◇
して、食事を楽しむ時間が終わり、少しの時間が経過した頃。
パーティーを堪能した女性客達は、ポツポツとそれぞれ与えられたエロステ内にある個室へと戻っていっていた。
「ふふ、これを使ってさっそく愉しんできますわ」
「まあっ! 抽選に当たって羨ましい……。 私も使ってみたかったわ。 まだ使われた事のない自慰用性具が、どういう反応をするのか楽しみにしておりましたのに。 明日、是非感想を聞かせて下さいね?」
「ええ、もちろん。 でも、出来れば若い小人が当たってくれればよかったのですけどね」
「ふふ、贅沢を言ったら駄目よ。 抽選に当たっただけマシだと思わないと。 私みたいにハズレた人がいるのですから」
「あ、申し訳ないですわ。 自分本位で話してしまって……」
「いいえ、お気になさらず。 ――さて、それでは行きましょうか。 また明日にお話ししましょ」
「はい、また明日」
二人は軽く会釈をして、パーティー会場であるホールから退室をする。
手には人間の男が入った小さな小瓶を持って。
《おわぁッ! い、いったい何処に俺を連れて――》
その者は古上であった。
速人と模型の街を探索していたあの男だ。
その他にも、抽選で当たった女性客が模型の街にいた別の男を持って歩いている。
威圧的な口調で話していた男や、理知的な男。 そして、最年長であった白髪まじりの男まで――街にいた者全員。
この者らは、今から始めて慰み物として使われる。
若い女性や、既に結婚をして、家庭をもった中年の女性の熟れた身体に。
後者は、将来を誓いあった夫がいるというのに、構わず裸体をさらし、触らせるのだ。
だが、男達には若いとか、そんなものは一切関係ない。
今からされる事は、巨大な裸体に使われるという、皆等しく平等に受けるオナニー行為であるから……。
――男達にとって苦痛を伴う事に、なんら違いなんてないのだ。
そして、模型の街にいた若者らも……。
《……は、葉山のおばさん》
「岩田君、久しぶり。 いつ以来かしら? こうして会うのは。 確か最後に会ったのは……家に遊びに来てくれた以来よね?」
《ぅぅぁぁ……》
正司は抽選に当たった女性に個室へと連れられ、その部屋にある広大なベッドの上で佇み、見上げていた。
個室の床に立つ、霞んでしまうぐらい大きな体格差がある美奈子を。
「今日は真ちゃんじゃなくおばさんと遊びましょうね。 うふふ、身体の上はもちろん、中の奥の方にも精一杯岩田君をもてなしてあげちゃうわ❤」
喋りながらスルスルドレスを脱ぎだす美奈子。
そして、背中に腕を回し、外した下着を正司の真横に落としたのだった。
《おわぁぁッ!》
ボフゥッ! と、巨乳を覆っていた小屋みたいな大きなブラジャーを。
また、正司とは代わって健太の方はというと……。
「あの、加恋? その方ってあなたのお兄様のお友達の方では……」
「ん? ああ、そうみたい。 加恋はこれと会った事はないけど、自分でそう言ってるし」
「じゃ、じゃあ、そんな事をさせて本当にいいんですか? お兄様のお友達にそんな……」
加恋、萌、心菜の順にベッドに座って、それぞれ足指を差し出して舐めさせている。
床にいる健太や、萌と心菜が選び持ってきた二人の成人した男に。
「萌はそんな事を気にする必要はないと思うけど……。 これって加恋ちゃんのお兄さんの友達以前に、女の子が使う “物” なんだからね」
「うん、これから一生、どう足掻いても人間には戻れないのだから、だったら割り切って道具として使ってあげないと。 そうした方が、これにとって幸せだと思うしね。 それに、心菜ちゃんだって足を舐めさせてるじゃん」
視線を足元に向けると、一生懸命舌を伸ばし、心菜の足裏を舐っている男がいた。
そんな男をまったく意識する事なく足指をクニクニと遊ばせ、心菜は舐らせている。
「あ、いえ、これはそういう用途に使う物ですから私は……」
「そういう用途って……加恋が使ってるこれと一緒じゃない」
「それは……考えてみればそうですね……」
心菜は自分の足指を舐めている男と、加恋の足元にいる健太を見比べる。
なるほど、確かに加恋のいう通り違いなんてなく、ただ若いだけで一緒だと思った。
――自分達に使われる道具として、なんら違いはないのだと。
「ねえ、それよりも加恋ちゃん、この小っちゃいお兄さん……何かオチンチン大きくしてない?」
「ん? ……えッ⁉」
《――うわッ‼》
萌に言われた言葉に驚いて、脚を少し動かしてしまう加恋。
その弾みで蹴飛ばされてしまい、足指を舐めていた健太は大の字になって仰向けに転がる。
「あっ!」 「わぁ♪」 「まあっ!」
だからこそ良く見えた。 健太の勃起した陰茎が。
「ちょ、ちょっとぉ! 信じられない! 加恋の足の指を舐めて勃起したの? こいつ」
「アハハ、変態さんだぁ~♪」
「さ、さすがに引きます……」
