ピピピッ… ピピピッ… カチャッ
「んっんぅぅぅ~~!!」
~早朝5時~
今日も一日が始まった。
眠い目を擦りながらベッドから降り、まずは寝汗でベタついた身体を洗うためにシャワーを浴びに向かう。
「ハァ~❤」
朝にシャワーを浴びるのはとても気持ちが良い。
眠気が飛ぶし、何より寝汗でベタついた身体を洗い流せてスッキリできる。
「ふふ、ピッタリ♪」
30分ほどでシャワーを浴び終わり、歯も磨いて、それから脱衣所でお嬢様から頂いた、ハートの模様がはいった下着を洗面鏡の前で身に着ける。
「ぁ… んぅ~❤」
下着が吸い付くように肌に密着するから少し変な声が出た。
だって、乳首や下のクリトリスに、ダイレクトに吸われるような微々たる刺激を感じるから。
「うぅ… 始めて着けましたけどすごいです。 これが今流行りの……」
最近、市井(しせい)に出回り、瞬く間に人気が出た下着。
値段は高く高価だけど、それでもすぐに人気がでた特殊な下着。
それは今までのような普通の下着とは違い、さらに女性の役に立つ物だからこその、納得できる人気商品。
「はふぅ~♪」
すぐに慣れてきたせいか、この微々たる刺激が快楽とは違う心地良さを生む。
なのでわざとお尻の谷間に食い込ませ、今ではアナルにも吸い付かせているほどだ。
ちなみに、今着けている下着が何を材料にして出来ているのかはもちろん知っている。
これはあまり知られていない事だけど、お嬢様から聞いて。
――だから
「これから宜しくお願いします。 あなた達の最後の最後…… 穿き潰すまで着用してあげますからね♪」
最初で最後の言葉を上下の下着になげかける。
自分の大切な箇所を守る役割を与えられた哀れな物に、せめてもの礼儀として。
これでもう二度と話しかける事はない。
人としての当たり前の礼儀はした。 誠実に律儀に果たしてあげた。
だから後は、この下着に対して特段なにかしらの感情を向ける事は金輪際ない。
これまでとは違う、少し変わった下着としてこれから身に着けていくだけ。
「……よしっ! 着崩れはしてませんね♪」
そして着慣れたメイド服を着て、最後にもう一度鏡の前でチェック。
クルリと回り、どこにもおかしな箇所がないかを確認する。
メイドの私がだらしなければ、天上院の恥になってしまうため。
「さてっ! 今日もがんばろっ!」
まだ新しい一日が始まったばかり。
‟色々な経験” を楽しみに、今日も元気に生きて行く。
これから起こり得る未知に期待して。
~ニナの一日はこうして始まった~
◇
「ゆうくぅん~! やっぱりやだよぉぉ! はぁむ❤」
「あっ! もうお嬢様!」
玄関先で、駄々をこねながら優斗さんを咥えるお嬢様。
舌を器用に動かし、ベロンベロンと優斗さんのあらゆる箇所を舐め回している。
「お嬢様が決めた事ですよ? それに、今更やっぱり嫌だなんて相手方に言えません」
「うぅぅっ! ふぁっふぇ……」
「だってじゃないです! 何て謝ったらいいんですか? 契約した約束を反故にするなんて、天上院としてありえないです」
「むぅぅぅっ!」
「唸ってもダメな事はダメですっ!」
(本当にもう! 茉由お姉ちゃんってば…… 今更困らせないでよ…)
溜息をつき、ジト目でお嬢様を睨む。
そのニナの視線に気づいたお嬢様は、ばつが悪そうに咥えた優斗さんを、口から渋々といった感じで取り出した。
「優斗さんが ‟働き” に行くのはお嬢様のためなんですよ? 昨日まで嬉しそうにしていたではないですか」
「うん…でもやっぱり、いざ離れるとなると寂しくって……」
「半日だけですから、お嬢様が明日香さんと遊び終わった頃には家に戻っていますよ」
「うん……そうだよね。 優君は頑張って働きに行くのだし… 未来のお嫁さんの私が邪魔しちゃ駄目だよね……。 はい、ニナ。 優君の事お願いね?」
嫌々…本当に嫌々といった感じで、ニナに優斗さんを手渡すお嬢様。
「……ああ、せっかく綺麗に洗ったのに、お嬢様の涎でベチャベチャです…」
ポケットからハンカチを取り出して、優斗さんを優しく拭ってあげる。
バタバタと手足を動かして暴れていた優斗さんは落ち着きを取り戻し、私の手の平の上で大人しく目を瞑りながら気持ちよさそうにしている。
(何なのでしょうかこの優斗さんは……本当に可愛い生き物になられて)
——元は年上のお兄ちゃんだったのに……。
「ああ、せっかく優君に付けた私の匂いが……」
「…………」
お嬢様の言葉をあえて無視をする。 お嬢様に構っていると、何時までも外出できそうにないからだ。
「よし、綺麗になりました。 ではそろそろ」
「うぅ、もう行っちゃうんだ……。 寂しいけど我慢するしかないか…グスン」
