今宵もskeb納品物を紹介するターンです。
今回は、前回(https://g-yamada.fanbox.cc/posts/7687207)の女騎士のときと同じ依頼人からの追加の御依頼。女剣士あるいは女戦士さんです。
どうやら依頼人は女騎士にとどまらず、複数のキャラを並べて一つの集団を構築しようとしているのではなかろうかと推察されます。
(だとすれば、前回の依頼の放置期間が長くて計画を無駄に遅延させてしまったのは申し訳ないと反省する次第です)
これが納品した女剣士さんです。
さて、前回と同様にディテールの蘊蓄でも語ろうかと思いましたが、今回のキャラクターは前回よりもファンタジー要素が強いデザインになり、リアル中世と絡めて語れるようなネタがほとんどありません。
というわけで今回はキャラデザをする側の視点の紹介でもしてみようかと思います。
とりあえずは、依頼の内容を見てキャラデザのコンセプトを考えます。
前回の女騎士は百合がモチーフで、今回の女戦士は薔薇がモチーフとの御依頼。この辺から、両者は対になるキャラクターと推測。
前回は青地に白百合のカラーリングだったので、今回は「黒地に赤薔薇」を基調に据えようと考えます。
前回と対になるの図
では上記のコンセプトをもとにラフを作成します。
とは言え、この時点ではまだぼんやりとしているので、ディテールを描きながら考える必要があります。髪型は指定(ぱっつん黒髪)があるのであまり悩みませんが、ポーズや服装はまだ細部が固まっていません。
軽装かつ女騎士と異なる武装パターンということで、上半身の腕部を重点的に武装させよう等とあれこれ考えながら筆を動かします。
ある程度描いたあたりで色を置いてみます。黒地に赤という点は決まっていますが、どう配分するかはやりながら考えます。
色の分配は一通りではないので、この時点では決め打ちはせず、後々のことも考えて数パターン作成します。
この辺でそろそろ「このデザインコンセプト、本当にこれで良かったんか? 文字先行で考えて過ぎてビジュアル的な映えが抜け落ちてないか?」「剣士って本当にこの方向性でよかったんか?ひょっとして依頼人は茶色系統の革要素多めの剣士を想定してたりしない?」「黒と赤がコンセプトつったけどこの配色だと悪役感が過ぎない?」みたいなことが頭をもたげてきます。
とまあこんな感じで、事前に考えていたコンセプトがいざ実際に描いてみるとイマイチだったという事は割とよくあります。どちらかというと、ここから調整をしまくっていい感じに収めるのがデザインの本番とも言えます。
むかし十三世紀のハローワークという同人誌を描く際に大量のキャラデザをしたことがあるのですが、どれだけキャラデザをしてもこの辺の事情は変わりませんでした。
なんかポーズが映えないとかカラーリングがいまいちとか、しっくりこない部分を解消すべくトライアンドエラーを繰り返しながらいい感じに収まるよう頑張ります。
ここが一番面倒ではあるのですが、結論からいうと、最終的にこうなりました。
結局、茶色にする誘惑は退けましたが、一方で黒と赤だけだと不必要に色合いが重たくなるので、白い肌着も混ぜることでそれっぽい見た目に落ち着かせることができました。
さて、デザイン自体はできたので、あとはこのラフをもとに清書するだけです。
ただしこの工程にも魔物がひとつ潜んでいます。ご存知、「ラフのときに存在した味わいが清書をした際には消えてしまう案件」です。
これに関しては、ラフからニュアンスがずれていないか頻繁に確認しつつ、あとは祈るのみです。
というわけで完成したのが冒頭に挙げた戦士さんです。さり気なく前回の女剣士と対にさせるため左右反転とかもしています。
世の中にはいろんなキャラクターが存在しますが、それを生み出すまでは意外と見えない苦労が掛かっているものです。たとえ平凡に見えるデザインでも、です。そんなキャラデザの一端をご紹介できたなら幸いです。
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それはそれとして、中世分が足りないのでメイル(俗称チェインメイル)要素を増強した差分も作りました。