限界に達しすぎてしまっているのか乳首を舐めることの方に集中してしまっているようだ。ピストンしながら乳首、乳首弄りながらチンポを出し入れする――挙げ句の果てにはキスまで絡める始末――こうして二人は時間を忘れ夜が更けるまでセックスを続けていたのだった。 「イ、イク! ギィイ、キーィ、ギキキャァァァァァァア!!」 「おふっ、おふっ、ふん、ふっ、ふん、おうっ」 空が白んでくる頃ミニデビルはオークのケツの中で絶頂を迎えた。オークの中は薄紫のザーメンで満たされる。オークも同じタイミングでトコロテンし黄ばんだザーメンが灰色の空に彩りを与えた。それからはまるで決壊したダムのように歯止めが聞かずただイキ続けるだけであった―― ◆ 「んん――」 しばらくして、身体中に疲労を感じながらミニデビルはふたたび目を覚ました。近くにはうるさく鼾を立てながら眠るオーク。そして近くには乾かずそこらじゅうに散乱した夥しい量のザーメンがあった。 「……やっぱ、夢じゃなかったか。……まぁ、夢だったらキレてたけどな」 怖いものなど何もないと主張するかのように大の字になって眠っているオーク。そういえば今は何時なのだろう。それに、魔王様や、サイモンは――ミニデビルはそのことを思い出すと慌ててオークを叩き起こした。 「おい! 起きろ! もう朝だぞ!」 「ん、んあー……?」 余談ではあるが、その後ミニデビルは成長しモンスター界では強力な上級悪魔として名をあげることとなる。 オークも同じく後に集落のボスになりモンスター達のために働き魔王のために戦うことになる。 しかし、人間と魔物との戦いはまだ続いているようだ。 しかし魔王はその均衡を、少しずつ崩しはじめている。 魔王が世界を手中に収めるのも、時間の問題かも知れない――