胸元を開けて、ブラと胸の間に空間が出来るように少しだけ広げる。
胸に微弱な力で吸盤のように吸い付いていたブラは、キュポンッとまるで本当にそんな音が鳴ったかのように、子気味良く離れた。
「あっ……立ってしまってます」
ピクピクと乳首が小刻みに震えて、自分の意思とは関係なく立っていた乳首。
(微弱な刺激にも慣れ、何も感じなくなっていたと思っていたのだけど……)
でも、下着にされた者にとっては誇らしい事かもしれない。 生きているよって胸に吸い付いて、着用しているニナに一生懸命にアピールをしているのだ。
人間だったという意地? プライド? もしかしたら今でも自分は人間だと思っているのかな? そんな元人間だった男の人達が、必死に自分の存在を示すためのアピールで、ニナの乳首を勃起させるという成果を出した。
うん、誇ってもいい。 ただの下着に成り果てた分際で、人間であるニナの乳首を悦ばせる事が出来たのだ。
ブラの中で勃起していくニナの乳首を見て、さぞご満足いただけたに違いない。
——ブラとなってもまだ、女の子を感じさせる事が自分達には出来るのだと。
「少しだけその中でお利口にしていて下さいね? 優斗さん」
そんなブラの中に優斗さんをそっと入れた。
今から外を出歩くため、他人に優斗さんの姿を見せる訳にはいかないので。
それに、この中なら鳥や動物などの害敵から守ってあげられるから。
「あっニナ、お店で保存してあるスイーツをいくつか食べてきてもいいよ。 それと、道中気を付けて行ってくるんだよ?」
「はいっ」
玄関のドアを開け、気持ちの良い朝日が迎えてくれる。
自然と笑顔になり、後ろを振り向いて——
「お嬢様、行ってきます♪」
こうして1251ビルへと向かうニナ。 始めて行く、あの場所にドキドキと胸を弾ませて。
そんなニナとは違い、優斗は胸に吸い付くブラに挟まれながら、ただただ困惑していた。
これからどこに連れて行かれるのか… 何をさせられるのかを知らされていないから…。
——まさか、もう一度あの場所へと戻る事になるなんて、この時はまだ、優斗は想像もしていなかった。
◇
「わぁ~ここが」
優斗さんを職員さんに預けた後、ニナは今ある一室に通されていた。
見渡すそこは、透明なガラスで区切ったシャワー室があり、そして大きなダブルベッドが完備されている。
照明はあえてなのか少し暗く、しかしそれが使用する人間に、心地良さを感じさせる落ち着く部屋だ。
「良い部屋ですね、そう思いませんか?」
片手で持っている、檻の中にいる者達に向けて問いかけてみるが、肝心のその物達はただ震えているだけで答えようともしない。
何をそんなに怖がっているのかサッパリ分からない…まだ何もしてないのに。
それに、元々はニナよりも十歳以上も年上の方達なのに、情けない。
「ふぅ~まぁいいです。 とりあえず、どこかこれを置く場所は、…と。 う~ん、あっここが良いですね」
窓際にある机の上に、5匹の小人が入った檻を置いて、自分は手前にある椅子に腰を降ろす。
「えっと、扉は……あった!」
小人達の力では絶対に開ける事が出来ない檻のノブを、人差し指と親指で摘まんで軽く引っ張る。 そうする事で簡単に扉が開いた。
「はい、扉を開けてあげましたから自分で外に出て来て下さい」
ニナの言葉を理解してか、小人達は恐る恐るといった感じで檻の外に出てきた。
ビクビクと怖がりながら、綺麗に横一列に整列して。
「1つ2つ3つ…… あれ? 数が合わないですね」
檻の中を確認すると、お腹が膨らんだ小人の二匹が鉄格子を掴み、泣きながら叫んでいた。 《助けて、助けて》と。
(ああ、そうか。 これから自分達がどうなるか分かっているんですね。 外に出ている小人とは違い、自分達には ‟未来” がない事を)
こんなに泣いて叫んでる姿を見ると、可哀想に思えてくるけど仕方がない。
この二匹の小人をニナが助けてあげたとしても、結局は別日にやってきたお嬢様に未来を奪われる事になる。
——だって、この二匹は人間に食べられてしまうだけの ‟食べ物” だから。
「もう、どうしようもないですよ? いい加減受け入れて下さい。 あなた達は食べ物になったのだと。 それに正直に言うと、ニナも少し怖いんです。 食用になったとはいえ、元人間だったあなた達を食べるのは始めての事だから……」
そう、初めての事。 生きたまま小人を踊り食いするのは。
自分と同じ造形をしていて、小さく、そして動いている。 例えていうと、虫を食すようなそんな気持ちになる。
——だからニナは、これを食べる事に少しの抵抗があった。
