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夏目恋歌 -アシスト書店- @入れ替わり・女体化・TSF
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小説 【入れ替わり・歳の差】③

-目次- ・7. この身体、もうアタシのものじゃない ・8. もう少し、このままでいたいの ・9. 女の子の身体で、体育だなんて 7. この身体、もうアタシのものじゃない 昼休み。キャンパスのカフェテリアは学生たちでごった返していた。 テーブルはどこも満席。空いているのは、かろうじて端にある3人掛けの狭い丸テーブルだけだった。 「こっちこっち〜♡」 白石沙耶の身体を使う“沙耶”(中身は間宮)は、スカートをひらりとなびかせながら、理沙と美優を導いた。 「うわ、狭い……」 「仕方ないか〜、お昼時だしね」 3人が並んで腰を下ろしたその瞬間—— もにゅ♡ (……っ!?) 左隣に座った理沙の肩と、間宮の胸がむにゅりと密着した。 その豊かな胸が、パーカーの下でわずかに押し潰される。 理沙が少しだけ身体を引いたが、カバンや他の学生に押されて動けない。 「いやん♡理沙ったら…♡ちょっと近いかも♡」 沙耶(精神は間宮)は、ニコッと微笑んだまま、わざとらしく上体を揺らす。 すると、胸がさらに理沙に押し当てられた。 「……さ、沙耶……あんた、なんか今日……」 「え? なぁにぃ?♡」 ニヤニヤと笑う沙耶(精神は間宮)。 その裏では、男の興奮と背徳感が渦巻いていた。 沙耶(精神は間宮)の心は静かに震えていた。 理沙から漏れる微かな香水の匂い。太ももと太ももが、スカート越しにふれる微かな刺激。 (……これが女子大生の世界♡……) カフェのざわつきの中で、沙耶(精神は間宮)はテーブルに置いたパンをちぎり、ゆっくりと口に運んだ。 そして—— ちぎった指に残ったクリームを、舌でちろりと舐めとる。 「んっ♡……甘〜い♡」 わざと色っぽく発した声に、理沙と美優がちらりと視線を送る。 「……え、なにその食べ方」 「沙耶、今日なんか、ちょっとエロくない?」 「えぇ〜? そぉぉ?♡」 その瞬間—— 遠くの柱の影から、それをすべて見ていた者がいた。 間宮の身体に入った沙耶だった。 「……なにしてるんでるか、間宮教授……」 見た目は、ただの中年教授。 だがその目は、自分の身体が、自分の友人たちと笑い合い、じゃれ合い、密着し、そして——舌で指を舐めている姿に、激しく屈辱を感じていた。 (……やだ……私、あんな風に……あんな顔で、あんな舐め方……) 屈辱で、唇を噛み締める。 そして、静かに、じわじわと心に迫るのは——焦りだった。 (このままだと……本当に、“私”じゃなくなっちゃう) 自分の身体が、他人の心と表情で動き、周囲から“沙耶”として受け入れられていく。 その事実が、耐えがたい不安となって、胸を締めつけていた。 自分の身体が、女の子同士の距離感で笑い、ミニスカートがめくれるのも気にせず脚を組み、 わざとらしく胸を揺らしながら席を立つ。 その演技は、周囲の誰にも、偽物だと気づかれていなかった。 8. もう少し、このままでいたいの 「沙耶、やっぱ今日、変だよね?」 「なんか喋り方も仕草も、ちょっと猫かぶってない?」 理沙と美優が笑いながらそう囁くと、沙耶の体の間宮は、パンの端をちぎりながらくすりと笑った。 「えぇ〜、そうかしらぁ?♡ 女の子らしくしてるだけよ〜♡」 その甘ったるい声に、2人は顔を見合わせる。 (なんか、ホントに今日の沙耶、ちょっと別人みたい……) と、そのとき。 「……白石くん」 低く抑えた声が、背後から聞こえた。 3人が振り返ると、そこにいたのは——間宮(精神は沙耶)だった。 「えっ……教授? どうしたんですか?」 理沙が怪訝な顔をする。 「ちょっと、白石くんに……授業のことで、少し話があるんだ」 「え〜、またぁ〜? 授業って何〜?」 「うちらも関係ある〜?」 「うふっ♡すぐ戻るからぁ♡」 沙耶(精神は間宮)がそう言うと、立ち上がりながらにやっと笑う。 その仕草はどこまでも柔らかく、そして——女性の“皮”をかぶった男性には見えない。 「じゃ、ちょっとお邪魔するわねぇ、教授とふたりきりでぇ♡」 「……っ!」 