年下の女の子から……また、仲の良い友達の妹から言われて、恥ずかしくなり慌てて陰茎を隠す。
そんな健太に加恋は鋭い目つきで睨み、萌は爆笑し、心菜は軽蔑した眼差しを向けていた。
「あーおもしろっ♪ あっ! でも、もしかして、指を舐めて大きくしただけじゃないかも。 きっと加恋ちゃんのパンツを見て大きくしてたんじゃない? 足元の位置だとパンツが見えると思うし。 うんっ! きっとそうだよ」
「――え⁉ という事は、加恋のパンツを見ながら足の指を舐めて大きくしてたの? うわぁ……変態……気分最悪!」
「アハハ、なんなら~もっと見せてあげようか? ほらっ」
そう言って萌は太ましい太ももを左右に開き、自分の穿いているスカートを片手で捲り上げる。
《ぅぁぁ……》
だからこそ良く見えた。 影に隠れて見えずらかった少女のパンツの割れ目が、健太の眼に。
「わぁ、すっごい見てくる。 アハハ、何だか面白い。 ねね、加恋ちゃんと心菜ちゃんもやってみようよ。 この小人の反応すっごい面白いし」
「はぁ……萌ちゃんに変なスイッチ入った……。 まあ、別に加恋は見せるぐらい構わないけど」
「ほら、加恋ちゃんもしてるよ? 心菜ちゃんも早く♪」
「うぅ、分かりましたから……。 何で私まで……ブツブツ…………」
健太の頭上にあるベッドに座りながら、三人の娘はドレスのスカートを捲り上げている。
良く見えるように。 隠されたその中身を見せつけるように……。
三人が三人共、パンツには縦筋という一本の線が入っていた。
クイッと食い込ませた、年下の少女のマンコの縦筋が。
健太からすれば、始めて生で見る光景だった。
女の子と付き合った事がなく、ましてやこれまで生きてきて、スカートの中身を見るなんてそんな経験がなかったから。
だから健太は釘付けになり、三人の少女が開く股の間を見回し眺める。
魅了されたがゆえ、無意識に……。
――これから、その中身に使われるなんてつゆ知らず……。
代わって、優斗と真一も抽選に当たった女性客に手渡されていた。
「僕ちゃん、お久しぶりですわ。 ママの身体は恋しくならなかった? わたくしはすっごく恋しかったですわ。 僕ちゃんをオナニーに使いたくて❤」
「……う、うん……。 ぼ、僕もだよ……ママ…………」
優斗は峯藤 麗華の元に。
「ふふ、やった! まさか最高品質の小人が当たるなんて♪ 値段が高すぎるから無理だって諦めていたけど、運がいいわ❤ 期待しているからよろしくね?」
「あ、ああ……分かりました」
真一は、シルバーのショートヘアーの女性客の元に。
この小さな若者ら四人共、される事は皆一緒。
女性の慰み物とされ――使われる。
こればかりはしょうがない。 どうしようもない。
何故なら、女性のオナニーに使われる物とされたからだ……。
………………
…………
……
そしてもう一人。 最後の若者である藤田 速人はというと――。
《さくらぁぁ! 離せぇぇッ!》
同級生で小さな頃からの付き合いがある、浅見 桜の手に握られ、大部屋の個室に連れて来られていたのだった。
「へぇ~浅見さん、抽選で藤田君が当たったんですね」
「あぁ、うん、そうなんだしおりん。 当たっちゃった……。 ってかすっごい手の中で暴れる。 ちょっとッ速人! 落とすかもしれないから暴れるなってば」
顔の前まで持ち上げて見る速人は、桜の手の中から逃れようと必死に指を押し返そうとしていた。
《くっそぉぉ! 離せよぉぉッ!》
だけどいくら押し返そうとも桜の手は巨大で、指一本すら動かせない。
「あー桜、暴れるなら強く握ってみ? 基本、ここにある小人はそれで大人しくなるし」
「……おっけ。 んじゃ少し強くやってみる」
明日香の言う通り、握る力を強めていく。
《ぐぁああぁぁッ……ァァ…………》
すると、叫んでいた声はみるみる小さくなっていき、あれほど暴れていた速人はすぐに大人しくなった。
「おーほんとだ。 全然動かなくなった」
「でしょ。 これをやっても大人しくならなかったら、手足の一本ぐらい折ったら動かなくなるし、今度機会があればやってみ」
速人を覗き込みながら話す明日香。
ギョロリと目玉が動き――ジッと見ている。
鼻からは轟々と勢いある風が吹き、細かく縦シワの入った唇は、喋っているために奇妙なほど変形せしめて動いている。
《……ひぃ……ぁぁ…………》
速人は目を見開き恐怖していた。
目や口が弧を描き笑みを浮かべて、好きな人の口から……恐ろしく残酷な言葉を吐かれたゆえに。
「もう、明日香ちゃん! いくら藤田君でもそんな事言ったら可哀想!」
「あ、はい……。 悪ノリしすぎました」
「――あと、桜ちゃんもすごく苦しそうにしてるから止めてあげなよ。 潰れちゃったらどうするの?」
「お、おぅ……。 でもあたし、そんなに強く握っていないけど」
「――それでも! ほら、泣きそうになってるじゃん」