お嬢様が美味しいと言っていたけど、自分自身がまだ食べた事がないから。
「はぁ… 鉄格子にガッチリ掴んでしまっていますね……仕方ないです。 小人さん達、この子達を外に連れ出して下さい」
既に外に出ている三匹の小人にお願いをするが、オロオロしていて中々動こうとしない。
「早くしてっ!」
でも、ニナが少し怒気を含んだ声で言うと、飛び上がって動き始めた。
そしてしばらく檻の中で何か喧嘩するような声が聞こえてきたけど、その声は次第に静かになり、
「あっやっと出てきました……」
一匹ずつ三匹の小人に引きずられ、檻の外へと連れ出されてきた。
「わぁ~こうして見ると、まん丸くてぷっくぷくですね。 こんなにお腹が膨らんじゃって…ふふふ♪」
人間に食べられるために異常に膨張したお腹。 この中には先ほど私がお店の方に頼んでおいた、ストロベリーやメロン味の元となるエキスが詰まっている。
「ん~どっちがどの味か、見ただけでは分からないですね。 でも、食べてみたら分かる事ですね♪」
さっそく最初に引きずられて来た小人を、顔の前まで掴みあげてみた。
ニナの目と鼻の先で、食べられたくないのか必死に泣き叫んで、バタバタと暴れている可哀想な元人間のおじさま。
「もぅ! どうせ食べられるのだから、せめてニナに美味しそうって思わせて下さいよ……。 これじゃあなんだか、ニナがイジメているみたいで食べ辛いじゃないですか。 ニナ、始めておじさまのような小人を食べるのに……あんまりですっ!」
どうせ食べるなら、食欲をそそる物を食べたいと思うのはおかしい事だろうか? なのにこのおじさまは目の前で《食べないで》と叫んで、少しの罪悪感を煽る。
人間に食べられる物として生まれ変わったのなら、せめて自分を食べる人間に、美味しく食べられたいとは思わないのかな?
「まぁ、いいです。 恐らく痛いのは一瞬だけですから頑張って下さい。 ニナも頑張って食べますから……一緒に頑張りましょ? あぁ~むっ」
バタバタと暴れている足を唇で挟む。
チュルチュルと麺を啜るように、ゆっくりとニナの口内へいざなう。
今ではもう、おじさまのお腹までニナの口内に入った。 でも、こうなってもまだ諦めていないのか――
「ふぁっ! ほぉらっ(こらっ)」
おじさまが一生懸命になって、私の唇をドンドンと叩く。
全身全霊の力で、激しく殴るように。
まぁ、まったく痛くもないし、くすぐったいだけだけど。
「ふふふ……」
無駄な抵抗に少し笑いながら、ニナはなおもおじさまをチュルチュルと口内へ入れていく。
胸、唇を叩き続けていた手……そして、最後にチュポンッと頭までを全て。
「ふふぁっ…… ふふぉくあふぁれふ(すごく暴れる)」
ニナの口内から脱出しようと暴れるおじさま。
何度も頭だけ唇から外に顔を出すが、チュポンッとまた口内へと吸い戻す。
そして、舌で何度もおじさまを舐め転がす。
優斗さんみたいに愛撫をするために舐めるのではなく、食べ物自身の味を味わうように舐める。
同じ舐める行為だけど、それは全然違う。
本当に食べ物の味を出すために吸い、むしゃぶっている。
それには遠慮なんてものはない。 ただただ舐めて、舐めて、舐め回して、味を堪能する行為。
そんなニナの口の中で舐め転がされていたおじさまはもう動いていない。
疲れたのか、もしくはニナの唾液で溺れちゃったのかもしれない。
微かに漏れ聞こえる声で、生きている事は分かるけど。
「ふぉろふぉろいひまふよ、かふふぉはいいれふは?(そろそろいきますよ、覚悟は良いですか?)」
ニナの言葉がちゃんと伝わっているのか分からないけど、でも、これからする行為で理解する事になるだろう。
おじさまを舌で奥歯まで持ってきて、そこから逃げれないように、頬の裏と舌で挟み込んだから。
そうして気付くんだ。 ニナが今から何をして、自分がどうなるかを。
(まぁその前に、最後にお別れをさせてあげようかな……)
呆然と見ている机の上の小人達に、お別れが出来るように大きく口を開いてあげる。 今から食べる小人のおじさまにとっても、そしてテーブルの上にいる小人達にとっても、二度と会う事が出来ない悲しいお別れをさせるように。
(あっでも一匹はすぐに会えますね)
そしてニナは、あえてゆるりと口を閉じていき——
「んぅぅっ! んっっくっ!」
——奥歯で噛み潰した。
広域はんい
2021-06-23 14:19:11 +0000 UTCまんた
2021-06-23 13:39:48 +0000 UTC広域はんい
2021-06-23 11:58:11 +0000 UTCまんた
2021-06-23 09:35:01 +0000 UTC