間宮(精神は沙耶)は、苦い顔でうなずきながら、沙耶(精神は間宮)を連れてカフェテリアを後にした。 研究棟の隅、誰もいない間宮の研究室。 昼休みのざわめきが遠のき、静けさが満ちる。 ドアを閉めると同時に、間宮(精神は沙耶)は声を上げた。 「もういいですっ! もう十分ですっ! 単位なんていらないですから、お願い……戻してくださいっ!!」 机の前に立つ“自分の姿”が、ひょいと眉を上げる。 「うふっ♡どうしたんですか?そんなに必死になっちゃって?♡童貞みたいですよぉ♡」 「ふざけないで……私の体で……あんなに、ベタベタして……見てたんですからね、全部……!」 声が震える。感情があふれそうになる。 間宮(精神は沙耶)は、拳をぎゅっと握りしめて睨みつけた。 「私の身体、早く返してくださいっ!!」 すると——“沙耶(精神は間宮)”は、ふっと微笑んだ。 「……嫌よ…♡だって、アタシ、この体気に入ったんだもん♡」 「……え?」 「こんなに柔らかくて、軽くて、動かしやすい身体……女の子のふりして、友達と喋って、スカートふわっとさせて♡……」 少しずつ、彼の“本音”が混じってきていた。 「……アタシ、もうちょっとこのままでいたいの♡ね? いいでしょ?♡」 「よくないですっ!」 間宮(精神は沙耶)は机を叩いた。 「本当に早く戻してくださいっ!!」 その言葉に、“沙耶(精神は間宮)”は一瞬だけ目を伏せたが、すぐにいつもの笑みを戻す。 「……じゃ、あとちょっとだけ♡我慢して?♡」 「ふざけないでくださいっ!!」 怒鳴った間宮(精神は沙耶)の声が、静まり返った研究室に響いた。 ——だが、“沙耶(精神は間宮)”はその声を聞いてもなお、穏やかなまま。 沙耶は言葉を失った。 (……この人、本気で……このままでいたいと思ってる……?) そして同時に、自分の身体が、誰かにとって“自分以上に心地いい場所”になっている現実に—— 言いようのない怖さを感じていた。 9. 女の子の身体で、体育だなんて 「……わかりました、午後の授業が終わったら、戻してください…」 間宮の身体に入った沙耶は、諦めたように言った。 声には怒気も残っていたが、それ以上に、疲れと焦りが滲んでいた。 「うふっ♡交渉成立ね…♡」 沙耶の身体を使って笑う“間宮”は、どこまでも柔らかい表情。 その笑顔が、自分の顔をしていることが、沙耶には堪らなく不快だった。 だが、間宮(精神は沙耶)には選択肢がなかった。 彼女は、研究室の奥にある入れ替え装置を見た—— 「……あの機械、教授しか起動の仕方わからないんですよね?」 「そういうことよ…♡」 にやりと笑う沙耶(精神は間宮)。 (最低……) 歯ぎしりしたい気持ちをぐっと堪えて、間宮(精神は沙耶)黙り込んだ。 (……いい。あと少しだけ。我慢すれば……元に戻れる) その後、沙耶(精神は間宮)は友人の元に戻った。 「え、今日って体育じゃん!」 「マジか〜、めんどくさ〜い」 カフェテリアを後にした理沙と美優がそう言うと、沙耶(精神は間宮)は目を輝かせた。 「体育…♡」 「そうだよ。あんた忘れてたの?」 「ううん、すっごく楽しみ♡」 「あやしっ!」 ふざけ合う声とともに、3人は女子更衣室へと向かっていく。 その後ろ姿を、やや離れた位置から見ていた間宮(精神は沙耶)は、胸がぎゅっと縮こまるような気がした。 (まさか……この状況で、体育……!) しかも、それは“沙耶の身体”として、更衣室に入り、着替え、運動をするということ。 焦りに唇を噛む間宮(精神は沙耶)だったが、男性である今の自分が女子更衣室に踏み込めるわけがない。 せめてもの抵抗として、呟く。 「変なことだけは……絶対にしないでくださいよっ…」 沙耶の体を使っていた“間宮”は、振り返ってニコッと笑い、軽くウィンクしてきた。 「わかってるわよ…♡体育は真面目に受けるだけよ♡」 だがもう、止めようもなかった。 沙耶の身体は、間宮の心を乗せたまま、躊躇なく女子更衣室のドアを開けていく。 (お願い……本当に、何もされませんように……っ!) 教室のガラス越しに遠ざかっていく“自分の背中”を見ながら、間宮(精神は沙耶)は再び拳を握り締めた。 -続く-


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