「いや、りん、別にこれぐらいの力なら大丈夫だって……」
桜は不満気にしぶしぶ握る力を弱めていく。
《――ップハァ! ハァ……ハァ……》
握る圧が弱まったと感じた速人は、空気を求めて全力で呼吸をする。
桜がほんの少し握る力を強めただけ。 ――だというのに、たったそれだけで息を吸う事も吐く事すら出来なかったからだ。
それほどまでに今の速人はか弱い。
それほどまでに、桜との覆らない力関係が出来ていた。
「そういえば浅見さん、藤田君を手渡される時、お店の方、渚さんと何やら喋っていたようだけど何を話していたの?」
「ああそれがさ、天上院さん、何か抽選に当たった人の中から、一人だけ限定の特別賞? ってのが貰える抽選がまたあってさ、なんかそれに当たったんだよね。 ――で、これを……速人をプレゼントしますって貰っちゃった」
「え? 何ですかそれ。 私達が苦労して縮めたのに、プレゼントって……」
横で話を聞いていた詩織は納得いかないのか、不服そうに呟く。
「いや、あたしに言われても……。 お店の人から日頃のご愛顧を込めて特別にって渡されただけだし。 ――でもあたしはコスメとか買う以外特に利用してないから、さすがに悪いと思って返そうとしたんだよ? だけどさ『これから御贔屓にして下されば宜しいですので』と言われて仕方なく……」
「浅見さんに言ってもしょうがないのは分かっているのですけど……。 はぁ~私、頻繁にエロステに通ってたのに不公平ですよ、まったく……」
「まあまあしおりん、こればかりは運だからさ」
落ち込む詩織をなだめる明日香。 しかし、まだ納得いかないのか、その表情は不満気だった。
「それはそうと、浅見先輩も茉由お嬢様みたいに小人を飼うって事でしょうか? プレゼントされたと言っておられましたので」
「ああそれがさ、このままの姿では渡せないんだって」
「っと言いますと?」
桜は涼子が話した内容を皆に語る。
小人の存在を世間に知られたらまだ不味い事。
信頼された人間にしか渡す事は出来ない事など。
「――だからさ、『食用』にするか『美容品』にするか……または『下着』にするか、帰るまでに選んでてほしいって言ってた……」
「ちょ、ちょっと待って! 桜ちゃんはどうするつもりなの? まさか藤田君を食用にして食べようって考えてるんじゃ」
「いやいやっ! 無理っ! いくら美味しいからってクラスメイトを……昔から付き合いのある速人をあたしは食べたくないって! そんな最後は流石に可愛そうだと思うし」
「だ、だよね……」
「かと言って美容品にも出来るらしいけど、速人を肌に塗るのはなんか嫌だなぁ……うーんどうしようまじで。 やっぱ下着にするのがいいかなぁ? 丁度新しい下着が欲しかったし。 速人にとっても肌に塗られる消耗品より、出来るだけ長持ちする物の方が喜ぶかなぁ……うーん」
《……美容品? 下着? えっ⁉ いったい桜は何を言ってるんだ?》
桜に握られた手の中で速人は困惑していた。
ここがどういった場所か知らないために、理解出来ないのだ。
ここは小さくした男を溶かし、化粧品や石鹸などの美容品にして淑女が使うというのを。
また、衣服や下着、アクセサリーにして使うというのを。
まさかそんな非現実的な事を平気でする場だなんて、思いもしないから。
「まっとりあえず考えるのは後にしたら? 時間ならいっぱいあるしね。 それよりー、ムラムラしてきたからそろそろ始めない?」
「そうだね。 食べた小人が身体に回ってきたし、私も疼いてきたよ」
「――へっ⁉ あ、小人さんのせいだったんだ。 だからさっきからりんの身体も……」
明日香と茉由が言うように、りんの局部も変に疼いていた。
恥ずかしくて黙っていたが、部屋に入った時からずっと。
ただ、 “使う” 事に若干抵抗を感じているようで、いまいち踏ん切りがつかいないでいるりん。 使う――すなわち、クラスメイトの男子に自分の裸を見られるという事だからだ。
(でも……りんは葉山君や、岩田君を使ってオナニーをしたんだよね……。 だったら藤田君に見られるなんて今更かも)
そう、今更だ。 それに、周りをよくよく見渡すと、皆の顔も赤らんでいる。
くすぶる情欲に火照っていると言うのか……その表情は変に色香が出ている。
劣情を催しているからだ。 くまなく全員。
(みんなもするんだよね……今から小人さんを使ってオナニーを。 だったらいいや、りんもしちゃお。 このまましないで我慢するなんて、絶対無理そうだし)
すると決めたりんには、恥ずかしさはあれど、使うのにはもう抵抗感は無かった。
速人に裸を見られようが、構わないとすら思っている。
――それほど性欲が高まっていたからだ。
だから今は一刻も早く、この疼いた身体を鎮めたくてたまらないのだ。
これはりんだけではなく、全員。 桜すらも同じ考えでいた。